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ティーツリー(テルピネン-4-オール)の抗菌作用


①ティーツリーとは?

科属:フトモモ科コバノブラシノキ属
原産:オーストラリア

ティーツリーの綿のような白い花


②ティーツリー精油に含まれる成分

テルピネン-4-オール……39.69%
強い殺菌作用、抗感染・ウイルス・真菌、利尿、副交感神経強壮、免疫向上

γ-テルピネン……19.65%
抗感染、鬱滞除去、静脈強壮、抗炎症、空気浄化

α-テルピネン……11.10%
α-ピネン……8.12%
テルピノレン……4.20%
α-テルピネオール……3.30%
パラサイメン……3.15%
その他

香りの精油辞典 P103より引用

主成分はテルピネン-4-オールやγ-テルピネンで、α-ピネンなどを含む。敏感肌、アレルギー体質の人は使用を控えるべきとされる。

ティーツリー精油は、抽出する植物によって成分の変動が大きいとされる。

参考文献
香りの精油辞典 太田奈月著


③テルピネン-4-オールって何?

特有の芳香がある揮発性の油、テルペンの一種。
ティーツリーや、マジョラムなどの精油に良く含まれている。

ティーツリーの綿のような白い花


④テルピネン-4-オールは細菌の繁殖を抑制する


図3 テルピネン-4-オールが異なるS. aureus株による生物膜形成の抑制に与える影響

対象:黄色ブドウ球菌株
方法:分光光度計による測定
投与:細菌接種物(最終濃度107 CFU/mL)を、異なる濃度のテルピネン-4-オールを含む大脳心臓浸透培地(BHI)で静置培養した

図3
縦軸:吸光度(値が大きいほど、細菌が多い)
横軸:テルピネン-4-オール濃度
・1/4 MIC…0.0625%
・1/2 MIC…0.125%
・MIC…0.25%
・2 MIC…0.5%
・4 MIC…1%

結果:テルピネン-4-オールは、黄色ブドウ球菌による生物膜の形成を、全ての濃度で強力に抑制する。処理された群と処理のないコントロール群との間には有意な差が観察され、テルピネン-4-オールは投与濃度に依存して既に形成された生物膜に作用する能力があることを示す。生物膜形成の抑制率は、0.5 MICで80%以上、2 MICおよび4 MICに相当する濃度で約90%以上だった。

Terpinen-4-ol as an Antibacterial and Antibiofilm Agent against Staphylococcus aureus


⑤感想

ティーツリーは殺菌作用に優れ、1950年の第一次インドシナ戦争では、抗生物質の代わりにティーツリーが用いられたことが知られる。

また、オーストラリアの先住民アボリジニは、ティーツリーの葉を潰した汁を外傷や皮膚トラブルの際に揉み込むらしい。


⑥ティーツリー精油を用いたCBDオイル

ティーツリー精油を用いた、CBDオイルを開発しました。

CBD オイルには、ティーツリー精油が1 %含まれます。

その他CBDオイルに含まれる原料の効能は、以下のマガジンをご覧ください


注意事項
論文に基づいた情報を提示しています。しかし、オイルに関する臨床試験等は行っていないため、個人の感想の範疇を出ません。

参考文献
Terpinen-4-ol as an Antibacterial and Antibiofilm Agent against Staphylococcus aureus

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