オンラインで仕事をする人こそ遠くを見よう
先日、仕事の打ち合わせで逗子方面へ出かける用事があったので、材木座に一人で一泊してワーケーションをしてきた。
この辺りにはたくさん友人が住んでいるので、会えない間につもりにつもった話をいっぱいした。いつもチャットなどでやり取りしているけれど、やはりオフラインとは違う。体と体を突き合わせるコミュニケーションはパワフルで、直に顔を見るからこそ出てくる話題もたくさんあった。
次の日の朝は日の出と共に起きて、海岸を散歩して、その後、朝飯を待ちつつテラスで海を眺めて仕事をした。
合間合間にぼぅっと海を眺めながらふと、「こうやって焦点距離を遠くに向けることって大事だな」と思った。
オンラインで仕事ができることは、自分のペースで進めたい私みたいな人間にとって非常にありがたい。あらゆることが自動化され効率化されていくことでサクサクとタスクが片付く快感も覚える。
だが、それと引き換えに頭に偏るチリチリとしたストレスみたいなものも感じていた。
しかし、地平線の彼方をぼぅっと眺めながら仕事をしていると今日はそのチリチリしたものが頭にまとわりついてこないことに気づき、
そうか、いつもの焦点距離がとても近い生活というのは心身にとってものすごくストレスとなるのだなと思い至った。
焦点距離が固定されると目が疲れるが、きっとそれは目だけの問題ではなく体全体、もっといえば心の疲労にもつながるのだ。
焦点距離を固定することは心身にとって望ましくない。仕事をしながら遠くを眺めたりして、近くの対象物に合わせることに使っていた筋肉のようなバネがふと緩んだ瞬間、クリエイティブなひらめきがあったりすると思うのだ。
これは育児をする、という行為にも言えていて、「自分の子供にしっかり向き合おう」とする親こそ、遠くを見たほうがいいと自戒の意を込めて書いてみたい。
時には、目の前の子どものために絞っていた焦点距離を解いて広げて、世界を堪能して、また近い子どもを見つめてあげるとそのまなざしがとても柔らかくなっていることを感じられるはずだ。
人が作ってくれたご飯を食べるのも嬉しい。家族のためにまた美味しいご飯を作る活力がチャージされる。
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