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子育てはキャリアの空白ではなかった。97%の子育て経験者が「子育てで能力が伸びた」と回答

子育てはキャリアの空白か?という問い

働き方改革が叫ばれ、育児・介護休業法など法の整備もあり、女性はもちろん男性も産休や育休がとりやすくなってきている。一方、出産・育児を理由に仕事を退職する人は40%強いると数えられている。

育児に専念するために会社を退職すること自体は本人が望んだ上であれば、外野がとやかく言うことではない。ただ、一つ解せないことがある。それは、「子育て経験」に対する社会の評価である。

「子育てが一段落する」などの表現をされるが、子どもが小学校中高年くらいになってくると、相対的に子育てにかかる労力は下がる(もちろん、個人差はあるが)。そこで、時間的、精神的に余裕が出てきて、企業で働きたいと考える人は少なくない。

しかし、子育ての経験は就職や転職の際に企業に提出する履歴書や職務経歴書に記入する欄はない。子育ての経験・期間は何もしていないと同じ空白ということになる。文字通り、キャリアの空白として扱われてきた。

しかし、どんな優れたリーダーであっても、子育てを全く難なくこなせたという人は少ないはずである。少なからず、様々な負荷がふりかかったはずである。人によっては、会社勤めの仕事とは比べものにならないほどに、困難な経験だと感じた人もいるだろう。

人は、負荷を乗り越えることにより成長するならば、子育ては人が成長する機会にもなっているはずである。それが今回、「本当に子育てはキャリアの空白なのか?」という調査をしようと思った一番の動機である。

なぜ、Livelyが調査するのか?

株式会社Livelyは、「聴くコミュニケーションにチャンスをつくり、孤独を減らす」ことを企業のパーパスとし、「聴く」に注目した”LivelyTalk(ライブリートーク)”を開発中である。LivelyTalkとは、いわゆる聴き上手と言われる人たち(ホスト)と、話を聴いてほしい人(メンバー)をつなぐ新しいライブコミュニケーションサービス。

子育ての経験はお客様の話を聞き、受け止めるのに生かせると考え、ママ(パパ)の働く選択肢をLivelyTalkで増やしたいと考えている。また、子育て最中のママ(パパ)にとっても、LivleyTalkは時間と場所を自ら選択して働けるため、役に立てると思っている。

子育てで鍛えられた能力診断

子育てをする人の多くは「子育てしかしていない」と自分の評価を低く評価しがちである。それには、能力を評価される機会が不足していることが理由の一つにあげられる。実際に復職をしようと、職務経歴書を書こうにも育児は職務にあたらず、育児期間は空白にならざるを得ず、企業としても育児期間を適切に評価できているとは言い難い状況がある。

しかし、個人差はあるにせよ、子育て中で必要とされる能力は多岐にわたり、能力が培われる機会になっている可能性は十分すぎるほどあると考えることもできる。

そこで、企業が人事評価制度などで使われるコンピテンシーモデルを元にし、仕事で活きるコンピテンシー(行動特性)を40個選び、「子育てで鍛えられた能力診断」という形で114名のアンケート調査をおこない、「子育てで鍛えられた能力」について調査することにした。

40のコンピテンシーと診断結果一覧

子育てで鍛えられる能力の1位は

診断は5段階のアンケート方式で主観評価で行われた

アンケート調査の結果、全ての項目でコンピテンシーが鍛えられたという結果になった。特に鍛えられたと回答されたコンピテンシーのTOP5は以下の通りだった。

  1. 思いやり(1.19点):想像力をはたらかせて相手の立場に立って物事を考える

  2. 柔軟思考(1.17点):状況の変化に応じて、臨機応変に対処している

  3. 傾聴力(1.05点):答えを決めつけずに、相手が本当に言いたいことを丁寧に聴く

  4. ストレス耐性(0.98点):落ち込むことがあっても素早く立ち直る

  5. 自己理解(0.98点):自己を正確に認識し、対処する

補足:グラフ縦軸は全回答者の平均値(2点:上がった、1点:やや上がった、0点:変わらない、-1点:やや下がった、-2点:下がった)

子育ての経験を仕事で活かすことはできる

子育て中は、子どもと向き合い続ける中で、思い通りにならないことに対峙する機会が非常に多いため、他人を思いやる能力が伸びたり、予定通りいかない臨機応変さが求められるからこそ柔軟思考が伸びたりするという、とても納得感がある結果が出た。

LivelyTalkは話を聴くという能力がベースとなる仕事なため、「思いやり」、「柔軟思考」、「傾聴力」が高まることは、子育てを通して、お客様の話を聞き、受け止めるのに活かせる能力が高まったと言える。ゆえに、積極的に子育て経験者に、LivelyTalkを通して、話を聴く仕事の機会を提供していきたいと考えている。

働く選択肢を増やしたい

LivelyTalkはLively代表の岡えりの専業主婦時代の原体験から生まれたサービスである。

岡は、3人の子育てに専念するために仕事を辞めた専業主婦時代に、自分が社会から取り残されているという虚無感があったと言う。「誰かに喜んでもらえる価値を提供したい」、「自分でもお金を稼いで自立したい」と強く感じていた一方で、子どもを育てながら、時間と場所に融通がきく働き方がなかなか見つからないのが現実にぶち当たっていた。そこで、時間と場所に囚われずに働ける選択肢を増やしたいと試行錯誤の末、生まれたサービスがLivelyTalkである。

子育てに限らず、介護や地方在住などさまざまな事情で働く選択肢が限られてしまっている人がいるに対して、LivelyTalkの存在を知ってもらいたいと思っている。もし、まわりにピンとくる人がいたら「LivelyTalkというサービスがあるよ」と伝えて欲しい。そして、他人や社会からは評価されにくいけど、実は素晴らしい「聴くコミュニケーション」という能力を活かして、自分もまわりもイキイキと元気に輝かせて欲しいと願っている。

今回、子育ての経験がLivelyTalkで活きる可能性が高いことがわかった。また、社会が子育て経験を適切に評価し、よりイキイキと働く選択肢を選べるようになって欲しいとより強く思うようになった。また、私たちがその役割を担えるという想いも強くなった。

子育てで鍛えられた能力を活かせるLivelyTalk

アンケート調査をしていて印象的だったのは、アンケートの回答を通じて自分の成長を感じ、笑顔になる人が多くいらっしゃったこと。

子育ては履歴書や職務経歴書には書けない。これは、自分が実感している成長を他人から評価されにくいことの裏返しでもある。

今後もLively社は働き方に悩む人々に対して「こんな働き方もあるよ」と勇気づけていきたいと思っている。

現在、LivelyTalk β版リリースに向けて、鋭意開発およびLivelyTalkでホスト(話を聴く仕事)に興味がある人を募集中である。LivelyTalk興味を持ってくださった方、まわりに「この人は!」という方がいらっしゃる方は以下のページよりLINEに登録して、ホスト向け説明会にご参加いただきたい。

LivelyTalk公式サイトはこちら