子どもに対して「赤ちゃんみたい」と言わないで欲しい

子どもに対して言わないで欲しい言葉はいくつかあります。例えば、「賢いね」「良い子だね」「○○の△△もらおう」などです。これらの言葉を使わないで欲しい理由については別の記事で(個人の)見解を出してます。記事の最後にリンクつけますので、よろしければご覧ください。


今回、子どもに対して言ってほしくない言葉として伝えたいのがこれ。

「赤ちゃんみたい」

よく使われる場面が、箸を使わず手でご飯を取って食べる、着替えないといけない時に着替えようとしない、玩具の片付けをしない、などです。その子どもができることなのにしない時に使われる印象があります。また、子どものした行動に対して罰を与える時や修正をかける時に使われてます。何もできないのは赤ちゃんと同じ、という意味で使われてます。

「赤ちゃんみたい」と言う時の…

「赤ちゃんみたい」と言うときの赤ちゃんが何を指すか曖昧な部分があります。言葉を言うときの文脈によって変わることがあります。この際、2歳までの子どもを「赤ちゃん」と仮定しましょう。今まで見てきた使われ方を考えると、これくらいが妥当かなと思ったので。

その上で「赤ちゃんみたい」と言わないで欲しい理由は2つあります。

言わないで欲しい理由

1つ目

まずは、赤ちゃんが何もできない訳ではないからです。できないことが多いのは仕方ない(というより当たり前)として、できることを色々試していきます。その中で、「こうすればどうなるのか」が分かるようになるという、1つの成長段階にあります。

「赤ちゃんみたい」と言う時に一緒に使われる言葉があります。

  • こんなことができないなんて

  • そんなことをするなんて

ざっくり言えば望ましくない行為をしたことで、赤ちゃんのように何も知らないんだというメッセージを与えるのです。

それを聞いた子ども達が「赤ちゃん=何もできない存在」と思っている節があるなと感じます。異年齢保育の時、1歳児と関わる5歳児が何でもかんでもお世話しようとしている印象を持ちました。一方の1歳児、ある程度のことはできます。言葉でのやり取りは難しくてもこれをしたいという意思を出してくれます。その意思を出す前に5歳児にされるがままに扱われているかも、などと思うのです。ある程度は仕方ないとして、この5歳児の行動やりすぎやで…

2つ目

子どもの自尊心を傷つけるからです。子どもも一人でできることが増えています。できることは人それぞれです。それを考慮して関わることが求められます。保育士の腕の見せ所の1つ。

それなのに、保育所では「こんなことができないなんて、赤ちゃんみたいに(何もできないのと)同じだね」というニュアンスで使われます。何もできないと言われて子どもの自尊心が傷つけられるのです。そのことを言う前にできない、しない理由について検討するべきだと思います。まあ、考えるのめんどくさいのですが、バッサリ行くのはダメだろと思います。

私の接し方

私が子どもに対して望ましくない行動をした時に使おうと心掛けている言葉はこれらです。

  • どうしたら良かったかな?

  • できるためには何が必要?

  • できるなら、1人でやってみて。

言葉だけでは無理なこともありますが、できるというメッセージを伝えていきたいと思うところです。改善したことに対して「いいね」「出来てるよ」と伝えていくこともしています。正直、時間がかかりますが、「赤ちゃんみたい」と言って子どもと言い争うよりはマシ。

話は少しずれますが…

保育士から「赤ちゃんのように○○したろ」という言葉が出てくることもあります。できるのにしないのは赤ちゃんみたいだという言葉に添えて出てきます。それを言われた子どもは「イヤだイヤだ」と叫ぶわけです。流れは大抵こんな感じになりますね。(保=保育士、子=子ども)

―子どもが望ましくない行動をする―
保:見たで、こんなことをするから赤ちゃんみたいだ。
子:ちがう。
保:○○ちゃんは赤ちゃんだからできないんだ。
子:ちがう。
保:じゃあ、赤ちゃんのように手伝ってあげよう。できてないんだもの。
子:イヤだ
保:じゃあどうするのさ!
―子どもがそれっぽい行動をとる―

その時はこれで終わりますが、別の場面でまた似たようなことが起きるんです。恐怖を与えてもその時だけ上手く機能しますが、あまり意味がないという話を聞いたことがあるので、やるだけ無駄なような…

その上で気になること、「赤ちゃんみたい」と言って脅す必要あるの?

まとめ

子どもに対して「赤ちゃんみたい」と言うのはよろしくないのです。赤ちゃんだからといって何もできないわけではないこと、子どもの自尊心に傷をつけること、これが私の考える理由です。

望ましくない行動をしても、望ましい行動を知らないと仮定して一緒に考えていくというのも1つの手段だと思いますが、いかがでしょうか。無理矢理変えるような手段を取らずに子どもと関われるようにしていきます。たまに脅すことはしてしまうのですが、気をつけます。


過去に書いた子どもに対する言葉の記事

過去に書いた、子どもに言わないで欲しい言葉に関する記事を以下にまとめました。是非ご覧になってください。

「賢い」と言わないで欲しい理由

「良い子だね」と言わないで欲しい理由

「○○もらおう」と言わないで欲しい理由


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