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【改】精神科閉鎖病棟に2ヶ月入院した話【キャラランク】

ごきげんよう。初めましての方ははじめまして、私です。

突然ですが、みなさん心は元気ですか?
心の健康は大事ですよ。だめかもと思ったら手遅れになる前に適当な病院に駆け込みましょう。
意外とあっさり何かアンサーをもらえるものですよ。
自分で考えて悩むこともできなくなったときにとても助かります。
(とはいえいい病院って急な予約は取れないとこが多いんですよね…)

私は一昨年の夏に仕事するのが無理になって、というか世の中の人はたいてい仕事するの無理でも頑張ってるんだと思うんだけど、私は特に無理になってしまって、夫のすすめで病院に駆け込みました。あのときは嘘みたいだけど朝がくるのが怖くて夜は仕事に行くくらいなら死ぬ!ってなってたし毎日スーツにヒールが苦痛で仕方なかった。出社のとき電○のビルのスタバでホットチャイラテを頼むのが唯一の楽しみだったな。そんなこんなでドクターストップ、去年の夏まで仕事を休んでました。

そのあと部署異動してくれないか話し合いをしたんですがだめだったのでその仕事をやめて、憧れだったアパレル店員になったんですが店長のパワハラが酷くて2ヶ月ちょいでやめました。このときやめたのもドクターストップ。

初日から全然成長してないとか、人としてどうかと思うとか、大人としてどうかと思うとかいう言い方をバックヤードで毎日されながら、ルミネで一番忙しい時期を笑顔で勤務するの、大変でした。楽しいときは楽しかったんですけどね…。
あとは通ってた病院の先生の処方がなかなかで、睡眠薬は一番強いやつを飲んでたり、少し太ったのが気になると言ったら「今日からあなたはてんかんということにします」「痩せるエビデンスがあるんですよね」と出された薬で極鬱になって食べる意味もないしとか言いながら毎日豆腐1丁で生活したり…。
これが去年の11月頃。

そのあと去年の12月
やらかしました。
落ち着かなくてかなり多めに眠剤を飲みました。
私は眠剤が効くまでの暇つぶしに、コミケで使う予定だったウィッグのセットをしていました。
何故か心がささくれていて、私は帰ってきた夫と喧嘩した末死にたくなってしまいました。(喧嘩については割愛)
私は友人たちへ最後の手紙を書き始めました。ある夏の日に購入した自殺用のロープをそばにおいて、メモに残してあった首吊り用の結び方を反芻しながら手紙を書いていました。そこでとある友人Cのことを思い出しました。Cは高校時代の友人ですが、仕事の都合で以前手紙を書いたときと違う所に住んでいる可能性が高いのです。そこで、Cに直接電話して住所を聞くことにしました。冥土の土産にもちょうどいいかと思いました。
最初は世間話でした。でもだんだんと、核心に迫る話をせざるを得ませんでした。Cは学生時代に大切な人を自殺で亡くしているので、私はCに死ぬ前に連絡をしたかった、Cにこれ以上背負わせたくなかったと正直に告白しました。そこからのCの対応は鮮やかでした。泣いて取り乱している私に夫と電話を代わるように指示して、代わった夫に救急要請をするよう言ったのです。Cと話している間に警察が家に来て、私は保護されました。縄は取り上げられ、最寄りの警察署に真夜中にパトカーで連行されました。
そこから数時間はひたすら待っていました。警察署から都内の病院に電話をかけてくれ、受け入れ先を探してもらっていました。
朝4時頃ようやく受け入れ先H病院が見つかり、パトカーで送ってもらって朝5時ころ診察と入院手続きを踏んで、医療保護入院となりました。

朝5時半病室にて
ワイ「眠ってないんでもってきたおくすり飲んで寝たいンゴね」(旅行で薬を忘れたトラウマから一日分の薬を常備していた)(入院するときに全部取り上げられた)
医者「もう朝なんで今日の夜飲みましょうね〜おくすりはこっちで出し直しますんで(^o^)」
ワイ「ぇ(絶望」
1ヶ月くらいこのあと眠れなかったんですが、もとから飲んでた最強の睡眠薬(サイレース)とよく似た名前の別の薬(セネレース)を飲まされていたことが発覚。そりゃ眠れないわな。先生にはなかなか抜けない薬だから抜けてよかったですね!(爽やかスマイル)って言われたけどこれ医療ミスだろ。。いや眠れるようになったけども…

閑話休題。
暗い話が続きましたがようやくここからが本番。
入院してから一週間ほどいたお部屋は下の図みたいな感じ。

…刑務所かな?
ドアの鍵も戸棚の鍵も基本常に閉められていて何もできません。ベッドはシングルより小さいサイズ。コップすら置かせてもらえないけどナースコールもないので、戸棚をあけたいときとかはひたすらナースが見回りにくるのを待つしかない。ヤバい人はドアをダンダン叩いたり体当りしたりしながら叫んでたよ。
トイレも部屋のおまるでしなくてはいけません。最初嫌すぎてトイレ我慢してたら血液検査で「腎臓の数値が悪い」って怒られた。数日で慣れて部屋のおまるでするようになったけどめっちゃ嫌な感じですよ。せめて消臭剤置いて。(消臭剤を口に入れるやつがいるから多分置けない)
お風呂は週に3回、2人一組で一回20分の枠で朝予約して入るシステムでした。お陰でカラスの行水癖がついた…
点灯は朝6時、消灯は夜9時。ナースステーションでコントロールされているので早めたり遅らせたりはできない。6時半にはラジオ体操が始まり、ご飯は7時半、11時45分、17時45分だった。
時計も持ってきていなかったので今が何時かもわからないままひたすら部屋で耐えてましたね…、クリスマスもここでひとりで過ごしました。

クリスマスの翌週から、もう私死にたくないよ!アピをして4人部屋に入ることになりました。そして閉鎖病棟ながらドアの鍵、棚の鍵も取れ好きなときにリップクリームを塗ったりコップを置いたりすることができるようになりました!あと24時間トイレに行けるようになりました!(でかい)
この頃は私が患者の中で最年少でした。その時の記録によると70%くらいが統合失調症、認知症や更年期障害の女性で、残りが男性でした。
同室で仲良くなったKさんは30代の不眠症のひとで、割と話ができる感じの人だったので年末年始病院とか最悪〜とか話していました。年明けに、高校時代の友達二人から手紙が届きました。暇つぶしに何度も読み直してお返事を書きました。その節はふたりともありがとう。

さて、そろそろやりますか…

\病棟でヤバかった患者/
ここからは病棟で遭遇したやばいキャラを発表していこうと思います(唐突)
思いついた順に書きます

奇行種 キャラランクB
めちゃくちゃな速度で病棟の廊下を走りまわっている。もはや軽車両。決まって斜めに体が傾いたフォームなのが特徴的。コーナーで差をつけろ。なぜか顔付き体つきも某マンガの奇行種に似ているので、だいたい他の患者と雑談するときに今日お風呂奇行種と一緒なんだけど〜みたいな感じで通じた。そのせいで未だに名前を覚えていない。偶に急に立ち止まるので後ろを歩くのは危険。基本話すことはなく害がないのでキャラランクはB。

目がキラキラしてる人 キャラランクS
基本目がキラキラしているおじさん、おばさんはやべえ。あるおじさんはひたすらリアルな眼の絵を紙に描いてた。スケベな話をするのが好きでよく絡まれて嫌だった。わりとすぐ退院してったけどそのときに富士山の絵をくれた。わりとうまい。捨てた。
ほかにも、あるおばさん「夜寝ていたらね、男の人の声が聞こえてきて、美術館に連れてってあげるよって。それでついていったら、まずはきれいな絵画が飾ってある部屋に行ったの。とても豪華な絵がたくさんあって、でもその間に女の人が寝ていて。どうして人が寝てるのって聞いたら、病床が足りてないんだよって。次に行った部屋ではとてもグロテスクな絵が沢山並んでて。その周りには男の人が寝ていたの。うわあ気持ち悪いなぁってなって、その後廊下に出たら、Wさん!って看護師さんに後ろから呼び止められて。どうやら私、色んな人のお部屋に入っちゃってたみたいなの。」やばすぎる。目をキラキラさせながらそんな話するな。あとこのひとお風呂クソ長くて90分とか平気で入ってるから予約枠がめちゃくちゃになって大変だった。しばらくしてアル中病棟に移動してった。どちらも物理的に人に害を与えるのでキャラランクはS

叫んでる人 キャラランクA
5人にひとりは叫んでる。叫ぶ内容は様々で、すみませーーん!!!!ペン貸してくださーーーーーい!!!(クソデカ大声)×∞
というひともいたし
BTSはわたしがつくったんだー!!!!
〇〇〇〇ー!!(フルネーム)おぼえてねー!!!!!
わかんなーーい!わかんなーーーい!あ!でもいまわかったー!!!!(悟り)
というひともいたし
あくびがでるよー!あー↑あー↓あー↑あ〜↓!!(発声練習)
(Kさんの診察中にお医者さんの話を聞いて)そうだーー!!!神経質になるなー!!!!(野次)
というひともいた。
中には意味不明な奇声を上げているだけのマジモンのやつもいた。
朝6時に自動で部屋の電気がついてしまうのでこいつらが起きて一斉に叫びだす。運良くこういう人の隣の部屋になることはなかったので被害は少なかった。キャラランクA。
ちなみにBTS作った子は電気治療ですっかり自分を取り戻して、私の退院間際には普通に人と話せるようになっていた。BTSの話をしたら覚えてないと言っていた。料理学校でたくさん勉強したらおかしくなっちゃってー(*ノω・*)みたいに普通に話してた。電気治療こっわ…

壁に頭ぶつけてる人 キャラランクS
ひたすら壁におでこをぶつけている。流血してもなおぶつけ続けている。あわててナースを呼びに行くと頭に包帯を巻かれていた。ゴッ…ゴッ…という音がしたらだいたいこいつが頭ぶつけてる。頭ぶつけてた5秒後にすみません、ウノやりませんか?とかきいてくるからマジで怖い。他の人への暴力で入ってきたらしいしガチで言葉が通じなくて怖い。怖すぎて堂々のキャラランクS

カントリーロード男 キャラランクA
人の部屋の前でカントリーロードを歌うな。何がこの路ずっとゆけばあの街に続いてる気がするだ。うるせぇここは閉鎖病棟や。
オリジナルソングもよく作って歌っていた。病棟の行動療法でコットンのエコバッグを自由にデコるやつがあったんだけど、こいつは自作のリリックをエコバッグにクレヨンで殴り書きしていた。よくナースステーションの前で体をゆすりながら自作のリリックメモを片手になにか歌っている。非常にこわい。近くを通ったときにスタイルいいな…とぼそっと言われたのも怖すぎた。精神的ダメージが大きいためキャラランクA

いいカラダしてるわねおばさん キャラランクB
同室のKさんがお気に入り。Kさんが通りかかると「アンタいいカラダしてるわねぇ!」とセクハラ発言。色んな人に「アンタたちどこが悪いのよ?何病??」と話しかける。色んな人が統合失調症だのなんだのと答える中、Kさんがアタマが悪いのよ(精神疾患なので)と答えてあげると「アタマ!?!」と声を裏返して非常にびっくりしていた。いやお前もだよ。
週に一度、1時間ほどリクエストした曲を流してもらいコーヒーかハーブティーを1杯いただけるカフェという時間があって、だいたいみんな椅子に座って聞いていたのだが、彼女はもちろん座って聞くなんてしない。音楽に合わせてバブリーな感じの独特の踊りをいつも披露していた。
私が入浴後に洗面台でケラスターゼのヘアオイルをつけているといつも寄ってきて、香りが気に入ったのか「それいくら?100万。(断言)」と自問自答していた。いつも手首につけていたビーズの謎ブレスレットをあげると言ってくれたこともあったけど、盗まれたと後日騒がれると面倒なのでナースに丁重にお返ししたこともあった。翌日普通に自分でつけててウケた(返してよかった)。
ある日転棟が決まって色んな人に「私B3(病棟の名前)に行くのよ!」と嬉しそうに言いふらしていた。
私への直接の被害は薄かったのでキャラランクB

寒い寒いおばあさん キャラランクA
車椅子に乗った高年齢のおばあさん。フリース素材のパジャマに毛布を重ねがけしているが、常に寒い!寒い!と連呼している。寒くない時は、なんでだろう??どうしてだろう??どうかしちゃった!!どうかしてる!と叫んでいる。どうかしちゃったのはお前の方では。ちなみにご飯のときにはまずい!まずい!に変わる。看護師さんが一口ずつご飯を口に運んでくれるが噛むたびにまずい!と連呼しているのでちょっとかわいそうだった。〜さんはグルメなんですね〜とか看護師さんが取り合いながらなんとか食べさせていてすごかった。偶に美味しいメニューが出ると美味しいって言うこともあって面白かった。1000回に1回の割合くらいだったけど。ガチャか??
なんかまずい連呼されると自分の食べてるものもまずい気がして萎えたのでランクA

死んじまうよばあさん キャラランクB
いつも何かに対して怒っている。特に薬を飲むのが嫌いで、殺される!とよく騒いでいた。
ある日カフェの時間に、こんなことしたって何も良くならない!と本質情報を叫んでいた彼女。職員さんからコーヒーとハーブティーどっちにしますか??と聞かれてハーブティーを選択。その日はストロベリーティーで、酸味が効いた個性的な味(マイルド表現)だった。みんな(今日のハーブティーはアレだったな…)と思う中、もちろん彼女が耐えられるわけもなく…一口飲むなり「!!!こんなの飲んだら死んじまうよ!!!」とクソデカボイスで叫んだ。思わず吹き出す職員さん。安心しろ人はいずれ死ぬ。
面白かったけど割とこんなのしても治らないとか騒がれるのは悲しかったのと職員さんが困ってたのでキャラランクB。

たまんねぇよおじさん キャラランクS
男性用病棟から引っ越してきた多分ヤク中のおじさん。廊下を突然走り出す。目の焦点が常にあっていない。食事のお盆を取るときの勢いが凄くてしかも斜めに持つのでいつも汁をこぼしていた。 
男性用病棟(ナースも男しかいない)に長いこといたせいか、「やべえよ女がいる…!」「たまんねぇよ…」とか言っていた。やべえのはお前のアタマだよ。普通に怖いのでランクS

こんなもんだろうか。
なんだかんだ年明けて2週間くらいで、私よりも若い男の子と女の子が入ってきて、それからは毎日が結構楽しかった。女の子の方とは二十歳で死にたかった話とか、いろんなマインドが合っていて面白かったし、男の子の方は素直で元気ないい子だった。

年明け直後は色々あってめちゃくちゃ落ち込んだりしたけど、今は結局なんとかなってる。
入院して、いろんなことと物理的な距離を取ったことは今となっては良かったことだと思っている。あのとき通報を勧めてくれた友人Cや入院に協力してくれた夫には感謝してもしきれない。
ほかにも入院生活でたいへんだったこと、面白かったことはたくさんあったけど、とりあえず今日はこのくらいにしておこうと思う。

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