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未来の礎を築く~博物館を通じた過去と未来の架け橋~

我々が未来のために何をすべきか、その答えは一つではない。新しいものを生み出すことがもてはやされる世の中だが、それだけが未来を切り開く手段ではない。私は、過去を記録・保存し、次世代へと伝える「遺す」という行為こそが、未来をつくる基盤になると信じている。

時代は加速している。そのスピードは時に恐ろしいほどだ。だが、その速さにかまけて、消えていくものを放置していいのか?私は断固として否と言いたい。盛者必衰とは確かに世の中の理だが、だからといってその流れに甘んじることは未来に対する無責任だ。

世界のあらゆるものは、さながら進化の系統樹のように枝分かれし、繁栄を遂げてきた。その根本にあるのが「過去」だ。過去がなければ、未来は生まれない。イノベーションが未来を創るなどと言われるが、それもまた過去の積み重ねがあってこそだ。シュンペーターは「新結合」と称したが、その結びつきの根源は過去にある。過去を無視して未来を語ることはできないのだ。

だからこそ、私は声を大にして言いたい。過去を遺すことこそが未来を創る土台なのだと。
時代が流れていく中で、消えゆくものがある。それは仕方がない。しかし、意図的に遺すという行為がなければ、未来は歪んでしまうだろう。

この「遺す」という行為を担うのは大きくいえば学問の世界であり、その中で最も容易に接触できる存在が博物館だ。博物館は、過去を守り、未来へとつなげるための橋渡しをする場である。「遺すことで未来を創る」という使命を背負った存在だ。だからこそ、その博物館の姿を伝え続け、多くの人に過去と未来のつながりを意識してもらうことが、私が未来にできることだと信じている。

昨年の国立科学博物館のクラウドファンディングが記憶に新しいが、あの出来事は、私にとって人類の未来が危ういと感じさせるものだった。もともと博物館オタクだった私は、その危機感をきっかけに「博物館オタ活日記」を始め、博物館研究の道を歩み始めた。

これからも私は、過去を未来へとつなぐ使命を果たしていきたい。それが私が信じる未来のための行動だ。

#未来のためにできること

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