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クイズで脱消費思考になったら予想外の人生が待っていた

こんにちは、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(以下EMC)2年の荒井健です。
私は、現在、EMCという日本で唯一の珍しい学部に在籍しています。この学部に進学するに至った背景にはいくつかありますが、その中でも、特に大きな影響を与えたのが、高校時代の部活動の競技クイズです。そこでの経験がどの様に自分の人生に影響を与えたのかご紹介します。



川越東高校クイズ研究部

私は、星野学園川越東高校という埼玉県の高校に通っていました。クイズがしたいという思いからこの学校に進学し、クイズ研究部に入部しました。当時の自分は、勉強よりもクイズに没頭し、2年生の頃には部長も務めていました。

ここで、川越東高校クイズ研究部(以下KIsQ)について少し紹介します。
KIsQは、全国大会出場経験のある名門(?)のクイズ研究部です。
クイズにはいくつかジャンルがありますが、KIsQでは通称競技クイズと呼ばれる読み上げ式の早押しクイズをメインで行っていました。
また、KIsQでは、顧問の先生の指導などはほとんどなく、自分たちが主体的に練習や部内杯、他校との交流会などを開いていました。

高校クイズ界の特徴

クイズ界は、高野連や高体連、高文連のような大人が運営する団体がなく、大会は主に有志によって開催されていました。そのため、つくり手に回る機会もあり、私も大会の開催経験があります。このクイズ界の特殊な構造が自分の脱消費思考を作り上げた一つの要素ではないかと思います。

一生懸命知識を追いかけていた

私はもともと多くの知識を持っていましたが、クイズに出題される内容や情報のアップデートが絶えずあり、常に大会に参加しては情報を仕入れ、最新の問題集を手に入れ、ニュースやトレンドを追いかけ続けました。しかし、情報を網羅的に把握するのは難しく、なかなか勝利を手にすることができませんでした。

つくり手にまわる

その中で、先輩から作問を通じて勉強の一環として知識を深め、部内杯や大会を開催してはどうかというアドバイスを受けました。作問をすることで、問題の構造を考えるようになり、作問者の意図や答えが確定するポイントなどに目を向けるようになりました。
問題が溜まった頃、部内で大会を開催しました。その際には、大会全体の構成や、各ラウンドでの残り人数、ルールの設定など考えることが多く、「つくる」という経験を初めてしました。

脱消費思考

大会や部内杯をいくつか開催すると、自分の中で一つの気づきが生まれました。
それは、「つくり手は消費者より楽しく、最先端にいる」ということです。そのことに気づいて以来、自分は消費者的思考を捨て、できるだけつくり手的な視点や思考を持つように心がけました。

脱消費思考で得たもの

具体的に、脱消費思考になったことで得たものは以下のようなものがあります。

つくり手に視点が移行する

つくり手に視点が移行すると、一般的な消費者としての視点から抜け出し、つくり手の立場に立つことができます。これは、自分が何かを消費する際に、その物事の裏側を考え、つくり手の意図や努力に共感しやすくなります。また、自分の周辺環境を「つくる」という視点にもなるため、身の回りのものの改善や、問題の解決を常に考えるようになります。

得られる情報が増加する

自分がつくり手の視点になったことで、物事に関する詳細な情報を追求するようになり、よりよい選択肢や、消費思考の人が見ていないようなところに気づくことができます。実際、作問を始める前と後では、獲得する情報量が増え、知識が増えたことで、より早いポイントでボタンを押せるようになりました。

よりコンテンツやプロダクトを楽しむことができる

つくり手の視点で物事を見ることにより、コンテンツや製品を楽しむ際に、より深い理解と共感が生まれ、楽しさが倍増する他、コンテンツの背後にあるプロセスや工夫も楽しみの一つになります。趣味の相撲やアイドルを見る目線が変わり、かつての何倍も今は楽しくなりました。

「選ぶ」ではなく、「つくる」という動詞で行動を考える

物事を受動的に受け入れるのではなく、積極的に関与し、自分で何かを創り出す意欲が高まります。消費思考では「選ぶ」ことが主要な行動であるのに対して、脱消費思考では「つくる」ことが行動の中心となり、主体的に行き先をつくることが重要視されます。そのため、自分は大学受験の際に、進路選びではなく、進路づくり、キャリア選びではなく、キャリアづくりという視点で見るようになりました。その結果、偏差値だけではなく卒業後の進路や様々な変数を見るようになり、EMCという素晴らしい学部に出会うことができました。

予想外の人生スタート

消費思考の頃は、自分の人生をあまり考えず、教員一家だったこともあり、行ける教育学部に行って、なんとなく教員になって生きていけばいいやと思っていました。
ですが、現在では、全く想像していなかったアントレプレナーシップ学部に入学し、アントレプレナーとして世界をより良い場所にする人になるために日々精進しています。大人と喋れなかった少年が、約100人の前でプレゼンテーションしたり、主体的に行動し、オンラインイベントを作ったりなどしています。また、自分のキャリアについて深く考えるようになり、Logisticsとサプライチェーンを研究テーマに大学院に進学しつつ、起業家としてもLogistics関連のビジネスを立ち上げたいとおもっています。

高校の部活で気づいた「つくり手になる」こと。それを知ったことで面白い人生に出会えました。


これからも、自分の気づきや活動報告を投稿していこうと思っています。
それでは、今回も拙文を読んでいただきありがとうございます。

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