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日本創世神話・伝説時代 その1 古代豪族~

記載の順番は人物名・別称 続けて事跡など。<カッコ>内の文字は、筆者の個人的な意見・感想を述べています。スルーして下さい。

日本創世神話・伝説 時代

/sinwa・densetu jidai

「神 世」/kami yo

 高天原/takamagahara 造化 三神/zouke sansin

画像2
初代「大国主(おおくにぬし)」の肖像のつもり

①~③世代の柱神(はしらがみ)

 ①丸数字は現れた歴代の神の順番です。

別天津/kotoamatu(別世界/ことあまつの神)

天之 御中」ノ 「神」(アメノ ミナカヌシ ノ 「カミ」) /ameno minakanusi no 「kami」。天ノ常立「尊」/amenotokotachi no mikoto・アメノミナカヌシ。
別天津(コト アマツ/koto amatu)の神。始源の神。造化三神のひとり。北辰の神。
<夜空の天の中心[北極星]に例えられる神。大陸では「天皇大帝」とよばれる星。列島人がもともとは北極星を信仰していたということを示唆する><[別]天津=[コト]アマツと読む、別=ワケとは読まないようです。古代の音訓ってどんな感じだったのでしょう・・。現代の読み方が基本的に間違ってる可能性もあるかもしれません。「口頭伝承」ですから漢字の意味として読むよりも、元の神話伝承者の語りの声音が大切だと思います>

*注意:『古事記・日本書紀』の音訓混じる読み下しは本当なのか、意味の理解は確かなものなのか?という疑問から考え始めていますので、「定説ではこうだから」という、最初から完成したものとして『古事記・日本書紀』の読解に疑いの目を向けずに理解している考え(他人の説に乗っ取り思考停止している学説)とは、意見を異にしています。また、読者の方も私の<考察>をうのみにするのではなく、自ら探求して自分を高めて歴史と向き合うことをお勧めします。

↓ 記号は下段に再登場する神。▽印=子孫や部下

↓②高 皇産霊ノ 「神」(タカミ ムスビ ノ 「カミ」) /takami musubi no 「kami」。・多賀美武須比・高木「神」・高天彦「神」・皇親神留伎「命」・タカミムスヒ。
別天津の神。高天原の男神。後裔天照を補佐する思金神。造化三神のひとり。
<信仰する子孫(崇拝者)は北九州から畿内に多い。畿内出雲系(天津国玉)とは犬猿の仲のようでもあり、出雲系の畿内進出に対抗した在地の勢力の神なのでしょうか><「北極星崇拝」から、夏の夜空だと「天の川」、彦星と織姫伝説の男神(高皇)と女神(神産)の関係へと想像が膨らみます・・(妄想>

↓▽常世思金ノ「神」(トコヨノ オモヒカネ ノ「カミ」) /tokoyo no omoikane no kami 高皇産霊ノ神の常世での姿。

▽【万幡 豊秋津師 比売】ノ「命」(ヨロズハタ トヨアキツシ ヒメ ノ「ミコト」) 思金神の娘。夫に天照大御神の息・正勝吾勝勝速日「天ノ忍穂耳」命。

神 産巣日 ノ 「神」(カミ ムスビ ノ カミ) /kamimusubi no 「kami」。・神皇産霊「尊」・神魂「神」・皇親神留弥「命」・カムムスヒ。
別天津の神。高天原の女神。兄弟・八十神に敗れた大国主を、キサガ姫・ウムガ姫を派遣し蘇生させる。造化三神のひとり。息に少彦名神。
<天津神系。信仰する子孫(崇拝者)は畿内南部から東北に多い。出雲とは同盟(友愛)関係><「北極星(スバル)崇拝」から、夏の夜空だと「天の川」、彦星と織姫、男神と女神へと想像が膨らみますが(妄想。>

少彦名ノ 「神」(スクナヒコナ ノカミ) /sukunahikona no 「kami」。・少名毘古那ノ神。別天津の神。神産巣日神の息。知恵の神とされる。
<宿根 彦 那ノ神、宿祢=神職、彦=古代官位、那=奈国(奈良の語源?)の王 とかの神格化かもしれません>

▽[蚶貝ノ (比売)](キサガノ ヒメ) /kisaga (hime)。・支(枳)佐加(比売)「命」・蚶貝姫。別天津の神。神産巣日神の命で、兄・刺国ノ八十神に討たれた大国主を治療し蘇生する。

▽[蛤貝ノ (比売)](ウムガノ ヒメ) /umuga (hime)。・宇武賀(比売)「命」・蛤貝姫。別天津の神。神産巣日の娘。神産巣日神の命で、兄・刺国ノ八十神に討たれた大国主を治療し蘇生する。
<神女が医学を兼ねるパターンでしょうか。薬草の知識が豊富なんでしょうね。>

<緑の石を象徴とする集団>天地創造神話はアイヌのカムイユーカラに似る。→(裸国=ラッ・クル アイヌ語のラックル=「国土」を聴き取り書きした名詞では)
対馬海峡の連合国家、古代の月支(筑紫?)国にいたという「辰王」は、何の神(太陽?月?北極星?)を崇拝していたことでしょう。

別天津/kotoamatsu 二神   宇摩志阿斯訶備比古 ④
丸数字は現れた歴代の神の順番です。


別天津 神世 一人神 初代④・⑤柱

④宇摩志 阿斯 訶備「比古」遅 ノ 「神」(ウマシ アシ カビ「ヒコ」チ ノ 「カミ」) /umasi asi kabi「hiko」chi no 「kami」・ウマシアヒカビヒコジ。・可美葦牙彦舅「尊」。別天津(1)世代の神。
出雲大社の祭神><伊予でも祭祀される><のちの阿夜訶志古泥神に通じるか。出雲から大和への移動があったのでしょうか><宇摩志 阿斯、ニギハヤヒの息子・ウマシマジと名が似ています。物部氏の祖神ということでしょうか。訶備比古も吉備(キビ)比古に通じる言葉かもしれません>

天之 常立 ノ 「神」(アメノ トコタチ ノ カミ) /ameno tokotachi no 「kami」。・天常立ノ「尊」・アメノトコタチ。別天津の神。天之御中主の系統(同一神とも)。
吉備で祭祀される。先代、出雲神の後に吉備の祭神。><立、楯、起の字を持つ王の祖先神でしょうか。>

別天津 神世 一人神 二代⑥~⑦柱  ⑥丸数字は現れた歴代の神の順番です。


<前六代の③からは相対する2名の神。豪族連合、それぞれの祖神でしょうか>

国之 常立 ノ 「神」(クニノ トコタチ ノ 「カミ」) /kunino tokotachi no 「kami」。・国常立「尊」・クニノトコタチ。別天津の神。
紀伊熊野にて祭祀される。><北極星に対しての地球神?><立、楯、起の字を持つ王の祖先神でしょうか。><アメノ、クニノ対極となる地方の関係があったのではないでしょうか。><地の神。>

豊 雲野 ノ 「神」(トヨ クモノ ノ 「カミ」) /toyo kumono no 「kami」。・豊国主「尊」・葉木国野「尊」・見野「尊」・浮経野豊買「尊」・豊香節野「尊」・トヨクモノ。別天津(2)世代の神。
紀伊熊野にて祭祀される。天ノ 牟久努(アメノ ムクヌ)と名が似ています。> <野の神。>

別天津 神世 ⑧~⑮柱 双(相)神の四世代

 ⑧丸数字は現れた歴代の神の順番です。(三~六代目) 相神=男神・女神の性別現れる。<婚姻関係の結ばれた豪族の関係でしょうか。>

宇比邇ノ「神」(ウヒニノ「カミ」) /uhi ni no 「kami」。宇比地迩・泥土煮「尊」・
ウヒジニ。別天津(3)世代の2神のひとり。男神。
<「邇」の字を持つ王家の祖先神でしょうか。>

⑨=須比智 邇 ノ 「神」(スヒチ ニ ノ 「カミ」) /suhichi ni no 「kami」。・沙土煮「尊」・スヒチニ。別天津③世代の2神のひとり。女神。
<前者は紀伊熊野、後者は信濃で祭祀される。><(ウヒニノカミ)は山背宇治や、スヒチニノカミ)は近江朱智に通じるか。>

角 杙 ノ「神」(ツヌ グイ ノ 「カミ」) /tu gui no 「kami」。・角杙「尊」・ツノグヒ・(都野杭)。別天津④世代の2神のひとり。男神。
<杙、杭、咋の字を持つ王家の祖先神でしょうか。><角といえば紀伊の建角身に通じます。>

=⑪活 杙 ノ 「神」(イク グイ ノ 「カミ」) /iku gui no 「kami」。活杙「尊」・イクグヒ・(伊久杭)。別天津④世代の2神のひとり。女神。
<両神とも出雲にて祭祀。>

意富斗 能 地 ノ「神」(オオト ノ チノ 「カミ」) /outo no chi no「kami」。・大戸之道「尊」。別天津⑤世代の2神のひとり。男神。
意富斗大斗=古代の官位の大率と、のちの大伴。すべて繋がる気がします。「意富」はもともと王家の敬称なのでは。継体天皇の祖(意富々杼王)に繋がる系譜か。> <地の神。>

=⑬大斗 乃 弁 ノ 「神」(オオト ノ ベ ノ 「カミ」) /outo no be no「kami」。・大富ノ辺「尊」。別天津⑤世代の2神のひとり。女神。
<両神とも出雲にて祭祀。><意富斗といえば越か北河内に関連か。淡路の巫女さんや大田田根子に通じるものでしょうか。><辺(河原?)の神。>

淤母陀琉 ノ 「神」(オモダルミ ノ 「カミ」) /omodarumi no 「kami」。・面足「尊」。別天津⑥世代の2神のひとり。男神。
<根本的に後世の人間の読み間違えで、淤母陀=(オオト)だったりしないでしょうか。><水の神?。>

=⑮阿夜 訶志古泥 ノ 「神」(アヤ カシコネ ノ 「カミ」) /ayakasikone no 「kami」。・惶根「尊」。別天津⑥世代の2神のひとり。女神。
<両神とも関東にて祭祀される。><アヤカシコネは「古」が「吉」の字と類してるので、カシキ=ネ(神官)を意図するか。><カシキはカツラギ=クズキに関連する言葉でしょうか。のちの阿斯訶備比古遅神の系統か。><泥の神?。><黒の石を使い分ける文化圏>
《個人的感想》 縄文時代の神々か?・・・。

それぞれの神が祭られる神社が各地にある。
(1)出雲・伊予→
(2)吉備→
(3)紀伊→
(3)信濃→
(4)出雲→
(5)出雲→
(6)関東⇒(東北への航路、房総半島?)
各世代各神の拠点の動きに、何か意味があるのではないでしょうか。7000年前の活発な火山活動による九州(アカホヤ火山)での「南の縄文文化」絶滅により、それより以西で、避難民の人口増加による王国の成立と変遷があったのではないでしょうか。(1)~(6)の地は、のちに大伴・葛城の両家の勢力が 強い地域であるような気もします。
<燃える黒い土(アスファルト)と、白い石(讃岐石)の流通範囲> 黒歯国=越(こし)国:北陸地方以北、朱儒国=刺(さし)国:東海道以北を指しているのではないでしょうか。


遥か、大陸の民族集団(約4000年前:縄文時代後期
遥か、大陸の王朝(約3200年前:縄文時代後期から晩期へ、

別天津 神世 双(相)神 七代目 伊邪那岐命 日本列島創造の神。(命・尊:ミコトの敬称略)

 =⑯ 伊邪 那岐 ノ 「神」(イザナギ) /izanagi no「 kami」。伊弉諾。(男性神:淡路・近江の多賀の祭神)。イザナミとともに天沼矛で淤能碁呂島/onogorosimaを造る。
<イザナギの墓が近江多賀にあるということは、元々は畿内を勢力圏とする王家か。もしくは、黄泉からのケガレを落とした地という九州北部を故郷とする王家から来た神か?。><畿内の王として出雲のイザナミと結びつき、イザナミとの同盟が解消されたあと、九州北部の勢力と結びついたということを示唆しているか。>

 →⑰ 伊邪 那美 ノ 「神」(イザナミ) /izanami no「 kami」。・伊弉冉。(女性神:出・伯の比婆山から伊勢へ祭神)。イザナギとともに天沼矛で淤能碁呂島を造る。
<子孫に綿津見系。「泉国」を故郷とする中国地方の王家か。>

≪個人的感想≫ 縄文時代の終末期か。晩期に稲作が西日本に伝来していたとすれば、それ以前の後期頃に「粟」を主食とする生活基盤を築いた宗教国家が成立していたか。

 イザナギ・イザナミ両者の名は、中国に伝わる倭の大王の名である「ナギサヒコ(ヒコ ナギサ)」に繋がる気がします⁂ヒコは古代官位名。綿津見神の先祖もこの人達に繋がりますし、海の民と切っても切れない何かがあるのでしょう。

<七代イザナギ・イザナミ両神は活杙ノ神=「イグイ・イクグイ」神からの系譜の流れで、イグナギやイズナミなど読めるかもしれませんね。後世にイタチやイタテ、生玉(イクタマ)といった名をもつ王がいるようなので、「イ」の音名がつく王家があったのかもしれませんね。「出雲(イズモ)国」や「伊勢(イセ)国」、「和泉(イズミ)国」や「伊予(イヨ)国」のイがどこからきてるのか、「イ」を冠する国名が気になっていたのですが、これも両神の系譜と関係ありでしょうか。>

以上、「神代七代(かみよ ななだい)」の創世期。


 縄文時代晩期の頃から、弥生時代に向けての列島人の精神的世界観や、物質的価値観が固まり、婚姻関係などから各村の繋がりが広がり、王家というものが形成され、王になる血統(神の子孫)というものが重視されていくこととなったのではないでしょうか。 各地に成立した王家が、イザナギ・イザナミの血を取り入れ、それに連なる王家が、血族的連合国家として結びつき、同一の祖を精神的支柱として担うことにより、戦争を回避しながら連合体を形成していったのでしょう。婚姻。血の分配こそ、ナショナリズムを中和し、平和に国を拡げる手段だったのではないでしょうか。

<別天津>

天ノ浮橋(ウキハシ) /ameno ukihasi.あめのうきはし。イザナギ・イザナミ二人の創世の基盤。足場となる橋。地名または舟名か。

天ノ沼矛(ヌマホコ) /ameno sakahoko.あめのぬほこ。天ノ逆鉾(サカホコ)。道具名。イザナギ・イザナミ二人の創世の基盤。泥沼を掻き混ぜる鉾。九州の霧島高千穂に刺さる。

淤能碁呂島(オノゴロシマ) /onogorosima.自凝島。地名・島名。(意富乃許呂・オノコロ)。イザナギ・イザナミ二人の創世の基盤。
<おのこ、男の子などの表現に通じるか。><女護島と書いてオノゴロ島と読めなくもありませんが・・。>

*天ノ磐舟が神名として神格化され、紙として関東の神社で崇拝される例もあり、船長の事だったかもしれませんし、神の使用した諸道具も、人としての名として記します。

<降臨>

天ノ御柱(ミハシラ) /ameno mihasira.天之(身柱・三柱・三輪白)・あめのみはしら。
イザナギ・イザナミ二人の創世の基盤。祖神を祭り交信するための大樹の御柱。
<高木神と同じ様な・・。><神主さんの持つ枝葉の道具(まさかき)は、これに通じるものがあるか。>

八尋殿(ヤヒロドノ) /yahirodono.(天之・夜広殿)・やひろでん。イザナギ・イザナミ二人の創世の基盤。御殿・宮殿。
<大国主の宮殿に通じるか。アイヌラックルは石狩黄金山に宮を造営するという。大宮殿を造営することが国・邑の王としての証明か。八広を名とする王もいることから、人物名となる場合もあるか。>

<国生み誓約/ukei>

 縄文時代早期九州アカホヤ噴火後(約7000年前)の復活再生期からの神話か。

水蛭子(ヒルコ) /hiruko.・(火流子・ひめこ・姫子)。蛭子神。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。一番目。葦船にのせ流される。
<海を漂う知恵の神ともされスクナヒコナにも通じる。ヒミコのように託宣を告げるものか。>

淡島 の神(アワシマ) /awasima no kami.あはしま。淡嶋・粟島。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。二番目。葦船にのせ流される。
<海を漂う知恵の神ともされスクナヒコナにも通じる。ヒミコのように託宣を告げるものか。>

〈四国/sikokuの神〉

 :イザナギ・イザナミ後裔の大王の勢力圏

愛比売(エヒメ) /ainohime.あいのひめ・まなひ・めごい。愛ノ姫・目姫。四国島神のひとり。伊予国の御霊。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。

飯依比古(イイヨリヒコ) /iiyorihiko.めしいひこ・めしより。米依彦・(目支代毘子)。四国島神。讃岐国の御霊:讃岐。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。
<目支国(メシクニ)・・・。物部氏の系譜に飯がつく人が多いような気がします。メシと読むのか、イイと読むのか。>

↓▽大宜都比売(オホゲツヒメ) /ougetsuhime.おおげつひめ・おきつひめ。大気都比売・大月姫。四国島神。阿波国の御霊:大粟国。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。『古事記』の事績では地上に降りたスサノオに食物を与えるが、製造法を知ったスサノオにより討たれる。または大年神系統上ではハヤマトの后となり八神を産む。『日本書紀』の事績では、月読神と保食神の物語に置き換わる。
<大月支国(オオツシ〔マ〕クニ)・・。>

建依別:土佐(タケイベツ) /takeyoriwake.たけよりわけ・タケイワケ。四国島神。土佐国の御霊。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。<ワケ・・。アイヌ語地名の大河の意味か。古代列島語として「ワケ」に深い意味があるか。>

〈九州の神〉

 :イザナギ・イザナミ後裔の大王の勢力圏 

豊日別(トヨヒワケ) /toyo hiwake.・豊ノ火別・登美ノ肥別・とみのひべつ。九州島神。豊国(豊前・豊後)の御霊:豊の神。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。
<後世に「猿田彦」と同一神と神託がある。列島に初期に王権を築いた王朝、大伴氏の祖とは、豊国の王の系譜と同一と理解できるのではないだろうか。神託とは大伴氏の自己主張だったのではないか。>

建日向 日豊久士比泥 別(タケヒムカ ヒトヨクジネ ワケ) /take himuka hitoyokujine wake.・(尊称・建肥向肥)豊ノ火刺姫別・とみのひさしひめべつ。九州島神。日・肥・火の御霊:肥イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。

建 日別(タケ ヒワケ(ヒベツ)) /take hibetsu(hibetu).・建肥別・建火別・たけひわけ(ひべつ)。九州島神。熊・曾の国の御霊:熊曾。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。
<まさに火の国の王の意味では。>

↓▽白 日別(シラ ヒワケ) /sira hiwake.・(しろひべつ)・白肥別・白火別・シラヒベツ。九州島神。筑紫島。都久の御霊:筑紫。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。

画像3
列島の伝承に相当する地域

〈イザナギ・イザナミ後裔の初期大王の勢力圏〉

吉備児島(キビコシマ) きびのこじま。六島の神のひとり。建日方別児島の御霊:吉備の児島。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。

小豆島(アズキシマ) しょうどしま。六島の神。大野手比売・おおのでひめ。小豆島の御霊。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。

大島(オオシマ) 六島の神。大多麻流別・おおたまるわけ。周防大島の御霊。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。

姫島・女島(ヒメシマ) 六島の神。ひめしま。天一根・あめのひとつね。姫島の御霊。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。

知訶島(チカノシマ) 六島の神。天之忍男・あめのおしお。九州肥国五島列島の知訶島の御霊。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。

両児島(フタゴノシマ) 六島の神。天両山・あめのふたや。男女郡島両児島の御霊。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。

<大八島国:当時の国土の広さを示しているのでは。> 「あなにやし、えおとめを」「あなにやし、えおとこを」

↑▽淡道之穂之狭別島(アワジノホノサワケノシマ)。淡路島(アワジシマ)。一番目。淡路の御魂。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。

↑▽伊豫之二名島(イヨノミナノシマ) 二番目。二名島四面を持つ。伊予・阿波・讃岐・土佐を含む。

隠岐之三子島(オキノミツゴノシマ) 天之忍許呂別。三番目。隠岐の御霊。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。

↑▽筑紫島(ツクシノシマ) 九州島神。四番目。白日別都久の御霊:筑紫。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。筑紫・豊国・肥国・熊曾国を含む。
筑紫=ツクシ=月支・・・。一時期、九州を統一する勢いがあったのかもしれませんね。狗奴国がどこにあるのかも、自称の正式名称はなんというのかも気になるところです。>

伊岐島(イキノシマ) 天ノ比登都柱(アメノヒトツバシラ)・天之一津柱。五番目。壱岐の御霊:壱岐。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。

津島(ツシマ) 天之狭手依比売(アメノサテヨリヒメ)・天之狭手依姫。六番目。対馬の御霊:津島。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。

佐渡島(サドノシマ) 七番目。佐渡島の御霊。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。

大倭豊秋津島(オオヤマトトヨアキツシマ) 天御虚空豊秋津根別(アメノミソラトヨアキツネワケ)。八番目。豊秋津島の御霊。イザナギ・イザナミ二人の誓約により生まれる。大八島国のひとつ。
<イザナギは淡海の多賀に眠る。> 


《個人的感想》 近江と淡路の両多賀の祭神ということで思いついたんですが、淡路島と琵琶湖の広さと形がすごく似ている・・・。古代人は上空から見た地形がわかってたんでしょうか。 陰と陽というか、 凸と凹というか。 淡路島と琵琶湖は 男女神を現してるのでは。銅鐸の出土なども、琵琶湖と淡路の陰陽に関連するものなのでは?。

 このふたつを結ぶ淀川(大江川)河口付近が、仁徳天皇の頃からの「天皇即位の王朝儀式」にとって重要な地点となったような気がします(妄想。「ワケ」とは河川を示唆し、河川を中心に纏まる共同体(国)が存在し、代表する王がいたことを示し、「シマ」は小国的な国を表しているのでは。

 基本文献となるものは、『古事記』天武天皇期に成立、712年編集者は太安万呂、稗田阿礼。『日本書紀』720年天武天皇期成立、舎人親王ほか、その他に、物部氏の残したものとされる『先代旧事本紀』です。

 

遥か、大陸の状況(約2000年前:縄文時代晩期から九州弥生へ・稲

紀元前10世紀、周の呉太伯が列島を発見するという・・。

-イザナミ 曰く-
「吾(イザナミ)は、汝(イザナギ)と既に国を産んだ。何故、更に産む事(領土?)を求めるのか。吾はこの国(黄泉)に留まるから、共に去る事は出来ない」

 
別天津 神世 双神イザナギ・イザナミの正統(日本列島の島々の把握)

 = 伊邪那岐 ノ 「神」(イザナギ) /izanagi no「 kami」。伊弉諾。(男性神:淡路・近江の多賀の祭神)。天沼矛で淤能碁呂島/onogorosimaを造る。

 → 【伊邪那美】ノ 「神」(イザナミ) /izanami no「 kami」。・伊弉冉。(女性神:出・伯の比婆山から伊勢へ祭神)。イザナギとともに天沼矛で淤能碁呂島を造る。
<子孫に綿津見系。>

<初期誕生の八神>
 縄文時代の王の系譜か?

大事忍男ノ「神」(オオコトオシオ) (意富事代ノ神・王事押雄)・オホコトオシオ。父はイザナギ、母はイザナミ。
<大事主・大物主・大年主の系譜、事代主の祖先か。>

<家宅六神> 屋内祭祀の神

石土毘古ノ「神」(イシツチヒコ) いわと・イハツチ。磐土彦・岩槌日子。父はイザナギ、母はイザナミ。家宅六神と称される一人。
<たたき石の意味?>

【石巣比売】ノ「神」(イシスヒメ) いわす・イハス。磐巣媛・岩巣姫。父はイザナギ、母はイザナミ。家宅六神と称される一人。
<石臼、もしくは、すり石の意味?>

大戸日別ノ「神」(オオトヒワケ) (意富斗火別)・おほとひわけ。父はイザナギ、母はイザナミ。家宅六神と称される一人。

天之吹男ノ「神」(アメノフキオ) 父はイザナギ、母はイザナミ。家宅六神と称される一人。<天ノ一族>

大屋毘古ノ「神」(オオヤビコ) (意富矢彦)。父はイザナギ、母はイザナミ。家宅六神と称される一人。
<のち、畿内の大屋彦は、この王の子孫の系譜か。>

風木津別之忍男ノ「神」(カザモツワケオシオ) ふきつわけ・カゼキツワケオシオ。父はイザナギ、母はイザナミ。家宅六神と称される一人。


遥か、大陸の争乱時代、東北にも稲伝わる(弥生時代へ

「海神」の王家

⇔○大綿津見ノ「神」(オオワタツミ) (意富綿積)・豊玉彦。父はイザナギ、母はイザナミ。娘に玉依毘売命。


<秋津一族> ナギ系の祖。

速秋津日子神(ハヤアキツヒコ) 速明津彦。父はイザナギ、母はイザナミ。河上ノ瀬織津媛の流した穢れを、海の速秋津日子神が飲み込む役割分担がある。<安芸国の津?>

速秋津比売神(ハヤアキツヒメ) 速明津媛。父はイザナギ、母はイザナミ。
<伊勢安芸津の意味?>

▽沫那藝神(アワナギ) あはなぎ。速秋津二神の産む四神八柱のひとり。<阿波?>

▽沫那美神(アワナミ) あはなみ。速秋津二神の産む四神八柱のひとり。<淡路?>

▽頬那藝神(ツラナギ) つらなぎ。面那岐。速秋津二神の産む四神八柱のひとり。

▽頬那美神(ツラナミ) つらなみ。面波。速秋津二神の産む四神八柱のひとり。

▽天之水分神(アメノミクマリ) 天ノ水配神・あめのみくまり。速秋津二神の産む四神八柱のひとり。

▽国之水分神(クニノミクマリ) 国ノ水配神・くにのみくまり。速秋津二神の産む四神八柱のひとり。

▽天之久比奢母智ノ「神」(アメノクヒザモチ) 天ノ杭。あめのくひざもち。速秋津二神の産む四神八柱のひとり。

▽国之久比奢母智ノ「神」(クニノクヒザモチ) 国ノ杭。くにのくひざもち。速秋津二神の産む四神八柱のひとり。


<速秋津別神・別称>

水戸神(ミナトノカミ) 水斗ノ神。父はイザナギ、母はイザナミ。孫に出雲(膳夫・かしわで)の櫛八玉神。

水分神(ミクマリノカミ) 父はイザナギ、母はイザナミ。

<息長(しな:おきなが)一族> 

志那都比古神(シナツヒコ) 級長津彦命・志那都彦神・(息長)・津彦。父はイザナギ、母はイザナミ。風の神。<のちの継体朝に繋がるか。アマの職業から水中での息長や、長寿の家系のしなずヒコが、やがて王家となり、子孫が神格化するか>

志那都比売神(シナツヒメ) 級長戸辺命・(息長)・津姫。父はイザナギ、母はイザナミ。

久久能智神(クグノチ) 句句廼馳・くくのち。父はイザナギ、母はイザナミ。木の神。<高木神のような。紀州紀・木氏の先祖神か。>

≪個人的感想≫ 越前や、河内・近江、息長に繋がる系譜の祖だったのでしょうか。神功皇后は子孫か。


「山神」の王家

<大山津一族> 天照系、大国主系を結ぶ。姫巫女の系譜か。母系社会の系譜なのでは。
⇔○大山津見ノ「神」(オオヤマツミ) (意富山積)・大山祇命。父はイザナギ、母はイザナミ。山の神。娘に木花咲耶媛。娘婿にニニギ命(邇々芸)。

磐長比売(イワナガヒメ) 石長姫・岩長姫。大山津見神の娘。父の命により妹・木花咲耶媛とともにニニギを饗応。のち木花咲耶媛を寵愛するニニギ命により離縁される。
<この離縁が日向王家に短命の呪いをかける原因となったとも。><磐長も息長に繋がる意味のように思えます>

▽櫛名田比売(クシナダヒメ) 大山津見神の娘。夫にスサノオ「建速須佐之男(素戔嗚)」。息に八島士奴美(初代・大国主)。

▽神大市比売(カムオオイチヒメ) 神大市姫。大山津見神の娘。夫にスサノオ。息に大年神、倉稲魂尊(宇迦之御魂神)。

木花咲耶比売(キハサクヤヒメ) 神阿多津姫・木花之佐久夜毘売・このはなのさくやひめ。大山津見神の娘。夫に忍穂耳命の息・ニニギ(邇々芸)命。
<木花=椛(もみじ)、秋の収穫を象徴とする巫女姫を意味するか。>

木花知流比売(キハナチルヒメ) 大山津見神の娘。夫に八嶋士奴美(大国主)。息に布波能母遅久奴須奴(二代・大国主)。後裔に大国主神(六代目・大国主)。
<木花=椛(もみじ)、秋の収穫を象徴とする巫女姫を意味するか。>

<伊予国風土記に記される文は、当時の倭五王の精強ぶりからして仁徳帝の時に後裔が百済に渡来したということでは?>

鹿屋野比売神(カヤノヒメ) 野椎神。父はイザナギ、母はイザナミ。大山津見神と婚姻。野の神。
<「カヤ」といえば。>

天之狭土神(アメノサヅチ) 天ノ真槌・狭椎・あめのさづち。
<天照神の「天ノ狭田」に通じる意味か。開墾当初は狭い田から始まる意味か。>

▽国之狭土神(クニノサヅチ) くにのさづち。

天之狭霧神(アメノサギリ) あめのさぎり。

▽国之狭霧神(クニノサギリ) くにのさぎり。

天之闇戸神(アメノクラド) 倉人・あめのくらど。
<高倉下の祖となる系譜か。倉下は「高ノ闇戸」と記すことが正しいか。>

▽国之闇戸神(クニノクラド) 倉人・くにのくらど。
<高倉下の系譜か。>

▽大戸惑子神(オオトマトヒノコ) 大戸的彦・おおとまとひこ・(大斗的火ノ彦・おほとまと ひのひこ・意富斗的肥ノ子)。
<大王に通じる大戸・意富か。>

▽大戸惑女神(オオトマドヒノヒメ) 大戸的姫・おおとまとひめ・(大斗的火ノ姫・おほとまと ひのひめ・意富斗的肥ノ媛)。


遥か、大陸の帝国(BC221年始皇帝統一、方士徐福伝説(技術者到来

<火の三神>

⇔鳥之石楠船神(トリノイノハクスブネ) 天鳥船(アメノトリフネ)・熊野諸手船。父はイザナギ、母はイザナミ。

大宜都比売神(オホゲツヒメ) 大気都比売神・大宜津比売・(意富気斗姫・大気都姫・「沖津姫」)。阿波国の母神。大年神の息・ハヤマト(羽山戸)の妻となり八神を産む。スサノオに討たれる。
<北海道に来て、熊のウンチの塊からあらゆる草が育っていることを見ました。食べたものに種が含まれ、熊の行動範囲に応じて森が広がってゆく様子は、森林と共生する列島人にとって忘れてはならない自然の形なのではないかと思う、この頃です。>


↓●迦具土ノ「神」(カグツチ) 火之夜藝速男神(ひのやぎはやお)・火之炫毘古(ひのかかびこ)神・火之迦具土神(ひのかぐつち)・加具土命・軻遇突智命・火産霊。父はイザナギ、母はイザナミ。姉・埴山姫と結婚し、息に椎産霊。父・イザナギにより十拳剣で討たれる。
<ニギハヤヒと名が似るのは偶然か?天孫族後裔とはヤギハヤオの子孫ということか・・。>

伊邪那美の難産:火ノ多具理一族 「迦具土神」誕生以降> 熊や鹿の糞に含まれる「植物の種子」から、新しい芽がふき、森林が広がっていく様を表現したかったのでしょう。

<吐 の一族> 吐神の王家?アラハバキに通じるか。

金山毘古(カナヤマビコ) 金山彦。父はイザナギ、母はイザナミ。火産霊誕生以降の神。イザナミが吐いた神。鉱山・冶山の神。

金山比売(カナヤマヒメ) 金山姫。父はイザナギ、母はイザナミ。火産霊誕生以降の神。

<便> 邇の王家?

波邇夜須毘古神(ハニヤスビコ) 埴土ノ神・埴安神・埴安彦。父はイザナギ、母はイザナミ。火産霊誕生以降の神。イザナミの便から。粘土(陶芸)の神。

▽波邇夜須毘売神(ハニヤスビメ) 埴山姫・埴安神・埴安媛。父はイザナギ、母はイザナミ。火産霊誕生以降の神。イザナミの便から。粘土(陶芸)の神。軻遇突智と婚姻を結ぶ。

<尿> 邇の王家?

弥都波能売神(ミツハノヒメ) 水波能売命・みず象女・岡象女・水ノ神・(水穂・水都波)。父はイザナギ、母はイザナミ。火産霊誕生以降の神。イザナミの小水から。水の神。

▽和久産巣日神(ワクムスビ) 農産ノ神。父はイザナギ、母はイザナミ。火産霊誕生以降の神。カイコ(養蚕)・桑・五穀の神。

<豊> 豊ノ国王家?

▽豊宇気毘売ノ「神」(トヨウケビメ) (台与浮姫)。父はイザナギ、母はイザナミ。和久産巣日神の娘とも。火産霊誕生以降の神。

▽▽豊由宇気ノ「神」(トヨウケ) (台与浮神)。父はイザナギ、母はイザナミ。<「誓約(うけい)」の神でしょうか。>


ヤギハヤオの系譜 火国王家

迦具土ノ「神」(カグツチ) 火之夜藝速男神(ひのやぎはやお)・火之炫毘古神・火之迦具土神(ひのかぐつち)・加具土命・軻遇突智命・火産霊。父はイザナギ、母はイザナミ。姉・埴山姫と結婚し、息に椎産霊。父・イザナギにより十拳剣で討たれる。<ニギハヤヒと名が似るのは偶然か?天孫族後裔とはヤギハヤオの子孫ということか・・。>

<火の血族> 東征に活躍する神を多く輩出。

▽石折神(イワサク) 磐裂神・いわさく。天八十河で迦具土の血から誕生した神。

▽根折神(ネサク) 根裂神・ねさく。天八十河で迦具土の血から誕生した神。

▽石筒之男神(イワツツノオ) 磐筒男神。迦具土の血から誕生した神。息に経津主。

▽石筒之女神(イワツツノメ) 磐筒女神。迦具土の血から誕生した神。息に経津主。

▽甕速日神(ミカハヤヒ) 迦具土の血から誕生した神。

▽樋速日神(ヒハヤヒ) 火速日命。迦具土の血から誕生した神。

⇔▽建御雷之男神(タケミカヅチノオ) 武甕槌命。十拳剣・岩石・迦具土の血から誕生した神。

⇔▽建布津神(タケフツ) 十拳剣・岩石・迦具土の血から誕生した神。
▽豊布津神(トヨフツ) 登美・富。十拳剣・岩石・迦具土の血から誕生した神。

▽闇淤加美神(クラオカミ) 倉・淤加美神。十拳剣の血から誕生した神。

▽闇御津羽神(クラミツハ) 倉水端ノ神。十拳剣の血から誕生した神。

▽高淤加美神(タカオカミ) 高雄神・淤加美神。十拳剣の血から誕生した神。水の神。娘に日河姫。スサノオの孫・布波能母遅久奴須奴神の室。外孫に深淵之水夜礼花神。後裔に大国主とも。


<山津見一族> 同盟国の部族長を示す名か?

<火の身体一族: ○○国 山津同盟 耳(官位) 神(のちの尊称)、人体の部位は、大君に仕える大臣達の階位、または国の位置を表すものか・・。> 

▽正鹿山津見神(マサカヤマツミ) (正勝山積)・勢賀・せが。古事記では迦具土の頭から誕生した神。
<のちの伊勢・伊賀?に関連するか。>

▽淤騰山津見神(オドヤマツミ) 音・おおど・(大戸・意富戸)。古事記では迦具土の胸から誕生した神。

▽奥山津見神(オクヤマツミ) 奥・おく。古事記では迦具土の腹から誕生した神。

▽闇山津見神(クラヤマツミ) 倉山積ノ神・(やみ・くら・あん)。古事記では迦具土の陰部から誕生した神。
<高倉下の系譜か。>

▽志芸山津見神(シギヤマツミ) 磯城・信貴・しき。古事記では迦具土の左手から誕生した神。

▽羽山津見神(ハヤマツミ) はね。古事記では迦具土の右手から誕生した神。

▽原山津見神(ハラヤマツミ) はら。古事記では迦具土の左足から誕生した神。

▽戸山津見神(トヤマツミ) と。古事記では迦具土の右足から誕生した神。


<火(カグツチ)の五山祇>

▽大山祇(おおやまつみ) 淤縢山津見神・おどやまつみ・大山津見・(意富山積)。五山祇のひとり。古事記では胸、日本書紀では首から誕生。

▽中山祇(なかやまつみ) なかやま。五山祇のひとり。日本書紀では胴体から誕生。

▽麓山祇(はやまつみ) はやま。五山祇のひとり。日本書紀では手から誕生。

▽正勝山祇(まさかやまつみ) 正鹿山津見神・まさか。五山祇のひとり。古事記では頭。日本書紀では腰から誕生。

▽隹山祇(しぎやまつみ) 志芸山津見神・しきやまつみ。五山祇のひとり。日本書紀では足から誕生。
<磯城の神、三輪山の神か。>


≪個人的感想≫ 大山津見系統の神が多く出現。大綿津見系の神は隠されているか、もしくは別系統。

女神イザナミを困らせる神=大山津見系の王族は、男神イザナギ=綿津見系の豪族を示唆するか。 女神と名の似る男子の神は後付で無理やり生み出されているのかもしれません。


別天津 神世 一神イザナミ系(黄泉・中国地方へ)

月読み⇒夜見⇒よみ⇒「やみ」の世界へと通じるか。

黄泉(よみ)=泉国(いずみくに)=泉守(いずもり)=出雲(いずも)

伯耆国(古代には伯伎・ハハキ) 伯伎国=目支国? (讃岐国と対となる関係か・・、「ハ」が上ノ国、「サ」が下ノ国的な表現か。)

→ 伊邪那美 ノ 「神」(イザナミ) /izanami no「 kami」。・伊弉冉伊耶那美・伊弉弥。黄泉津大神・道敷大神(女性神:出・伯の比婆山から伊勢へ祭神)。イザナギとともに天沼矛で淤能碁呂島を造る。稜威母(いずも)の国母。
<子孫に綿津見系。>

黄泉津大神(ヨモツオオカミ) 道敷大神。ちしきのおほかみ。

<黄泉国、八柱ノ雷・「八色雷公(やくさのいかづちのきみ)」> :階級を表すか

大雷(オオイカヅシ) (意富ノ甕土・オホノミカヅチ)・おほいかづち、イザナミの頭。

火雷(ホノイカヅチ) (火ノ甕土・ヒノミカヅチ)・ほのいかづち、イザナミの胸。

黒雷(クロイカヅチ) (倉ノ甕土・クラノミカヅチ)・くろいかづち、イザナミの腹。<黒雷は尻とも。>

折雷(サクイカヅチ) (咲久ノ甕土・サクノミカヅチ)・裂雷・さくいかづち、イザナミの陰部。

若雷(ワカイカヅチ) (若ノ甕土・ワカノミカヅチ)・稚雷・わかいかづち、イザナミの左手。

土雷(ツチイカヅチ) (椎ノ甕土・ツチノミカヅチ)・つちいかづち、イザナミの右手。<足に宿る山雷か。土雷は腹とも。>

鳴雷(ナルイカヅチ) (成流ノ甕土・ナルノミカヅチ)・なるいかづち、イザナミの左足。<足に宿る野雷か。>

伏雷(フシイカヅチ) (伏ノ甕土・フスノミカヅチ)・ふすいかづち、イザナミの右足。


<黄泉国出口:よもつくにいづくち> 黄泉平坂(比良坂)

黄泉醜女(オオイヅミのシコメ) 予母都志許売・よもつちこめ。イザナミを癒やす側近。

菊理媛神(キクリヒメ) くぐりひめ・泉守道者(よもつちもりびと)。イザナミの言霊(ことだま)の代弁者。イザナミの伝言を伝え、イザナギが菊理媛を誉める。
<シャ-マン的な神か。イタコか何か黄泉の言葉を伝える能力がある人でしょうか。菊池の発祥にも繋がる気がしますが。>

 縄文時代に隆盛した東北の神名が現れず。 西域の神が多い傾向。 大国主の代にやっと越などが関連してくる様子。

どこかで分岐して、大国主の父・天ノ冬衣などの祖に遡り繋がる系譜が、東国の王家だったのでしょう。



別天津 神世 独神イザナギ系(九州北部から近江多賀へ:畿内王権) 

画像4
子孫、神武の代に両王朝の覇権争いへ

月支(つくし・つし)国=対馬(つしま)もしくは北九州の筑紫

 = 伊邪那岐 ノ 「神」(イザナギ) /izanagi no「 kami」。伊弉諾。(男性神:淡路・近江の多賀の祭神)。天沼矛で淤能碁呂島/onogorosimaを造る。

▽泣沢女神(ナキサワメ) 哭沢姫・啼沢女。香山畝尾の木下坐。イザナギの涙から。泉の精霊。
<シャ-マン的な神か。>

▽意富加牟豆美命(オホカムツミ) 大神津見ノ命。イザナギを助けた桃ノ実の精霊。
<太田田根子の系譜か。>

▽泉門塞之大神(チガエシノオホカミ) 道返之大神・よみどのおほかみ。イザナギを助け黄泉入口を封印した大岩。殿軍を務める大磐。国境を守る境界の神。


(族離の二神)

▽唾之神(ツバノカミ) 津歯ノ神。別名:速玉之男(はやたまのお)。イザナギから生まれる。

▽掃之神(ハライノカミ) 帚ノ神・払ノ神。別名:泉津事解之男(よもつことさかのお)。熊野三山に座。イザナギから生まれる。

≪個人的感想≫ イザナギ神、粟門・速吸名門への上陸失敗。本来はこれに関連する湊の二神か。引き返して、橘ノ小門の湊へ上陸。


<「禊の儀式」、ナギサヒコの一族> 竺紫(九州)の日向の橘小門(をど)の阿波岐原。

〈不負於族〉 :宇我邏磨?茸(ウガラマケジ)

▽衝立船戸神(ツキタツフナトノカミ) 月辰・月立・船戸神・岐神・つきたつふなと。イザナギから生まれた神。杖から生まれる。
<月と辰・・・・・。><来名戸之祖神とも。>

▼久那斗ノ神(クナドノカミ) イザナギが黄泉ノ国にて雷神に追いかけられた時に投げつけた杖が(殿軍の)神となった。魔物を防ぐ「八衛ヒコ、八衛ヒメ、クナド」と伝わる。古事記では[船戸神」、「塞ノ神(サエノカミ)」とも。<「木=久=ク」と変換され、紀州熊野の「木」氏からの語源で、後の紀氏の領地(東海道沿岸の半島や港)に神社が遺されたのでは?。房総の息栖神社は木氏に所縁があるのかも>

▽道之長乳歯神(ミチノナガチハノカミ) 長道磐神・みちのながちは。イザナギから生まれた神。帯から生まれる

▽時量師神(トキハカシ) とりしのかみ。イザナギから生まれた神。袋から生まれる

▽和豆良比能宇斯能神(ワヅライノウシノノカミ) 煩神・わづらひのうし。イザナギから生まれた神。衣から生まれる

▽道俣神(チマタノカミ) みちまた。イザナギから生まれた神。袴から生まれる

▽飽咋之宇斯能神(アキグヒノウシノカミ) あきくいのうし・安芸杭ノ牛野。イザナギから生まれた神。冠から生まれる

▽奥疎神(オキザカルノカミ) おきそ・隠岐遡ノ上。イザナギから生まれた神。左手の腕輪から生まれる

▽奥津那芸佐毘古神(オキツナギサヒコ) おくつなぎさびこ。イザナギから生まれた神。左手の腕輪から生まれる。
<ナギサビコの系譜。>

▽奥津甲斐弁羅神(オキツカヒベラ) おきつかひべら。イザナギから生まれた神。左手の腕輪から生まれる

▽辺疎神(ヘザカル) へざかる。イザナギから生まれた神。右手の腕輪から生まれる。

▽辺津那芸佐毘古神(ヘツナギサビコ) へつなぎさびこ。イザナギから生まれた神。右手の腕輪から生まれる。

▽辺津甲斐弁羅神(ヘキツカイベラ) へきつかひべら。イザナギから生まれた神。右手の腕輪から生まれる。

▽開囓神(アキクヒ) 開口神・秋杭神・あきくひ。別称:道俣神・飽咋之宇斯能神。イザナギの冠から生まれた神。日本書紀では褌から生まれる。

▽道敷神(チシキ) 千敷・知識・道磯城・ちしき。イザナギから生まれた神。履(くつ)から生まれる。「千引き岩」の化身。国境を守備する意味から「道返之大神」と同一の役割。
<磯城氏に関連する神か。>

≪個人的感想≫ 出雲に襲来した、ナギサ・・。


<黄泉禍・枉津日一族> まがつひ・川流系。

<垢(あか):泥にまみれる開拓世代か>〈磐土神〉

八十禍津日神(ヤソマガツヒ) 八十枉津日神・やそまがつひ。イザナギのケガレから生まれた神。最初の二神のひとり。

大禍津日神(オオマガツヒ) 大枉津日神・おほまがつひ・大綾津日神。イザナギのケガレから生まれた神。最初の二神のひとり。

<禍直(か・わざわいを治す):洪水や災害を治めた指導者世代か>〈のち住吉三神:大直日神〉

神直毘神(カムナホビ) 神直日神・かむなおび。イザナギから生まれた神。次の三神のひとり。

大直毘神(オオナホビ) 大直日神・おほなおび。イザナギから生まれた神。次の三神のひとり。

伊豆能売(イズノメ) いづのめ。イザナギから生まれた神。次の三神のひとり。

≪個人的感想≫ 「枉」ですが、「椎」と近似するのでは。椎根津彦の系譜と関係があるのでは。


<綿津見一族> わたつみ・海水系:伊都久神。

〈底土神〉ソコツ チのカミ

底津綿津見神(ソコツワタツミ) 底津少童命。イザナギから生まれた神。後裔に宇都志日金析命。

底筒之男命(ソコツツノオ) イザナギから生まれた神。

〈大綾津日神〉オオアヤツ ヒのカミ

中津綿津見神(ナカツワタツミ) 中津少童命。イザナギから生まれた神。

中筒之男命(ナカツツノオ) イザナギから生まれた神。

〈赤土神〉アカツ チのカミ

上津綿津見神(ウエウワタツミ) かみつわたつみ。表津少童命。イザナギから生まれた神。

上筒之男命(ウエツツノオ) かみつつのお。表筒男命。イザナギから生まれた神。

〈大地海原神〉 オオチ アメハラのカミ。やおよろずの神々

神話年表1

 



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