ヨン様現象に見るある事情
アジア語を習いに大学の土曜講座へ通っている。期間限定ではあるが、楽しみのひとつになっている。午後からの授業開始前、ラウンジで昼食をとる。
清潔で吹き抜けの天井から入る光はやわらかい。お気に入りの席で大きなテーブルを独占しての至福の時間。時を同じくして、コーナーを陣取っている中年のご婦人たちがいる。当然ながら雑談が聞こえてしまう。彼女たちを意識するきっかけとなった言葉がこれだ。「悲しいとき、誰かの胸にすがって泣けたらいいのに」寝耳に水の言葉に、以後私の頭の中は彼女たちの話にくぎ