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100倍、身につく国語力(71)外来語篇

❤小~高校生と,母親向けのレッスン

 (1年間で国語力の悩みが解決できる!)
 
カタカナ語篇 ⑨
【日本語の外来語の特徴】
 
4.外来語を 乱用する国民性
(4) カタカナ語を使いたがる
  日本人の心理

  
 日本人が、なぜカタカナ語が多く使う
のかについては、別の視点で考える必要
もあります。それは日本人の国民性とし
て、一般的に婉曲(曖昧)思考が好まれ
るという点を、見逃さないようにする

いいかも知れません。
 
  例えば、物事をはっきり言わないで、
その意味を文脈に任せて、解釈は受け手
の推測に期待するという傾向があります。
こういった場合、漢語の意味はあまりに
も明瞭なので、よく意味のわからない
カタカナ語を登場させ、その場しのぎの
対応をするという現実があります。
 
 実は、使う側も受け取る側も、その
カタカナ語の本来の意味は分かっていな
くても、カモフラージュしているという
ことが、非常に大きな要因になってい
ます
。これこそ婉曲性のなせる技で、
日本語のように意味不明のカタカナ語が
氾濫している言葉は、恐らく世界中にな
いのではないかと思われます。
 
 この傾向は、役人、政治家、法律家、
経済人、科学者などに頻繁に使われ、今
はやりのI T、人工頭脳、ロボット産業
などに不可欠のコンピュータなどにも現
れ、洪水の如く氾濫しているのを見ても
よく分かります。
 
  ちなみに、国会答弁の議員や官僚の
質疑や答弁を何度聞いても、さっぱり
意味がわからないのは、意識的に意味
不明の曖昧なカタカナ語を乱発している
ような気が
してなりません。
 
 今、これから上げることばは、いった
いどのくらいの人が理解して使用して分
かりませんが、これらの言葉がまことし
やかに使われているのです。ちなみに、
日本語倶楽部編の『カタカナ語 すぐ役
に立つ辞典』
という小冊子によると、
「1.『日本語で言えよ!』とツッコミ
たくなるカタカナ語」に、次のような
言葉があげられています。


ネットのイラストより転載

   サップ、 オーセンティック、   
  プレゼンス、 スポイル、   
  シュリンク、アーリーアダプ  
  ター、プライアンス、ベンダー、  
  カタストロフィ、リュスク、  
  ノームコア、ファスティング、  
  ジョブホッパー、イシュー、  
  ストラティジー、トレード・  
  オフ、エピゴーネン、インセン  
  ティブ、 トウイナー、エビ  
  デンス、 

 など があり、これでは、分かりにくい
カタカナ語が多くて困るでしょうから、
他の例で英語の訳をつけてみることにし
ましょう。   
 
  ・アグリーメント(agreement)  
  ・アサイン   (assign) 
  ・アジェンダ (agenda)  
  ・アサップ(ASAP=as soon as          
        possible)→         
        できるだけ早く  
  ・アテンド (attend)  
  ・イッシュー  (issue)  
  ・オンスケ   (on schedule)  
  ・カタストロフイ(catastrophe) 
  ・コンセサス  (concesus)  
  ・サマる    (summary+る)  
  ・ジャストアイデア(just idea)  
  ・シュリンク  (shrink)  
  ・ソリューション(solution)  
  ・タイト   (tight)  
  ・ノームコア  (normcore)  
  ・バジェット (budget)  
  ・パラレル   (parallel)  
  ・フィックス  (fix)  
  ・ブレークスルー(breakthrough)  
  ・ペンディング (pending)  
  ・リードタイム (lead time)

 など があり、アサップ=ASAPに至っ
ては、英語のas soon as possibleの略で、
「可及的すみやかに」「 できるだけ急
いで」の意味になるが、チャットなどで
「アサップで!」とか、「エーエスエー
ビーで!」などというのを見かけること
があります。      

 こんなカタカナ語が乱用されるにつれ
て、日本語はますます曖昧な言葉になっ
ていく恐れがあります。言葉は自然)淘汰
(しぜんとうた)されるので、利便性のある
ものは残るとしても、国籍不明の単語が
我が物顔(わがものがお)に闊歩(かっぽ)
する状況を、ただ手を拱(こまね)いて見て
いるだけはいけないのかも知れません。  

❤ちなみに、上にあるような言葉   
 を辞書でも読めば、結構参考に
 なるかも知れないので、図書館
 などで少し探索(たんさく)して
 みるのもいいかも知れません。 

アナミズ (2024.04.22)


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