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『子供達をよろしくね』

これが、妻が出て行く日の最後にかけられた言葉だったと思う。
6月の最後の土曜日に妻が家から出て行った。
泣きじゃくっていたが、その涙は子供達と離れて暮らす事に向けられた涙である事を悟った。

子供達を不安にさせない為、妻以外の私と3人の子供達は最終週の土曜日に妻より先にキャンプに出かけた。子供達を車に乗せて、忘れ物を取りに戻るフリをして、最後に一言かけに行った時に言われた言葉だ。

その後、妻は引っ越し業者と共に荷物をまとめて、家を出たんだと思う。

私達はその間、キャンプ場で川遊びやバーベキューなどをして、思う存分遊んだ。

日曜日、家に帰ると、何も変わっていない部屋の雰囲気ではありながらも、荷物が大幅に減っていた。

とうとう、別居がスタートしてしまった。

と思うと同時に、無性に模様替えをしたくなり、カインズに行って、様々な物を買った。

キッチン周りの整頓道具、収納グッズ、新しい調理道具などだ。

家に戻ると棚も大幅に移動させて、大学生の長男の部屋は色々な部屋に散らばって置かれていた子供達の遊び道具等を集約し、長男一人部屋から子供達全員の部屋へと様変わりした。

動きを止めるとネガティブな感情に押し流されそうで、必死にその日を過ごした。

あれから、今日でちょうど2週間。

日記を書く暇もないくらい仕事と育児、家事に忙殺される日々の中、ようやく一つだけ掴めた事がある。

親権を守れて、私は幸せ者だなと。
心の底から思う。

ついつい、忙しさにつられて、イライラしてしまう事もあるが、子供達の笑顔に癒されて、コイツらの為に頑張ってやろうじゃないか⁉︎
と、毎日スイッチが入る。

世間一般で言われているほど、子供達は女性が育てた方がいいって言うのは、全てに当てはまる事ではない様に思う。
子供達の事を真剣に考えられる方が育てれば良いと素直に思う。
そこに男も女もないと私は思う。

ただ、社会はまだまだ、男性は仕事+家事育児の手伝い、女性が子供達の育児や家事の主人公という設定がなされているように感じる。

私は会社の深い理解もあり、どうにか成り立っているが、共働きが主流となっている今、育児家事の主人公が男であってもおかしくないと思う。
社会全体が本当に男女平等を目指すなら、働き方改革はまだまだやるべき事が足りていないと感じる毎日だ。

要は、本気でやる覚悟があるかどうかだ。

一切の残業もせず、飲みの誘いを断り、全力で子供達に向き合う。
やりたい事、趣味は朝の子供達が起きる前にやる。
案外、時間が濃密で全力で生きてる実感が湧き、生命力が増した様にも思う。

まだまだ、アドレナリンが出ている日々なので、この状態を2、3、5、10年と続けていく中で自分が発信出来る事、経験して展開出来る事を探して、世の中の一助になれるよう、頑張りたいと思う。



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