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正解はない!だからこそ誰にでもできる『ホスピタリティ』
「サービス」と「ホスピタリティ」の違い
マニュアル化できない「思い」や「行動」
以前の『技術職にこそ必要だと感じるソフトスキル』の中でも少し触れているのですが、世間で使われる「サービス」「接客」などはソフトスキルではなくハードスキルだと思っています。
どちらもマニュアル化できるものですし、提供することで対価を得ています。それに対してホスピタリティは「心からのおもてなし」「深い思いやり」といったマニュアル化も対価を得ることもない行為のことです。
「行為」というと絶対に何かしなければいけないような気がしてしまうので「思い」というほうがよいかもしれません。
例えば、ウトウトしているお客様がいた場合お疲れの様子だから今はお声がけをやめておこう…という何もしないこともホスピタリティにあたります。
ホスピタリティは抽象的
「心からのおもてなし」と聞いて何を想像しますか?高級旅館の女将さんやホテルのコンシェルジュのような人でしょうか。それとも感動のエピソードなどで出てくるような特別なシチュエーションで粋な言葉がけをする店員さんでしょうか。
確かにその想像は間違っていないのですが、その人たちにホスピタリティを感じたとしたらそれは職業やシチュエーションによるものではなく、人に感動を与えたかどうかというところです。
ここまで聞いて「感動」とか「心から」とか具体的なものが無さ過ぎてよくわからない!と思われるかもしれません。そうなんです!ホスピタリティとは具体的なものではないのです。
具体的に説明できるものであればマニュアルに組み込むことが可能です。ですが、1人1人その場に合わせた思いや行動をすべてマニュアルにはできませんよね。ホスピタリティは概念のようなものなので、これがホスピタリティだよ。という説明は難しいです。
抽象的だからこそすぐできる!誰でもできる!
立場や経験に関係なくできる「気遣い」
セミナーの中で「気遣い」は相手に気付かれにくいけれど、無いとすぐ気付かれるものと伝えました。ここが概念の難しさでもあるのですが、逆に普段から自然と行っていることの中にもホスピタリティはあります。
そこでセミナーではグループに分かれて自分以外のスタッフが行っていた接客に感動したエピソードを出してもらいました。これが出せるという時点で普段からホスピタリティの精神を持ってお店に立っている証拠だと思います。
気持ちはあるけれど何をしていいのかわからないという場合は最初は誰かのマネからでもいいので行動してみてください。それにはまずよく見る「目配り」が大事です。
まずは小さな一歩から
冒頭から「ホスピタリティは誰にでもできる」と言ってはいますが、「自分は感動を与えるなんて無理」と感じているかもしれません。その気持ちもわかります。
また立場によってできる行為も違ってきますので、先輩の感動した接客をマネするのも難しいことがあるかもしれません。でも逆に言えば立場が違うからこそ小さな行動で感動や喜びを与えることができることもあります。
例えば常連のお客様からしたら、入社したてのスタッフが自分の名前を呼んでくれただけでも嬉しく思うかもしれません。雨の日に「足元の悪い中来てくださってありがとうございます」の一言があるだけで、「来てよかった」と思うかもしれません。
「こんなことしても喜ばれないかな」という考えが浮かんできたとしても、答えはお客様次第です。目を配りお客様やスタッフが何かを求めていると感じたら、心を配るそれがホスピタリティの第一歩であり根本だと思います。
まとめ
ホスピタリティ自体は本来とてもシンプルなものだと思うのですが、行動が多岐にわたるので難しく考えてしまいます。日本には「小さな親切大きなお世話」という言葉もあるくらいですからね。
自分の考えを押し付けるのは確かによくないですが、だからといって何も行動しないと「気遣いが無い人」という本来と違う評価を受ける事になります。
まずは「目が合ったお客様に笑顔を返す」くらいの小さな一歩からホスピタリティを感じてみてください。
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