洋画『gifted』レビュー
親子の在り方を、問う。
あらすじ
姉が自殺した。残された娘を託された。
2度と同じ思いはさせたくないと、世間にgiftedであることを隠し育てるが、うまくすり抜けることができず――?
娘の才能を知り、お仕掛けてきた母親と対峙するも、うまく守ることができない現実に苛まれる。
感想
正直な話、親と価値観が違いすぎて上手くいっていない私には、とても参考にしたい映画でした。
真っ当な毒親相手(うちの親は毒親ではありません)に、主人公が親子関係を築けている。
その姿に、目指すべき場所はココか!
と思ったのです。
今までどのくらい恨んで、どのくらい嫌って、どのくらい怒りを覚えたのか。
なのに、「もう、この親は」と言って鼻で笑えるなんて、凄すぎる。
大人すぎる。
裁判で対立する間も、二人は親子なんです。
私には絶対無理だと、思いました。
ほんとこの作品は「見習いたいね!」が多くある作品でした。
エンジンは、「投げちゃった!」って思いましたけど。
作品のテーマは、ギフト(特殊な能力)を持った子供の育て方です。
姉と言う失敗例(なんて言葉でしか表現できず、申し訳ない)を踏まえた上でのお話というのが、なんとも悲しいですが。
衝撃的だったのは、「死んでから公表」が誰を指すのか。
あのシーンは本当に、お母さんの反応がたまりませんでした。いやらしい意味ではなく。
ここで少しスカッとするんですよね。
見ている側には、とても必要なシーンなのではないでしょうか。
いや、母親が大事なことに気づく、大事なシーンなんです。
物語の本筋は、「こうすれば良いんじゃ?」と思ったところに決着したので、まあ、そこは置いときます。
この映画の見所は、そこではない。
と、私は思っています。
まあ、個人的な感想ですが。
産婦人科につれていくシーンは、「そうくるか!」でしたし。
猫を三匹引き取るシーンは、とても微笑ましくて大好きですし。
子役の子が可愛いとか、クリエヴァが格好いいとか、猫が愛らしいとか。
そういう魅力ももちろんですが、些細ではあっても雰囲気が一味違う作品だなと思いました。
そういう魅力に、ぜひ浸ってみてください。
今まで見たクリエヴァの映画の中では、間違いなく、一番好きな映画です。
キャップも好きですけどね。あれはもう、クリエヴァというより、キャップテンなんです。私の中では、ですけど。
追記〈2023.3.21〉
ぜひ答えよりも過程に注目してほしい作品。
だからといって、最後のハグを無視してほしいわけではないのです。
味方も敵もいない作品に、ぜひ舌鼓を😌
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