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御朱印GIRLS

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#御朱印

vol.20 大阪・豊国神社

vol.20 大阪・豊国神社

「どうして、いつも裏口にたどり着いてしまうんだろうね」
「いつも同じ方向から来てるからやん。そら、同じところにしかたどり着かんやろ」
「なぜ違う道を行こうとしないんだろうか」
「お喋りに夢中やから違う?」

 行き慣れてしまうと、足が勝手に向かう。喋っているとその慣れに気づかないまま進んで、当初の思惑とは別の道を進んでしまっている。なんて、ざらにあるものだ。 

「なんやったら、ここから表門行ける

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vol.11 清水寺

vol.11 清水寺

 今日は未久の誕生日祝いに、未久がずっと行きたいと言っていた、清水寺に来ていた。
 といっても、今はまだ、坂の途中。賑やかなお土産店に挟まれている。外国人の観光客や、中学生らしき集団に道を塞がれている状況だ。
 横で未久が歓声をあげる。また、お店の前で止まってる。
 さっきは扇子の店の前で止まっていた。言ってくれれば良いのに。ただ立ち止まるものだから、振り返って居なかったときに驚かされるのだ。

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vol.9 大神神社

vol.9 大神神社

 大きな鳥居を前に、足がすくむ。

「なんか緊張する」
「はじめてなんだっけ?」
「私は二回目~」

 私を挟んで、友達2人は実に楽しそうだ。

「そうだけど、霊験あらかたっていうじゃん!」
「霊感ないじゃん」
「関係ない、関係ない」

 右そして左から聞こえてくる声に、不安は掻き消された。そのかわり、気分が落ち込む。
 何ヵ月も前から計画していた大神神社参拝。1時間半かけてたどり着いた場所は、思

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vol.8 六波羅蜜寺

vol.8 六波羅蜜寺

 子育飴とかかれたのぼり旗を曲がると、右手に大きな門が見えた。入り口かと思い柵に手をかけると、「そこやないよ」と、おばちゃんに制された。おばちゃんは「あっち」と言って指差しながら、歩を進める。
 私とおばちゃんが一緒に寺社仏閣に行くようになって、おおよそ一年。私はこの小旅行が大好きだった。
 秋も終わる少し前。長袖一枚では寒い季節。半年ぶりの小旅行に心を弾ませていた。

「神社みたいなお寺ですね」

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