見出し画像

日本企業ブランド価値

ブランドコンサルティング大手、米インターブランド傘下のインターブランドジャパン(東京・港)は20日、2024年版の日本企業のブランド価値ランキングを発表したとのこと。こうしたランキングがあることを知らなかったので、取り上げることとする。

日経新聞の図引用

ユニクロ・メルカリが躍進

この記事は、米インターブランド傘下のインターブランドジャパンが発表した2024年版の日本企業ブランド価値ランキングに関するものです。ユニクロが前年比23%増で最も成長率が高く、ランキングで4位になりました。メルカリも22%増で成長し、91位にランクインしました。首位は16年連続でトヨタが獲得しました。ランキングは、今後5年間の見込まれる利益などを基に企業のブランド価値を金額換算しています。ユニクロは、衣服の回収やリサイクル、リセール事業を通じて持続可能な事業を展開し、ブランドの信頼性を高めています。メルカリは、クレジットカードの提供やビットコイン取引サービスなどを通じてブランドへの愛着を高めています。この調査ではESGなどサステナビリティー関連の評価手法が更新され、社会課題の解決を通じて経済価値を生み出すことが成長につながるとされています。

日本企業ブランド価値とは?

インターブランドジャパンが毎年発表している日本企業ブランド価値のランキングは、独自の方法論を基にして企業のブランド価値を評価しています。この評価は複数の要素に基づいて行われ、大きく分けて以下のような調査と分析を含みます:

1. **経済的パフォーマンス**: 企業が提供する製品やサービスが生み出す、現在および将来の収益の分析を行います。これには、企業の財務状況、市場での競争力、および市場でのポジショニングなどが考慮されます。

2. **ブランドの役割**: 企業の製品やサービス購入決定において、ブランドがどれだけ重要な役割を果たしているかを評価します。これは、ブランドが消費者の購入決定に与える影響の大きさを測定するものです。

3. **ブランドの強さ**: ブランドが顧客に与える影響の大きさ、市場での認知度、顧客の忠誠心、およびブランド独自の価値を評価します。これには、消費者調査や市場分析が含まれ、ブランドの差別化能力や市場でのポジション、成長の潜在力などが分析されます。

4. **サステナビリティーと社会的責任**: 近年、インターブランドはESG(環境・社会・企業統治)に関する指標を評価に取り入れています。企業が社会的、環境的課題に対してどのように責任を果たしているか、またそれがブランド価値にどのように影響しているかを分析します。

これらの要素を総合して、インターブランドジャパンは企業のブランド価値を数値化し、ランキングを作成します。このランキングは、企業が持続可能な成長を達成するための戦略的な洞察を提供し、ブランドが直面する機会と課題を明らかにすることを目的としています。

メルカリ10年とユニクロ古着

メルカリが主催した「新作ゼロ」のサステナブルファッションショーは、既存の古着や個人の持ち服を再利用し、新たなファッションを提案するイベントでした。このショーは、消費を促す「ブラックフライデー」に対抗し、持続可能な消費を啓発する「グリーンフライデー」の一環として開催されました。メルカリのプラットフォームは、新品中心の消費モデルに変化をもたらし、リユース(中古品の再利用)を通じて消費行動に影響を与えました。ユニクロもこの流れを受けて、古着を取り扱う期間限定ショップを開き、古着のリセールバリューという新たな価値観を探求しました。メルカリの誕生以来、特に若い世代の間で新品購入時にリセールバリューを意識する傾向が高まっています。これらの動きは、消費の持続可能性やリユースの重要性を高め、衣服の概念を変えるとともに、企業の方向性が融合し、より平和な社会意識へと導いています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?