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【富士山お中道を歩いて自然観察】16 ぐにゃりと曲がったダケカンバ
(この記事は、観察マップ地点16 についての解説です)
お中道の終盤になるとダケカンバの林をたびたび通ります。他の樹木と違ってこの辺りのダケカンバはぐにゃりと曲がっています。
ダケカンバが遊歩道にせり出すように曲がって生えている。なぜだろう?
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お中道の東より(5合目駐車場付近)では、風は弱いが雪が風に吹き寄せられて積雪が深くなる。わずかに低くなっている谷のような場所には雪が吹き溜まる。
雪が深く吹き溜まる場所で、ダケカンバは雪に押しつぶされたような樹形となる。ダケカンバの幹は柔軟で容易に曲がって、雪の重みに耐えることができるのだ。
ダケカンバ
亜高山帯の落葉高木。シラカバよりも高所に生える。カラマツ同様、雪崩跡に侵入するパイオニア植物。樹高は10~20mほど。雪の多い場所では雪圧で幹が曲がる。富士山ではお中道の所々で純林がみられる。明るい林を作り林床にはコケモモが多い。黄葉は9月下旬。
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雪圧の弱い場所ではダケカンバの幹は上に向かって伸びます。雪がない季節に観察しても、冬の環境が想像できます。
次回(地点17)は、常緑広葉樹の冬の越し方についてのお話です。
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