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about:低賃金

低賃金…
この言葉で思い浮かぶことは
沢山あるけれど。

実体験ベースのおはなしです。

大卒で某百貨店に就職しまして、
その後、大手宝飾店に転職しました。

上京したのは
宝飾店時代の転勤がきっかけでした。

その当時は、
インバウンド真っ只中で
飛ぶように売れました。
午後になると、レジが閉まらない位。

銀座の店舗に勤務していたので、
中央通りに観光バスが停まる度に
多くの中国人観光客がお店に流れ込み、
あっとゆう間に、ショーケースが空っぽに。

嘘みたいに、
コレも、コレも、コレも、
って全部買って行くんです。

夕方、港区の本社に
空になったショーケースを埋めるために
商材を集めに通ったことも
今なら笑い話です。

もちろん、ショーケースに
包んでないハンバーガーを
そのまま置かれたこともあるし、
コーヒーをこぼされたこともあります、。

あの時は、今はカツカツだけど
きっとそのうち少しずつ
お給料は上がると信じていました。

いつもいつも頑張って売上を立てていたから
インセンティブも他の人よりは
頂いていた方だと思います。

そんなある日…
確か木曜日か金曜日の17時頃、
アラフォーと思しき女性2人組の
新規のお客様が来店し、接客をしました。

いくつか商品を見て、
お話が弾みました。
商品も気に入って頂いて、
世間話など、
色々なお話をしました。

そして、購入が決まり
お会計の時。

お客様に
『よくこんな仕事してるね、
こんな仕事、全然稼げないでしょ、
月、いくら貰えるの?
今は若いから、安くても仕事が好きだけでやれるけど、こんなんやってるなんて
信じられない』

と言われました。

結構ショックでした、
今もその時の状況を鮮明に覚えています。

サービス業…販売員=低賃金

これはある種、世間の常識、みたいなもんですよね。分かっています。
当時も分かっていたつもりです。

でも。なきゃ困りませんか?
と突っ込みたくなる。

お金持ちの皆様も、 
サービス業してる人がいるから
お買い物ができる訳ですよ、ね?と。

…結局、
サービス業=低賃金
という暗黙の了解が
余計にその現実を作っているのではないか?と思っていたのです。

人件費を削って
価格を下げるのが当然という考えの定着。

消費者の対価に
人件費が入っていない。

こんな安い仕事よくやれるね!
って言うなら、価格上げても
これ買ってくれるのか?と言いたかった。笑

ちなみに、そのお客様は
その後、常連になり、
オーダー表を作成した際に
ご住所を見て納得。
港区女子でした。笑

…あれから10数年。

パートナーがとあるアパレルブランドに
どハマリして(*_*)
毎週通い出しました。

月に何度かは、
致し方なくわたしも同行。
スタッフの方がとても丁寧で
気の利く方。
お店の雰囲気とは真逆で
とても物腰が柔らかく、
外資系五つ星ホテルのコンシェルジュにも
負けないような接客。

見た目は、とてもお若いので
30代半ばから40手前かと思っていました。

段々と会う回数を重ねて
会話の中から…
なんと40代後半で
お子様もいらっしゃると言うので驚き。

そう…わたしは
なんとなく勝手に、

アパレル店員=低賃金
きっとそんなに良い暮らしは出来ないし
結婚や家庭なんて1ミリも考えてないから
沢山お洋服やアクセサリーを買い揃えて
楽しむ生き方なんだろうな…と
思っていたので、余計に驚きました。

だって、オシャレも趣味で
オーダメイドの革のジャケットを
複数所有したり、アクセサリーも
沢山お持ちな上に、、、
バイクも趣味で何台もお持ちだと言うのだから、それで家庭もあるの!?

と、とにかく驚き倒しました。
絶対にない、と勝手に思っていた。

凄いなぁと思いながら
ふと、あの時の
自分のことを思い出しました。

あ、わたし、あの港区女子と
同じバイアスかかっちゃってる(´・ω・`)

アパレル店員=低賃金
そういう風に勝手に決め付けていた自分に気付いたら、とても情けなくなりました。

自分がされて嫌なこと、
普通にしてた、w と。

⚠わたしの場合、相手に申し上げてはいない。どうせ、給料安いんでしょ、とか、よくこんな仕事してるね、などとは言う気もないし、言ってもいない。

そんな、反省していたある日。
あるスタイリストさんのYouTubeで

スタイリストとヘアメイクって
撮影に帯同する時、
凄い身分が低いの。

みんながビジネスクラスなのに
スタイリストとヘアメイクだけ、
エコノミーが当たり前。

それが凄い納得出来ない。
チームで作品を作ってるはずなのに、
同じ熱量で現場にいるのに
移動とか宿泊の場面になると
突然オマケみたいな扱いになるの。

それ変えたい。
おかしいと思わないのがおかしい。

予算が少ないから、
そこに割けない、
それは分かるけど、
そのしわ寄せが自分達になる、のが
当然みたいな流れが許せない。

と言っていて、
凄く共感しました。

それも、わたしと同じで
この人達(この業種)は
安くていいの、感。
それが当たり前感。

その固定概念がおかしい。
固定するところがおかしい。

そんなことを、ふと思ったので
ここに書き留めておきます。










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