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行政のみなさん!地域のデザイナーはおもしろいぜ!!|横田彼呂さん(宮城 / 30代)

LIVE DESIGN School の23年度メンバー同士が、根掘り葉掘りするインタビュー企画! 各地で活動するメンバーたちが日々考えていること、そして、LDSの参加を経て見えてきた展望とは...?

プロフィール
 
1984年生まれ。東北経済産業局企画調査課。「地域一体型オープンファクトリー」の活動を進めるなかで、鯖江の「RENEW」を訪れ、リードデザイナーの新山氏に出会う。LIVE DESIGN Schoolを立ち上げることを知り、企業枠として東北経済産業局全体での参加を決意。LDS内では「よこちん」の愛称で皆に親しまれている。

━━ 東北経済産業局ではどんなお仕事をされているんですか?

経済産業局というのは経済産業省の出先機関で、当局では東北6県の地域産業の活性化を中心とした仕事をしています。

なかでも私は「企画調査課」という部署にいて、「地域一体型オープンファクトリー」と「地域のデザイン人材」の2つテーマを中心に取り組んでいます。「地域一体型オープンファクトリー」とは地域のものづくり企業が製造現場の公開やものづくり体験を通して、地域産業の魅力を発信する取組のことです。

こちらの取組もめちゃくちゃおもしろいので、興味のある方はぜひ各地のオープンファクトリーに行ってみてください!(詳細はこちら

━━ これまでのLDSのプログラムで印象に残っている回はありますか?

東北つながりということもあって、山形で活動されている吉野敏充さんの回が一番響きましたね。「デザイナーは社会の窓」という言葉が、とにかく腑に落ちたんですよ。

これまで全国、東北各地のデザイナーさんの取り組みのお話を伺ってきたんですけど、地域のデザイナーさんが介在することによって、地域に光を当て、新たな視点で捉えることができたり、風通しが良くなって違う回路のコミュニケーションが生まれたりしてるんです。つまり、デザイナーさんは「窓」のような役割を担う存在だったのだな、と改めて認識することができました。

━━ プログラムを経て、仕事に活かしていることなどあれば伺いたいです。

LDSの東北版とも言えるんですけど、東北で活動されているデザイナーさんをゆるやかに繋ぐ取り組みをしているんです。

新山さんがおっしゃっている、地域の街を拠点に活動する「インタウンデザイナー」が東北各地でどのような活動されているのかを探りつつ、政策として地域のデザイナーさんと一緒にできることはないか? を模索中です。実際、東北在住のデザイナーさんと会ってみると、これまで孤軍奮闘されてきて、仲間との繋がりが欲しかったという話も聞いたりします。

お会いしたデザイナーさんの中には先ほど話した吉野さんだったり、宮城県の丸森町を拠点にしつつ、このLDSを一緒に受講している横塚明日美さん(合同会社nekiwa)もいらっしゃったりします。

彼らがどんなふうに地域と関わっているのかをリサーチしつつ、夜はお酒を飲みながら交流する楽しいお仕事もしてます(笑)。みなさんめちゃくちゃいい人で、「いい人」というのも、東北のデザイナーさんの特徴のひとつですね!

━━  これからまた面白い動きにつながりそうですね!

そう言ってもらえると嬉しいです! 行政職員こそ積極的にデザインを取り入れたほうがいいと思うんですよね。いま当局では職員研修としてLDSを受講しているのですが、行政職員は皆さん参加したほうがいいと思います。

行政職員は、予算を確保することや制度を作ることは得意なのですが、資料づくりやチラシづくり等の広報分野は固いものになりがちで必要なところに情報がうまく届かないこともあります。

そういうところでデザイナーさんとご一緒するとアウトプットが全く違ったものになりますし、LDSのリードデザイナーの方たちは、まちづくり、地場産業振興、観光、教育、福祉など、もっと広い領域でデザインを活かしている。

ひとりでもそういった地域のデザイナーさんと繋がれたら、行政の仕事もおもしろく変えられると思うんです。まさに経済産業省としても、地域とインタウンデザイナーの共創を促したいと考えていて、そういう意味でもLDSは意義深いなあと思っています。

地域を良くしたいという思いは、行政も民間も一緒だと思うので、お互いのいいところを活かしあって、地域を盛り上げていきたいですね。

(聞き手|運営局 田渕)


地域で必要とされる「広義のデザイン」について、各地のデザイナー陣と参加者とが学び合う場として始まったLIVE DESIGN School。デザイナーはもちろん、行政職員 / 地域おこし協力隊 / 学生 / 経営者 / ディレクター / ディベロッパー / コンサルタント / 編集者 / イラストレーター / 理学療法士 / 八百屋 / 販売員 / 印刷業 / 百姓 など、多様な方にご参加いただいています。詳細は 公式HP から!

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