お昼ごはんは、どうするの。
約1か月間の旅行、というか日本一時帰国中に、何度も飛び交っていた言葉。
そうこうしているうちに、また。
これは別に、ちょっと痴呆が始まったおじいちゃんが「もう食べましたよ」という流れで言っているのではない。
これは別に、家事を一切しないリタイアした夫が、ただひたすら家事を任せきっている妻に暇つぶしに言っている言葉ではない。
この言葉を、何度も何度も繰り替えしていたのは、5歳の長男。
***
あまりにも聞かれるから、ちょっと考えてみた。
おそらく彼は「旅行中だから何か美味しいものを」とか「せっかく日本にいるからここでしか食べられないものを」とか考えているワケではない。
大人は頭を使ってしまうから、つい「内陸国に住んでいる私たちが欠乏しているのは、間違いなくシーフード。だからこそ焼き魚でもお刺身でも良いから魚を食べたい!!」とか考えてしまうんだけど。
子どもからしたら、そんな難しいことは考えていなくて。かと言って、彼が常にお腹が空いているから、せっせと聞いているワケでもなくて。
なんでかなー。って思ってたんだけど。
たぶん、「旅行中」という不安定な環境に、少し心が揺れていたんだと思う。
まだ5歳と1歳半という小さい人たちからしたら、一時帰国だろうと、旅行だろうと、日常の延長線上でしかなくて。
そんな完全なルーティンが出来上がっている我が家なんだけど。それが「旅行」「一時帰国中」「実家に帰省中」という状況で、崩れてしまったんだよね。
おばあちゃんが作ってくれたおにぎりが朝ごはんのこともあれば、私たち家族だけで朝ごはんを囲む日もあって。トーストの日もあるし、イングリッシュマフィン(大好きなんだな、私が)の日もある。
その日によって、午前中にでかけたり、午後にでかけたり。家でランチしたり、外で食べたり。居候先のおじいちゃん・おばあちゃんのスケジュールもあるから、いつもよりも夜ご飯が遅くて、そのまま寝る時間がおそくなったり。
「今日はこんなことをするからね」と朝には家族みんなでスケジュールを確認していたんだけど、それをどこまで理解できているかは怪しくて、子どもからしたら「何が起こるんだ」状況だったのではないかと。
そんなことに気付いたときに、前回の一時帰国の時に「ルーティン最強だな」と思ったのを思い出した。
あの時は、私自身が「ルーティンを取り戻したい」と思ったんだけど、たぶん今回は、ちょっと成長してお兄ちゃんになった5歳児が、彼なりに「一日の流れ」みたいなものを求めていたんだと思う。
こういう旅行中ならではの自由度みたいなのが、彼にとったら「予想ができない不安」に繋がっていたんじゃないかな。
だからこそ、その日のスケジュール(とくに食にフォーカスする辺りは彼らしいのだけど)を何度も確認する。出かけるのか、家にいるのか。誰が参加するのか。
そんな「不安定」というか「流動的なスケジュール」を1か月続けたら、やはり大人も子どもも疲れてきて。
一時帰国が終わって、ルワンダに戻ってきて、家族全員疲れから熱を出して寝込んで、そして日常を取り戻し始めた今。
毎朝はやはりパンと目玉焼きで始まる。車に乗って学校・仕事に出かける。午後に帰宅して、みんなで遊ぶ。お風呂に入る。夜ご飯を食べる。歯磨きはしたくないとゴネる。で、19時にベッドに行く。(で、私は19時半過ぎにゴソゴソと子供たちのベッドから出てきて、ノートを開く)
うん、これが私たちのルーティン。
決して華やかでもないし、地味な、淡々とした、目玉焼きで始まる毎日。でも、それがとても心地が良い。
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