WKB53(AT限定)vol.12
仮免誕生
修了検定の日はうまく行ったとすると、
ほぼ1日がかりになってしまうから
早朝に犬の散歩を済ませなくてはならない。
今日は長くお留守番で、ごめんね。
どれだけ歩いても時間切れにならないように、
うんと早起きして家を出た。
いつもと違うルーティンに??となりつつも、
外に出たら大好きなお友だち犬に次々遭遇して、興奮する犬。
みんな、こんな早くにお散歩してるんだねえ、
会えてよかったね。
お友だちに会えると散歩の満足感がまったく違うから、今日はラッキーだった。
帰ったらすぐに満腹になり爆睡する犬に安心して、家を出る。
朝、集合時間に部屋にいた受検者は思ったより少なくて、ちょっと拍子抜けしたくらい。最も混んでいる時期は過ぎたのかもしれない。
試験の順番を待つ時間が長いほど緊張すると思うから、空いていてよかった。
私は2番目なので、検定車の後部座席に座る。
1番目の若者の運転はすごく丁寧だ。
ひとつひとつの動作にじっくり時間をかける。
他の教習生の運転を見るのは初めてだから、感心してしまった。
どのコースを走るかは当日発表されるのだが
実は、今日は私のいちばん苦手なコースに当たってしまった。
でも、私もこの子みたいに丁寧にやってみよう。
いよいよ自分の番が来て、採点が始まる。
いつも緊張するけど、エンジンをかけて動き出した後の方が不思議と気持ちが楽になる。
それに今日はなぜか
”今までここは慌てて雑だったな”というところが
わかったから、そこは殊更ゆっくりと動くように気をつけてみる。
最初の子を見習って。
大きなミスもなくいちおう無事に走り終えた、と思う。
発着点に戻り駐車して終わると、
そのつど検定員の先生が次番者を一旦降ろして、寸評みたいのをしてくださる。
「カーブの時に少しセンターラインに頼りすぎてたかなぁ?
路上に出たら気をつけてね…あっ」
と言ってからちょっと慌てて
「えー、じゃあ合否発表は12時半ごろ教室に貼りますから」
と付け足したのがおもしろかった。
とにかく技能は終わった。
そして受かっていたら、午後に学科試験が続く。
外の公園で勉強しながら時間を潰して、予定より少し前に部屋に戻るともう結果は貼り出されていた。
合格だった。
先生のうっかりフライング?はあったものの、
ちゃんと自分の番号があって、現実になってた。
よかった。
仮免申請料を払って、学科試験を受ける。
いちおう毎日繰り返し勉強しているから、見たことない問題は、なかった。
点数は教えてもらえないけど。
今日は人数が少ないし採点はすぐ終わるから、
そのまま席で待つように言われる。
しばらくするとスーツ姿のえらい人が部屋に入ってきて
「ここにいる皆さんは合格です。おめでとうございます」
と言った。
まわりをチラッと見たら、朝よりさらに人数が減っていた。
これからの流れなどひととおり説明を受けたり
書類を書かされたりして解散したのは
もう夕方近くだった。
外の空気を吸ったら、急にすとんとお腹が空いてきた。
白いごはんが無性に食べたい。あと、さかな。
以前はこういう時、
あーお腹すいた!=がっつりお肉、でしたが。
この頃はほんのり甘い焼いたお魚、お刺身などが食べたくなる。
それなりにエネルギーは使っているつもりでも、胃袋は年齢なりだ。
でもがんばったよ。
ということで、お寿司でも買って帰ろう。
とにかく技能も学科も1回で受かって、心底ほっとした。
試験そのものより、ドキドキの昨日いちにち(試験前日)をもう1回やるのは、ごめんだ。
良い子でお留守番していた犬には、滅多に出ない
激うまうまおやつ(牛アキレス腱)を献上した。
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