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スウェーデンの田舎町へ①

久しぶりの振り返り旅記録。

北極圏のアビスコで数日間いろんなルートで秋のハイキングを楽しんだあと、南に移動し、スウェーデンの心の故郷といわれるファルンという街に向かう日。

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朝から飛行機に乗る予定だったので、宿をチェックアウトして空港行きのバスに乗るべくバス停で待つ。

しかし…時間になってもバスが来ない。

日本ほど時間に正確な国はなかなかないだろうと、飛行機に間に合うのかヒヤヒヤあせあせしている心を覆うように余裕ぶって待つ。

10分、20分、30分、40分…待てど暮らせどバスが来ない。

もしかしてバス停を間違えてる?宿の人に確認しに行きたい。でもバス停を離れたらバスが行ってしまうかもしれない。電話したいけどSIM買ってないしWi-Fiもないからできない。

うぅ。(今だったら、ぴえん🥺)

でもやっぱりおかしいから、宿に引き返す。

受付のおばちゃんに聞いてみると「バスが来ない?そんなはずはない。でも問い合わせてみるね」と、空港行きのバス会社に電話してくれた。
すると、「どうやらバスが途中で故障してしまって、振替のバスもないみたい」と。
え?もしかして飛行機乗れなくなるかな。
「タクシーはありますか?」と聞くと、「タクシーなんて使ったら何万円もかかるから、ファルンまで長距離列車に乗ったらどう?」と。
そうかー。飛行機のチケットは払い戻しできないものだったから、ちょっと無駄な出費にはなってしまうが、仕方ないから列車に切り替えて予約。

飛行機で今日ファルンという街に着く予定だったのが、列車で明日着くことになった。ホテルの予約も取り直し完了。

でもさ、故障して振替バスもなく、待ってる客放置って、そんなことある!?
って思ったは思ったけど、こういう時ひとりで怒っても泣いても結局良いことはないので、気持ちをすぐに切り替える。
列車まで数時間あるし、荷物を預けて再び近いところをハイキング!

宿に近い湖側は滞在中に散策できなかったので、時間ができて結構うれしい。
歩きやすい山道をてくてく進んでいくと…

わあ!!

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虹がくっきり🌈
写真では切れてしまうけれど、アーチが端から端まで見えた。

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バスが故障しなければ出会えなかった虹。

優しいなあ。

予期せぬハプニングの裏には、予期せぬ良いことが待っていることも多い。

アビスコで歩きやすいルートには、こんなふうに望遠鏡?みたいな形の筒が置いてあるポイントがいくつかある。

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こんなのあったら覗くよね?
えっと、この花が、

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ここに咲いてるよ、って?

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ん?
もっかい写真を見て覗く。
んん? ない!絶対ない!
きっと、季節じゃないんだよね。ってことだよね。
って感じで、どの花も見つけられなかったのだけど「この川がここに流れてるよ」とかはばっちり見えたので、よし。

湖のほとりからも「トナカイの通り道」と呼ばれる山と山の間のアーチがよく見えた。水の音が心地よくて、ぼーっとたたずんでしまうが、秋といえど極寒で歯がガチガチ。

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この辺で引き返して宿に戻り、ちょっと休憩。

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チョコボール(↑写真左側。キョロちゃんじゃないよ。クエっ)とキャラメルクッキーみたいなのを袋に入れて、コーヒーと共に売店で買って、スウェーデンのコーヒーブレイクみたいな時間、Fika(フィーカ)タイム。

列車の時間が来て、接客中の受付のおばちゃんとアイコンタクトと口パクで「行くね!ありがとう!」「気をつけてね!またね!」みたいなやりとりをして宿を出る。

列車に乗り込み、夕暮れの車窓を眺めながら長い列車時間が始まる。

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スウェーデン人の同い歳くらいの女性と一期一会な感じで会話を楽しんで、やっぱり列車になって良かったかもと思う。

寝台列車なので、夜は眠り、朝起きて列車内の売店でコーヒーとサンドイッチ(まずかった…)でお腹を満たし、一度乗り換え、やっとファルンに到着。
お、北極圏アビスコでは既に紅葉終盤だった木々が、ここではまだ緑。

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②に続く。



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