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マイルーム

今日も部屋が散らかっている
一人暮らしの憂鬱と、意味の無い孤独で散らかっていて、此処には足の踏み場が無い
引越してから、私は一人ではなく独りになった
オートロックのドアが開く音、ドアがバタンと閉まった後の静寂と、鍵を閉める音
自分の物と自分の体温と自分の感情しか広がっていない空間、全て安易に孤独の材料となる
私が何もしなかったら止まるこの生活を、どう抱えたらいいのか
正解を見出して、教えて
唯一孤独から逃れられるのは
キッチンに立っている時
食べ物を喉に通す瞬間だけ
あの時だけは感情から離別できる気がする
食べるという行為をしたいが為に摂る食事は、正直あまり味がしない
みかんの缶詰のシロップをひたすら飲んでもあまり味がしなかったあの日は、狂いそうで涙が止まらなかった
孤独に支配された瞬間、私は何も出来なくなって、
人間でもなくて、少女でもなくて、女でもなくて、
ただ肉体があるだけ
肉の塊へと変わる
駄目だね、と叱らないで
何も言わずに愛でて 撫でて
こぼれ落ちる涙に気付いて

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