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演劇『KOTATSU』シアタートラム

こまばアゴラ劇場国際演劇交流プロジェクト2023。

フランス出身で世界各地で上演を行っているパスカル・ランベールによる作・演出の舞台。平田オリザが共同演出を務めている。

俳優の演技力が高く、完成度は高い舞台だった。

内容には外から見た日本への偏見と願望が多分に反映されていた。自覚的にやっているのだとは思うのだが(無自覚だったらあきれてしまうが、そんなことはないだろう?)。いわゆる外国人や在日コリアンの登場人物に語らせているせりふが勘違いに満ちていると感じられた。当事者への取材から生じたものなのかどうか不明だが、誰に対しても失礼な表現だと思った。

正月を過ごす家族像があまりに古風なので昔の日本を描いているのかと思ったが、スマートフォンとSNSがテーマになっていて、現代の設定だった。現代性を取り上げているつもりなのだと思うが、テーマの扱い方がすでに古びたものになっている。

最後の展開も説得力がなかった。

【作・演出】パスカル・ランベール 
【共同演出・日本語監修】平田オリザ
【翻訳】平野暁人
【出演】山内健司、兵藤公美、太田宏、知念史麻、申瑞季、荻野友里、佐藤滋、森一生、名古屋愛、淺村カミーラ(以上、青年団)


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