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『サルデーニャの蜜蜂』内田洋子著:長年のイタリア在住で出会った人々を描くエッセイ

イタリアで40年暮らしているというジャーナリストの著者による、イタリア各地の出来事をつづったエッセイ。

海、食(味)、宝石、傷、家具、建築、美術、ファッション、農業、香り(匂い)、死、聖職者といったテーマから思い起こされる人にまつわることが章ごとに描き出される。

丁寧に読んでいくと、行ったことのない風景が浮かび上がり、懐かしく思えてくるよう。

驚くのは、著者の人脈の広さ。どこででもどんなにささいに見える出会いからも、関係が深まっていく。そして律義さのようなもの。もちろん仕事として「ネタ」になるかもという思惑もあるとは思うが、会いに行こうとするエネルギーとかがやっぱりジャーナリストなのかなあと思う。

結構財政的に豊かな、上流階級の雰囲気も感じる。でも、いろいろな人が出てくる。

イタリアに行きたいなあ。


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