自分の思いを無視して生きてきた私が【いまの思いに寄り添って生きていく】までの道のり
こんにちは☘
ポジウィルでトレーナーをしている岡です。
これから関わりを持たせていただくかもしれない方々に、私のこれまでやトレーナーとしての思いを知っていただきたくて、noteをつづります。
長くなってしまい恐縮ですが、お読みいただけますと幸いです。お急ぎの方は、経歴はさらっと流して、2以降からお読みいただけたらと思います。
1.これまでの経歴
私は文系の4年生大学を卒業後、独立系のIT企業(SES)に就職しプログラマーからキャリアをスタートしました。よくパソコンが得意だったのかと聞かれることが多いのですが、大学時代は全くのパソコン音痴で、USBにレポート課題を保存する方法すら分からないレベルでした。
そんなわけで新人研修期間はとても苦労しましたが、同期の誰よりも必死で勉強したおかげで、現場に配属されるまでの4ヵ月でひととおりのIT資格と基礎レベルのプログラミングスキルを習得することができ、会社の人たちから褒めてもらうことが出来ました。
現場配属後は、客先常駐&土日関係なく朝から終電まで勤務という修業期間を3年過ごしたのち、同じIT業界の企業(SIer)に転職し、SEとして働き始めました。1社目ほどの激務ではないものの、常に最新技術の習得を求められる環境で、必死に勉強することでどうにかキャリアアップしていくことができていました。その後、結婚・出産というライフステージの変化を経験しましたが、仕事も家庭も諦めたくないという私の希望に対して周囲の理解が得られず、2年間ものあいだマミートラック(出産を機に業務内容が雑務や単調な作業ばかりになること)を走り続けました。
かつての同僚や後輩はどんどんステップアップして重要な仕事を任されていくのに、いつまでも若手と同じ仕事しか任せてもらえず、置いて行かれる自分に虚しさや焦りが募り、本当に苦しい時期でした。
1-1.子供の頃から持ち続けた理想
いろいろな仕事が楽しそうに見えてしまい、逆にこれといった夢が絞れなかった私でしたが、子供の頃からずっと持ち続けている理想が1つだけありました。それは、「仕事も家庭も、笑顔で幸せそうにこなすお母さん」になることです。これは、私の実母を反面教師にした理想です。
私の母はシングルで子ども3人を育て上げたタフな人ではありましたが、背中にはいつも「仕事も家庭もしんどい。辛いけど、子どものために頑張らないといけない。」と書いてありました。そんな母の背中をずっと見て育つうちに、自然と「自分は、仕事でも家庭でもイキイキと幸せそうな母親になって、子どもたちに笑顔を向けてあげたいな。」と思うようになっていました。
そんな理想を持った私にとって、仕事で自己肯定感や自己価値観が得られず、そのストレスのせいで子どもと過ごす時間にも暗い表情を見せてしまう自分の姿は、耐え難いものでした。
1-2.一度目の挑戦
そんな中で2人目の妊娠が分かりました。このまま産休に入ってまた復帰後に同じ状況を過ごすのは嫌だと感じた私は、上司に頼み込み次の復帰後は小規模な案件でもいいのでチームリーダーを任せてもらうという約束を取り付けました。せっかくのチャンスだから成功させて次に繋げなくては、と言う思いのもと産前から復帰準備に勤しみ、産後は育休を取らず復帰するつもりで、家庭と仕事を両立させるための準備を整えたり仕事に必要な勉強をしたりとがむしゃらに頑張っていました。ですが無理をした結果、産後2ヵ月が経ったある日突然に鬱を発症しベッドから起き上がれなくなりました。
夫から通院を勧められたものの、実家の母からの「鬱は甘え。病院になんて行くな。」という言葉もあり病院には行かず休息と気合いで治そうとしました。根本治療をしていないので治る気配はないものの、環境を変えれば変わるかもしれないという期待を持って、病気を隠して仕事に復帰しました。
復帰してみて、仕事が思うように進まないことはやはりありました。それでも、出来ないと言ったらまたマミートラックに逆戻りになってしまうという恐怖心から、何とか頑張らなくてはという思いで必死に働きました。プレッシャーからか、仕事をしていない時も気持ちが休まらず不眠になりましたが、そのことを隠して働き続けました。次第に睡眠不足によるミスが目立つようになり、そのことを理由に上司から嫌味を言われることで更にストレスが溜まり…という生活を続けたある日、再び鬱を発症し休職を余儀なくされました。こうして一度目の私の挑戦は失敗に終わりました。
1-3.鬱になったことで気付いた自分の思考の癖
鬱の治療が順調に進んでいたころ、主治医の勧めでリワークに通うことになりました。そこでは鬱になりやすい自分の思考の癖に気付き考えを緩める方法を教わったり、ストレスがたまってきた時に早めにそれを自覚するレッスンなどを受けました。そこで気付いたのは、不安と焦りの感情でいっぱいいっぱいになりがちな自分の思考の癖が、これまでの生き辛さに繋がっているという事実でした。姉たちと比較したダメ出しを母から受けることの多かった私は、自分の存在を肯定されたいという思いから、どうすれば相手が喜んでくれるかという思考のもとで発言や行動を取るようになっていました。そこに自分軸というものはなく、基準はいつも目の前の相手が望むような振る舞いをすること、でした。
また、素の自分自身に対する肯定感がとても低く、必死に努力した結果成果に繋がり、その成果を他者から褒めてもらえることでしか、自分を認めてあげられませんでした。自分のことだけに時間を使える若い頃はそれでも何とかなっていましたが、結婚し子供を育てる立場になると、自己研鑽に割ける時間は大きく減り、(職場で評価されるような)成長も成果も出すことができなくなり、自己肯定感は失われていきました。
そんな特性に気付くことはできたものの、そこからどうしていいかは分からずいつまでも休職をしている状態にも焦りを感じ、再び仕事を始めることにしました。
1-4.状況を変えたくて飛び込んだベンチャー企業
再就職先に選んだのは、SAAS業界のITベンチャー企業でのカスタマーサクセスポジションでした。どうしてその仕事を選んだのかと言われると、これから伸びそうな業界・職種だから市場価値を高めやすそうという、思いからでした。一度は挫折したフルキャリへの道だけど、もう一度チャレンジしてその道でワーキングマザーとしての新しいキャリアを切り開くことができれば、悔しい思いを昇華できるかもしれない、そんな打算的考えです。
ですが今までと全く違う会社の文化(ノウハウの蓄積やチームの体制構築よりも、とにかく個々人が長時間労働を気にせずに働くことが第一。ミスのない丁寧な仕事をするよりも、たくさん数を捌いて大きな売上を上げる人がもっとも偉い。)に戸惑い、カスタマーサクセスというある種営業に近い仕事に、これまた高いハードルとプレッシャーを感じてしまい、心身ともにへとへとな日々を過ごしました。大変でも、自分自身がその仕事にやりがいを見いだせれば良かったのですが、自分が良い製品と思えていない自社パッケージソフトを、顧客をだますようにして売るやり方にはどうしても共感できず、退職を決意しました。
2.どん底の中で出会ったコーチング
これからどうしたら良いんだろう、そんな悩みを抱えていた時にたまたま手に取ったのが、セルフコーチングのワークブックでした。その本から、私は自分を苦しめているもう一つの思考の癖に気付きました。それが「~するべき。」「将来のために~した方がいいはずだ。」という考えでした。
思うに私は、子供の頃から「〇〇したい」という思いで行動することがほぼなく、常に将来から逆算して「こうしておいた方が後々のために良いはずだ」という思いで行動していました。最初の就職先であるIT業界を選んだのも、これから伸びる業界で手に職を付けておけば将来安心だからという理由でした。そんな私にとってコーチングは、自分を縛っていた理屈から自分の素直な思いを解放してくれる、目の覚めるようなツールでした。
コーチングは自分の思いに耳を傾け、その思いをどう実現させていくかという、あくまでも”自分のWill” を前提としたものでした。打算や他人軸ではなく自分の思いを大切にした選択をすると、逆境に出会うことがあっても不安になったり絶望したりすることは少なく、「これからどうする?自分はどうして行きたいのか?」と前向きに考えられることにも気付きました。何より、自分が好きでやりたい!と思える選択をすると日々が本当に楽しくて、「〜しなくては」という気持ちではなく、自然と仕事の勉強に励む気持ちになったり、仕事の課題をどう解決しようかと家事をしながらも考え、アイデアがひらめいたりするようになりました。
3.今の理想と理想の実現に向けて
コーチングに出会い自分の思いを素直に言葉にできるようになった今、叶えたい理想がいくつかあります。
仕事でも家庭でも、自分の選択に納得感を持って幸せに笑うお母さんになること。
自分の人生に納得感を持って、幸せそうに過ごす人を増やすこと。そしてそんな大人の姿を子どもたちが目にすることで、将来に夢や希望を持てるようになること。
からだに良い料理を作ることで、周囲の人に健康と喜びを届けること。
どれも実現までの道のりは手探りですが、ポジウィルに来られる相談者さん一人ひとりの思いを引き出し、納得感のある選択ができるような支援をすることで、2つ目の理想を実現できるのではないかという思いで、いま私はポジウィルに参画しています。
4.終わりに
ここまで長々とお読みいただき、ありがとうございました。最後に、コーチとしての思いと目指す姿をここに記すことで、私自身の決意表明としたいと思います。
私は、相談に来る方が自分のWillと自分自身が持っている魅力に気付き、自分が幸せになれる選択を自分の力で行っていけるようになるはずだと、誰よりも信じる気持ちでいます。どんな自分も信じて受け入れてくれる人が居ることで、勇気付けられ前に進む気持ちになれるのではないかと思っているからです。
「自分には大したスキルも成果を上げた経験もないから、自分が輝ける職場なんてないんだ」と思っている方が居るかもしれません。でも過去を深掘りすれば、必ず逆境の中で何かしら努力してきた過去と、その人ならではの持ち味が見つかります。だってあなたは唯一無二の人で、あなたと同じ価値観や持ち味、人生経験を持った人はどこにもいないのですから。だから、身構えることなく素のままの言葉で相談者さんのこれまでとこれからを聞かせていただけたらと、願っています。私との関わりを通じて相談者さんが自分のWillと魅力に気付き、自信を持って自分の人生の選択を行っていけるようになることが、コーチとして私が目指す姿です。
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