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Lyrics 〜 詞 17編

菅原博文

Trees under the winter sky

ケヤキ並木の道に僕達はいた、赤や黄に染まった葉が舞っていた
クリスマスの時期で、幾万の豆電球が点っていた

五月には、パステル色を幾つも重ねた葉に包まれて
太陽の斑点が中央分離帯の地面に揺れていたことを、僕達は思い出した
彼女の表情は、何よりも僕を安心させた 笑いの中で、何も心配していなかった

僕達は、通りの人達について
そして彼等が何の話しをしているのかについて、話しあった
この冷たい空気の中で、みんなが感じていること
そして、レストランへ行く道筋
僕達はとてもお腹が空いていて、何を飲んで食べるか話して、笑った

木々は、無限の、単純な成長の理法を、幾つもの局面で実現した
彼等は空虚な空間で、人の心のどこかにある炎症を鎮めてくれる
ただの空想かもしれないけど、彼等は僕達に耳を傾け
そのことによって、僕達は自分が何であるかを確認できる

諸物は、宇宙の無意識さをその内に宿している
僕達は、ベンチに刻まれた文字を探した
幾つもの記憶と歳月が、一つの場所を作る

僕達は、通りの人達について
そして彼等が何の話しをしているのかについて、話しあった
この冷たい空気の中で、みんなが感じていること
そして、レストランへ行く道筋
僕達はとてもお腹が空いていて、何を飲んで食べるか話して、笑った        

僕は今、自分が欲しいものを見詰めている、彼女の呼吸と声を感じている
彼女の腰を引き寄せて
どうやって人生を行き抜いていくか、それに打ち克つか、それだけを考えている                                                                                              

彼女の表情は何よりも僕を安心させた 笑いの中で、僕は何も心配していなかった
Hirofumi Sugawara

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