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物理学と数学

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物理学と数学、哲学の話題です。
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#素粒子物理学

素粒子と場

素粒子と場

複合粒子、原子のことから。原子核の周りを電子が回っており、物質の元となる。原子核は陽子と中性子、中間子からなる。素粒子には物質を作るフェルミオンと、力を伝えるゲージボソンがあり、ヒッグス粒子等がある。フェルミオンには、クオーク(6種)とレプトン(電子、ニュートリノ等)がある。ゲージボソンには、光子(電磁相互作用)、グルーオン(強い相互作用)、ボソン(弱い相互作用)がある。ここで、各粒子の「相互作用

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物質の構成

物質の構成

物質は、主に陽子、中性子から成る。陽子、中性子は質量の素粒子であるクオークから成る。陽子や中性子の質量の99%は、その間の強い力のエネルギーを起源としており、構成要素のクオークの質量は1%にすぎない。物質の質量の99%は素粒子の質量では無く、その間に働く力です。

標準模型の完成

標準模型の完成

標準模型は、ヒッグス粒子の発見で完成した。光子以外の全ての素粒子の質量の起源には、ヒッグス粒子が深く関わっている。しかし素粒子の質量は物質の質量のほんの一部。陽子や中性子の質量の殆どは、その間の強い力のエネルギーを起源としており、構成要素であるクオークの質量は1%に過ぎない。残り99%は、強い力がクオークを、陽子、中性子の中に閉じ込める「閉じ込めの力」である。(強い力と弱い力 大栗博司 より)

素粒子の標準模型

素粒子の標準模型

電磁気力の仕組みは、19世紀の後半にマクスウェルによって解明された。それに対して強い力と弱い力の仕組みがわかったのは、1960年代から70年代にかけてのことです。何世代にもわたって多くの物理学者が知恵を出し合った結果、3つの力を全て説明できる理論が完成し、その成果をまとめたものが素粒子の標準模型と呼ばれる。

強い力と弱い力

強い力と弱い力

電磁気力。原子をくっつけて分子を作ったり、また分子を集めて一つの塊とし、日常生活で触れる様々な物質を作るのも電磁気力である。机が硬いのも、椅子に座ることができるのも、机や椅子の中の分子が電磁気力でまとまっているからです。

基本的な現象

基本的な現象

「物理的な場で生じる最も基本的な現象は、振動である」(「素粒子論はなぜわかりにくいか」吉田伸夫より。以後、教科書と呼ぶ)につい

振動

振動

「物理的な場で生じる最も基本的な現象は、振動である」(「素粒子論はなぜわかりにくいか」吉田伸夫より。以後、教科書と呼ぶ)につい

ヒッグス粒子

ヒッグス粒子

「強い力」と「弱い力」について知る必要がある。新たに発見された(2012)ヒッグス粒子の意義を理解するには、この二つの力について知る必要があるからです。この二つの力を理解することで標準模型がすっきりとわかり、その最後のピースであるヒッグス粒子発見の意義も納得していただけると思います。

閉じ込めのエネルギー

閉じ込めのエネルギー

陽子や中性子の質量のほとんどがクオークを閉じ込めるエネルギーなのですから、当然、原子そのものものの質量も、ひいては、私達の身の回りの物質の質量のほとんどがこの閉じ込めのエネルギーに由来していることになる。

クオーク

クオーク

陽子や中性子の質量のほとんどがクオークを閉じ込めるエネルギーなのですから、当然、原子そのものものの質量も、ひいては、私達の身の回りの物質の質量のほとんどがこの閉じ込めのエネルギーに由来していることになる。

素粒子の標準模型まで

複合粒子、原子のことから。原子核の周りを電子が回っており、物質の元となる。原子核は陽子と中性子、中間子からなる。素粒子には物質を作るフェルミオンと、力を伝えるゲージボソンがあり、ヒッグス粒子等がある。フェルミオンには、クオーク(6種)とレプトン(電子、ニュートリノ等)がある。ゲージボソンには、光子(電磁相互作用)、グルーオン(強い相互作用)、ボソン(弱い相互作用)がある。ここで、各粒子の「相互作用

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対象と感覚の安定性

ここに二つの安定性がある。対象が安定的に存在すると想定されること、また一方で、林檎の果肉が私達に常に白く見えるという安定性である。いわば対象と感覚(五感のこと)の関係の安定性。

この対応は、人という種に共通の、また固有の特殊性を持って安定していると通常考えられているだろう。このように、林檎の果肉が一定の条件の元では常に白く見えるということ、決して他の色に見えないということは、私達にこれを林檎自身

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