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今の自分を受け入れながら、未来に向けてできることを LITALICO研究所OPEN LAB#6 スカラーシップ生レポート

社会的マイノリティに関する「知」の共有と深化を目的とした、未来構想プログラム「LITALICO研究所OPEN LAB」

12月16日に第6回講義 障害者雇用の現在と未来 – 「自分らしさ」と市場経済のはざまで を開催しました。

以下では、同講義の「スカラーシップ生」によるレポートを掲載します。

OPEN LABスカラーシップ生とは
・障害や病気、経済的な困難さがあり、参加費のお支払いが難しい方
・本講義に対する学びの意欲が高く、明確な目的を持って参加できる方
を対象にした、公募・選抜制での参加枠による受講生です。スカラーシップ生は、同講義に無料で参加(遠方の場合は交通費を一定額まで支援)、講義終了後に「受講レポート」を執筆します。

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今回はスカラーシップという貴重な枠にて学ばせていただき、大変感謝しております。私は就労移行支援センターLITALICOワークス(旧:ウイングル)にて訓練をし、一般企業の障害者枠で就労継続しています。(就労してもう少しで丸7年経過します。)その間、結婚・出産も経験して同じ職場へ復職もしました。この度LITALICO本社へ訪れた際に就労前の初心に戻った気持ちになりました。

①一個人としての障害者枠での就労継続、②所属している企業へ何か働きかけや貢献を模索するとった視点で今回のセミナーへ出席して学んで参りました。

一個人としての障害者枠での就労継続に関して

昆野さんが話されていた内容で、「本人が使える資源(人・技術)をいかに増やし高めるか」「理想を掲げ、そして実現する」には共感しました。

松浦さんのお話も色々と頷きながら聞いていました。短期・中期・長期的な目標やメンタルヘルスをフラットに保つコツまで勉強になりました。お二方の話はLITALICOワークス(旧:ウイングル)で訓練していた時に習ったり私自身が感じた事とも重なる部分が多々あり、就労継続していくうえで大切なことを再確認しました。今の自分を受け入れ、今できる事をしつつ、さらに少しだけプラスして負荷を与え続けたら成長し続けられそうだなと感じました。

所属している企業へ何か働きかけや貢献を模索する事に関して

福田さんのお話が大変刺激になりました。特例子会社社長と親会社のマーケティング部門長を兼務されている事とその理由である、事業部門とコーポレート部門の溝を埋めていく為ということ。また、人事部門の人間だけで障害者雇用をしていくと事業部門からの仕事の切り出しが難しく、コーポレート部門からの仕事に偏っていくこと。障害者雇用に事業部の目線があると障害者雇用が法定雇用率を満たすものだけでなく、利益を生み出しやすくなる。「障害者雇用で利益を作る→競争力のある受託単価を出す→経済メリットを出すといった力学がポイント」という話も説得力があるお話でした。

更に、福田さんご自身が障害者とコミュニケーションを密にとることを意識されていて、利益重視だけでなく、あたたかな繋がりもまた就労継続に繋がるのだと感じました。

福田さんのお話と自分の所属している企業の事を比較しながら、漠然とした考えが出ました。今回参加して聞いた話を、自部門の上長や部門長へ共有し、許可がおりたら人事部門への展開をしていけたらという考えです。

全体を通しての感想

今回セミナーを受講して学びや考えることが色々と出てきたからか、当日の夜は一睡も出来ませんでした。

大前提として、当事者が参加出来るような障害者雇用のセミナーは探してもなかなかありません。当事者向けのセミナーといったら、仲間内で悩みを共有するようなものや、当事者の家族向けが大半です。

そういった中で、障害者雇用を3者の視点で聞くことが出来、有意義なものとなりました。お話はそれぞれの視点で分かりやすくまとめてありました。パネルディスカッションもリアルタイムで投稿された質問と事前に掲示されたパネルの中から話題を進行していくもので、聞きやすい内容でした。

少し聞き逃したと思っても、登壇スペースの横にはリアルタイムで文字起こしをして頂いてあったので、メモもとりやすかったです。

今回のセミナーで学んだ事を今後どの様に活かしたら良いか、よく考えていきたいです。

どうもありがとうございました。

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LITALICO研究所OPEN LAB#6 スカラーシップ生
mino(30代後半 女性)

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プロフィール:
・東京在住
・高校卒業後にうつ病と診断されるも20代前半に統合失調症と判明
・自身の障害を受け入れるのに時間がかかった為、障害者手帳申請が遅くなり20代後半に取得した
・就労移行支援所LITALICOワークス(旧:ウイングル)に在籍後、一般企業へ障害者枠にて就労
・結婚、出産、復職をして現在は日々奮闘中

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LITALICO研究所OPEN LAB

次回の講義はこちら

第8回 「生きる」を誰が決めるのか – 生命倫理と医療・経済 | LITALICO研究所 OPEN LAB


「生きたい」と、他ならぬ本人が願うこと。

「生かしたい」と、家族が願うこと。その願いを叶えるために、医療が、福祉が、そしてそれに携わる人々が、取りうる選択肢を提示し、実行する。そうしたミクロな現場の願いと応答の背後にある、リソースの有限性、そして「自己決定」の困難さ。

答えの出ない問いを前に、それでも私たちは何を考えなければいけないのか。3人の識者と共にこの問いに向き合います。

ゲスト
立岩真也さん 立命館大学大学院先端総合学術研究科教授
林伸彦さん NPO法人親子の未来を支える会代表理事 The Fetal Medicine Foundation Japan 代表
川口有美子さん NPO法人ALS/MNDサポートセンターさくら会 副理事長

2020年2月12日(水) 19:30~22:00 (19:00開場)

〒153-0051 東京都目黒区上目黒2-1-1 中目黒GTタワー16F 
株式会社LITALICO本社 セミナールーム

チケット販売サイトPeatixよりチケットをお求めください。


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