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「社会の構造的課題をUXデザインで解決に近づける」スモールステップを考える
私は、「社会の構造的課題をUXデザインで解決に近づける」
ことに関心を持っています。
法律やルールなどの社会の仕組みや、人々の無意識のバイアスによって、
人種 / 性別 / 国籍などの属性や、障がいを持つことを理由として、
日常生活や人生の重要な場面などで不利益を受けていることがあります。
それを「社会の構造的課題」と見たとき、
そんな機会を減らすために我々制作側にできることはなんだろう?
と考えました。
これを、Google UX Certificateで学んだことをベースにまとめてみます!
あれれ、実際、ユーザーって誰?
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まずは、ユーザーを誰と考えるか、から考え直します。
例えば、冷蔵庫のサイトを制作しましょう、となった時、
その冷蔵庫を買う人はだれか?を考えます。ペルソナを作るなど。
その時に、いわゆる「マイノリティ」と呼ばれる人のことを含めることは、あまり多くないのではないでしょうか。
でも現実には、日本国内で冷蔵庫を買う人の中には、
車いすに日常的に乗って生活する人や、
聴覚、視覚などに障がいがある人、
日本語が読めない人、
英語も日本語も読めない人...
このように、様々な背景や特性を持った人がいるはずだと思います。
Google UX Certificateでは、ユーザーファーストを最重要ポイントとして
「実際のユーザーは多種多様であることを理解し、
その中で見落とされる人が生まれないようにデザインする」
アプローチを学びます。
では、ユーザーファーストなアプローチって何?
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Google UX Certificateで学んだ中から、2つのトピックを取り上げてみます!
①ユーザーファーストのための3つのアプローチを理解する
言葉の違いを理解することで、解像度が上がり、
とるべきアプローチも見えてくるかもと感じています。
ユニバーサルデザイン
→”全ての人/状況”に対して有効であると考えられるデザインを目指す。
とはいえ、実際には”見落とされる人”が出てきてしまう懸念も。インクルーシブデザイン
→”よく見落とされるグループ”を含めて考えることを目指す。
”ある特定のグループに属する人”に対して有効であることは、
多くの人にも有益となると考える。
とはいえ、やはり実際には”見落とされる人”が出てきてしまう懸念も。Equity(=公平)-focused design
→長期視点で”見落とされてきた特定の個人”を
中心に置いて考えることを目指す。
平等より公平を目指すための新しいコンセプト。(2020時点)
②ユーザーテストでは
実際のユーザーに基づく多様な背景を持つ人たちをリクルートする
ユーザーテストでは
実際のユーザーを代表する人(representative sample)を選びます。
その中には「よく見落とされがちな人(marginalized people)」も含めて
実直な意見を直接聞くべきである、と強調されます。
ただ、もし身体障害がある方を対象にしたいがリクルートが難しいとき、
代わりに「日常的にアシスティブ・テクノロジー(Assistive Technology)*」
を使っている人に話を聞く、というのも手だとありました。
アシスティブ・テクノロジー:
スクリーンリーダー / CC / スイッチデバイス / キーボードのみでの操作 / 拡大表示 / 他にもいろいろ...
我々がスモールステップで出来ることって?
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スモールステップからできそうなことを考えてみました。
自分が見落としてるかもしれないユーザーってどんな人?と考えてみる
リクルーティングの際に意識してみる
類似サービス等でその人たちがどんな困り事があったかを調べたり観察したりして、それを踏まえて操作してみる
自分でアシスティブ・テクノロジーを使って操作してみる
他にも、我々が作るものが社会に与える影響を考え、
「自分のバイアスに自覚的になる」
(※バイアスは誰もが持っており、その影響を最小限にするため)「画像や表現では、バイアスを強める(再生産する)ものは避ける」
「ユーザーテストでは、相手の状況にあった言葉遣い(呼称を含め)を心がけ、率直な意見を聞かせてもらえるようにする」
等、少しずつ取り組めるかも?なことが、たくさんありそうです。
私も少しずつ取り組んでいきたいなあと思います!
※内容は、社内Slackチャンネルで作成したものを微調整し、転記しました。
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