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卒園前夜


子供との季節は10歳くらいまで、と聞くけれど、
きっと瞬きするような速さなんだろう。
子供目線の低い位置に咲く花を一緒に愛でて、
虫をおいかけ、サッカーボール遊びをして、
たくさん抱きしめて、奇跡の連続のような、当たり前のようで、当たり前では決してない、戻らない日々。大切にしよう、と。

10歳くらいになったら、きっと、友達や部活が大事になっていき、どんどん手から離れていくのだから。
大人になってゆくのだから。
その後は見守るしかないのだから。

堪らなく愛おしく、少しだけ、切なくて寂しい。
でも成長してゆく姿にほっと、安心する。

私たち多くの母親は子どもの健やかな成長に加えて、ほんの少しでも自分の時間を持つことを望んでいる。
これを「ぜいたくなことだ」とか「自ら望んで親になったくせに」といった言葉で片付けるのは簡単。
でも子供の健やかな成長には親の精神的安定が不可欠であり、それには多少の自分の時間はもちろんのこと、母親になるまでに自分の中で大切にしてきたものを、なるべく捨てずにいられることは最高だね。

今まで自分中心に生きてきた人間が、
6年前母親になって、
子供も大切で自分の大切にしてきたことも大切で、
ずっとずっとすごく葛藤があったけど、
息子が卒園するにあたり、やっとうまいとこバランスがとれるようになったとおもう。

明日、保育園が修了し、小学生になるわけだけど、
堪らなく愛おしく、少しだけ切なくて寂しい。
でも成長してゆく姿に安心し、これからの成長に期待する。
こんな不思議な気持ちはどう例えたらいいのかわからないけど、母親なんだなぁと痛感します。
こんなに自由人な私なのにね。

愛してるを前提として、"お母さん"に正解は無い。と、そう自然と教えてくれたのは、
私のたった1人の大切な我が子です。

明日はいっぱい泣こう

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