vol.11「在留資格 」 外国ルーツの学生向け。日本での就職活動ガイド
こんにちは、Living in Peace(以下、LIP)難民プロジェクトです。
みなさんは、日本に住む外国人の在留資格について知っていますでしょうか。
今回は、VISAと在留資格の違い、就職する際の在留資格の更新の流れの説明をご紹介します。就活中の方はもちろん、ご家族、友人に外国籍の人がいる方はぜひこの記事をご覧ください。
◆VISA(査証)とは
VISAとは一言で言うと、入国許可証のようなものです。
その人が入国しても問題ないという証明書がVISAであり、外国人が日本に入国する時に必要となります。VISAは外国にある日本領事館や大使館で発行できます。
◆在留資格とは
在留資格とは、日本に住む外国人が、数十種類に決められた資格にしたがって許可された活動を行えることです。つまりは、入国したあとの権利ということになります。在留資格は、在留資格認定証明書(※)の手続き後、大使館や領事館で入国VISAと一緒に申請します。
長期滞在の場合、日本に入国後、在留カードが発行されます。(短期滞在、三ヶ月未満の場合はパスポートの証印シールが証明となります。)
在留資格は、一般的に就労ビザや留学ビザと言われており、就労ビザの有効期間は1年、3年、5年(最長期間)の3種となります。
また在留資格は、活動できることがステータスによって決まっており、以下のように分けられます。
(改正入管法対応 外国人人材受け入れガイドブック 弁護士 杉田昌平 著 P19を参考に作成)
各在留資格の詳細は出入国在留管理庁のホームページよりご覧になれます。
◆永住権について
永住権とは在留期限のない在留資格です。
また、就労の制限が無くなり、自由に働くことができます。
永住権を得るためには、10年以上日本に継続して住むこと、そして
(1)素行が良好であること
(2)独立の生計を営むに足りる資産または技能を有すること
(3)その者の永住が日本国の利益に合すると認められること
が求められます。
(※難民の場合は(2)は求められません)
◆内定と在留資格変更
在留資格は目的に応じて変えることができます。
例えば、日本に留学していたが、就活して日本の会社に内定をもらったので在留資格を留学ビザから就労ビザに変更して、就労できるようにしたい。
その場合のプロセスはこうなります。
申請手続きは約4、5ヶ月かかります。4月に就職する場合は、1月ごろに申請を始めましょう。
これは、転職の場合もあてはまり、例えば料理人として働いていた人が、人材の会社に転職することになりました。
その場合転職する前に、料理人としての在留資格から、人材会社での在留資格に変更をする必要があります。
◆卒業後も就職活動を続ける必要がある場合
卒業後に就職活動を続けることもあります。
その場合、留学の資格から「特定活動」の資格に変更する必要があります。
対象は、大学、専門学校などを卒業して、卒業前から就職活動を行っている外国人です。
◆入社までの期間が空いてしまったら
卒業後、特定活動で就活を続けていたけれど内定から入社までの期間が空いてしまったので、その間に在留資格が切れてしまう!とういう場合
↓
「就職活動」での「特定活動」は該当しません、代わりに「内定待機」の「特定活動」に該当するので企業側に確認して新たな在留資格を申請するようにしましょう。
これらの変更申請は、在留期間であればいつでも変更はできますが、資格が切れた後だと、資格が認められない、取り消しになる可能性があります。
申請には時間がかかりますので、就活の状況を考慮しながら早めに手続きしましょう!
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今回は、在留資格について、基本情報から就活で使える情報をご紹介しました。次回も就活お役立ち情報を発信しますので、ぜひチェックしてください!
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執筆:里見 春佳(Living in Peace)
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