犬と猫の歯の構造
令和3年6月4日~10日は『歯と口の健康週間』です。
厚生労働省、文部科学省、日本歯科医師会、日本学校歯科医師会が実施しています。
みなさんは、犬と猫の歯がどんな構造をしているかご存知でしょうか?
ヒトの歯は平たい臼状の形をしていますが、犬と猫の歯は鋭くとがった形をしています。しかし、歯の形は違っていても歯の内部や歯を支える組織の構造は同じなのです。詳しくみていきましょう。
■歯の構造
歯はエナメル質、象牙質(ぞうげしつ)、歯髄(しずい)から構成され、その周囲を囲む歯周組織によってしっかりと上下のあごに固定されています。
そして、その歯をまわりで支えている組織を歯周組織といいます。
歯周組織は、歯とあごの骨をつなぐためにしっかりとした構造をしており、セメント質、歯根膜(しこんまく)、歯槽骨(しそうこつ)および、口の中の粘膜の続きである歯肉から構成されています。
歯と歯肉の境目は、歯肉溝(しにくこう)といい、汚れが溜まりやすいため、歯ブラシを使った歯みがきの際にしっかりと磨きたいポイントになります。
①エナメル質
一番外側にあり、歯の表面をおおう。身体の中で最も硬い。
②象牙質(ぞうげしつ)
エナメル質の下にあり、柔らかい。歯髄を保護している。
③歯髄(しずい)
毛細血管、リンパ管、神経線維などが通っていて、
象牙質に栄養を送ったり、痛みを感じたりする
④歯肉
毛細血管があり、通常はピンク色。炎症が起こると赤く腫れる。
⑤歯根膜(しこんまく)
歯根と歯槽骨をつなぎとめてクッションのような機能を持つ。
センサーがあり、歯に圧力が加わると歯ごたえを感じる。
⑥セメント質
歯根の周りを囲み、歯と歯根膜をつなぎとめる。
⑦歯槽骨(しそうこつ)
歯根を支えて歯全体を保持する。
あごの骨と一体になっていて食べる力に耐える。
みなさんの歯も、犬と猫の歯も、たくさんの組織が支えています。
ご飯を食べた後はしっかりと歯みがきをして、歯をキレイに、大切にしましょう!