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減量後に体重が戻ると筋肉が減り、脂肪が増えることが研究で判明

減量後の体重増加が筋肉量に悪影響を及ぼすようだ、という英国レスター大学病院NHSトラストからの研究報告。

研究チームは、2型糖尿病患者622人(平均年齢 = 63.6 歳、BMI = 32.0 kg/m2、35.4% が女性 )の体重サイクリングが脂肪量 (FM) と除脂肪量 (FFM) に及ぼす影響を調査した。参加者の年間体重変化は、2回の24 か月にわたる観察期間に評価された。体組成は生体電気インピーダンス分析 (BIA) によって測定され、二重 X 線吸光光度計 (DEXA) スキャンに対して検証された脂肪量と除脂肪量の詳細が得られた。

多くの患者 (69.2%) は、FM または FFM に変化がなく、体重を維持した。少数の患者(4.6%)は、ベースラインから12 ヶ月の間に体重の5%以上減少し、その後12から24 ヶ月の間に回復した。これらの個人は、FM をベースラインレベルまで回復しましたが、交絡因子を調整すると FFMが1.50 kg 減少した。対照的に、ベースラインから 12 ヵ月の間に体重が増加し、12〜24 ヵ月の間に体重が減少したグループ (5.5%) では、FM の正味増加量は 1.70 kg で、FFM には変化がなかった。

「除脂肪量とは、脂肪を含まない体のすべての部分であり、その最大の構成要素は筋肉量です。除脂肪体重の減少は加齢とともに起こりますが、ライフスタイルによってさらに影響を受ける可能性があります。したがって、除脂肪体重の減少を増加させる作用があるものはすべて、筋力低下や虚弱性の長期的なリスクを伴う老化プロセスを加速すると考えられます」と筆頭著者のトム・イェイツ教授は 述べている。

「私たちにとって特に興味深いのは、体重を減らしてから元に戻った人たちは、脂肪量はすべて戻ったが、除脂肪量は 1.5 kg 減っていました。これは約10年の加齢に相当します。これは、”体重サイクリング”が体組成の徐々に悪化することに関連しており、長期的な身体的健康に波及効果をもたらす可能性があることを示唆しています。」

出典は『Diabetes Obesity and Metabolism

https://dom-pubs.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/dom.15400


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