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【漫画の話】1991年生まれのバラッド

漫画が好きです。

好きなのでそこそこ読んできました。

時々、「私をつくった10冊」みたいなタグを見かけるとやってみたくなることもあります。が、「私をつくった」なんていうと、急に烏滸がましいような重々しいような、変な気持ちになってしまう。
あと、10冊に絞れない。

なのでこれはただの日記であり自分語りですが、自分の約20年ちょいの漫画人生を振り返ってみたいと思います。

・小学生時代(90年代末期から2004年くらい)

『母実家の蔵書』時代

子供の頃、共働き家庭だったこともあり、家と同じ学区内にある母実家に毎日帰っていました。
母実家は家自体広い一方で物も多く、家の至るところに誰かの読みかけの本やら漫画が置かれていました。そのため、そのへんに放置された母と叔母の買い集めたちょっと大人な少女漫画や、叔父がちまちまと買い続けていた美味しんぼなどのグルメ漫画を、ふと思いついたときに手にとって読んだりしていました。今振り返ってみてもどういう家なんだ。

このへんの漫画が、巻もバラバラに家中に放置されていました。

このあたりも。
母がわりと後の方まで大人女性向けの漫画雑誌を買っていたため、ハチクロとかもまさかの本誌で追っていました。

特に王家の紋章将太の寿司。普段漫画を読まない妹がなぜかハマっていた2作品でした。
王家の紋章に関して言えば、歴史も芸術もさほど興味のない妹がツタンカーメン展に行きたがり、行ったら行ったで「この神像は北エジプトのものだね」とか語るほど。
私はそこまでの深度を持たなかったんですが。

この頃からギャグとほんのりシリアス、みたいな作品か、神話!伝説!聖書!みたいなのも好きだったんだなと思います。
あと都会の二人暮らしが性癖。

外での出会い

学校でもなんとか合法的に漫画を読みたく、偉人シリーズの漫画を読み耽っていました。
女性のシリーズが好きで(絵が綺麗なので)(今は男主人公でも絵が綺麗だけどまだこの頃は昭和の空気が残っていた)女性偉人の漫画を何度も何度も読み返していました。
紫式部を読めば平安時代、淀君を読めば安土桃山時代に詳しくなるし、キュリー夫人を読めばあの時代の東欧周辺の並々ならぬ関係に詳しくなった……気がします。

学校には勉強用の漫画は揃っていましたが、いわゆる普通の漫画はありません。ですがちょうどその頃、隔週に一回程度、市の中央図書館の移動図書館が学校にやって来ていました。そこでは漫画も貸し出されていたのです。

特にコナンは大人気で、いつも予約でいっぱい。ですが、そのうちミステリー好きの親が買うようになったので借りなくなりました。
ときめきトゥナイトは、絵が綺麗!吸血鬼!魔界!みたいなテンションで借りたのですが、今も何か通底するものを感じています。
思えば、吸死のドラウスの第一印象は、江藤望里でした。

それと前後して我が家でも少女漫画雑誌を買うようになりました。私はちゃお。妹はりぼん。
この時ちゃおではDr.リンが連載されていたかなあ。私はこの作品で四神を知ったし、きらきら迷宮(ラビリンス)でレズという単語と概念を知りましたね…

友達はみんなりぼんだったので、妹のを借りてよく読んでいました。アニマル横丁とかめだかの学校とか、ギャグマンガの印象が強い。そのほかでは、なぜか永田町ストロベリィがお気に入りでした。

ほぼ時期を同じくして、母がダカーポを読んでいたのでそこで連載されていたサイボーグサラリーマン メカ☆アフロくんをよく読んでいました。(いいのかな)

そこでどんな悪影響か、ナンセンスな風刺漫画っていいなと思い(アフロくんがそういうマンガなのかはともかく)、自分でも描き始めたのがこの頃です。

タイトルは『今日はオラの日』。人語を解する雑種犬と、自害直前に現代へタイムワープした戦国時代のお姫様、そして時の総理大臣だった小泉純一郎氏と当時官房長官だった福田康夫氏が活躍するナンセンスギャグマンガです。友達にも見せていて、一番人気は福田さんでした。
作者が思いもよらぬキャラクターに読者の関心が集まるのは世の常なのか。

この頃、同世代と同じくハリーポッターにハマり、オタクの片鱗を見せていました。既に基礎があったのかもしれないけれども。

・中高生時代(2004年くらいから2010年くらい)

自分で漫画を買い始める

母と叔母、そして叔父が相当数の漫画を抱えていたからでしょうか。祖母が「小学生のうちは(新たな)漫画を買い与えないように」と言っていたこともあり、ちゃおで気になる漫画があっても単行本は買ってもらえない日々が続きました。

そして中学生に。
するとなんということでしょう。
学校の近くに本屋があるではありませんか!!

ちょうどこの頃出始めたころですね。
Lが生きていたあたりの勢いをリアタイで読めて良かったな〜と思っています。

表紙の雰囲気に惹かれて買った記憶があります。

そういえば少女漫画で育ったのにあんまり少女漫画を買っていませんでした。なんでかな。
と一瞬考えたんですが、少女漫画は名作を散々家で読んでいるのと、あと恋愛漫画成分はこっちで賄っていたみたいです。

友達に借りて読みました。
いまの自分的にはそんなにグッとこないんですが、当時友達とワクワクドキドキしながら回し読みしていましたね。
思えば、あれを女子中学生が自由に買えるというのは性表現的にどうなんだろう。今もですけど。

あと小学生の頃からバレエをやってたのもあってこのあたりも好きでした。

山岸涼子氏の作品はこれが私にとってのファーストエンカウントでしたが、あとで叔母の蔵書に大量に存在する事を知ります……がこれはまた先の話。

当時ニコニコ動画黎明期です。MADとかの概念が出てきたのも多分この辺りか。
小学生の頃はフラッシュ動画を嗜んでいましたが、動画サイトの登場はマジでインターネットライフを変えましたね。学校から帰ったらギャグ日のMADばっか見てました。

このあたりで高校生になりました。
市内の高校でしたが駅近になったのでより一層本屋に通うことができるようになりました。恐怖。

ですがこの頃どっちかというとリアルに推しを求める年頃だったみたいで、お笑いとか俳優にハマっていました。

ちょうど実写映画になった頃です。唐沢寿明主演。

三次元の人を描くオタクを追いかけていた頃ですね。個人サイト時代最後の灯火。

好き絵師さんがニコ推しだったので読んでみました。
買って読んで、家のどこに隠したらいいのか悩んだ本。
私もニコ推しです。

歴史と宗教とギャグマンガと(ry
ハマるのは必至だったのかもしれない。
確かまだ1巻しか出てない時に買って読んだ記憶があります。

あとこちら。
当時自分も高校生だったんですよ。確か2巻が出た頃だと思う。
私はもう30歳なのに、あの頃出会った、同じくらいの年齢だったはずの夏目たちはまだ高校生……
なんなら名取さんの年齢も超えた気がします。

以上のあたりは自分で買っていた漫画。中学の頃に買い始めたものも継続して買って読んでいます。
それと並行して叔母から「好きそうだから」と勧められたのがこの2作品。

まんまとハマりました。
歴史と神話が大好き。SFやオカルトも大好き。
特に処天は、上記の通り私は偉人まんがシリーズで歴史好きになっているクチなので(あと毎週日曜は必ず大河を観る家庭だったので)、そんでもって既に腐り果てている自分がハマらないわけがなかったんですね。
この頃から山岸涼子作品を読み耽ることになりました。ありがとう叔母さん…

・大学生以降(2010年~現在)

離れ、そして加速する漫画熱

大学は文学部の日本史学専攻に進みました。
専門は近現代史でした。

この頃リアル生活が忙しくなり、そしてまたお笑い熱がぶり返してきたので漫画からは離れ気味の日々が続きました。
そんななか、世の中でちょっと話題になっているから読んでみるかandアニメ見てみるか、と軽い気持ちで触れたのがこちら。

言わずもがな、ここ最近加熱する漫画コンテンツマーケティングの走りともいえるんじゃないでしょうか。
呪術も鬼滅も、進撃のあの異常とも言える実績無しには、それほどブッ込めなかったんじゃないかと思っています。

もちろんそれまでも、ワンピースをはじめとしたジャンプの人気作品、他にもハガレンだとか、広い世代に長く愛される作品は多々ありましたが、それらはあくまでアニメ、漫画としての愛され方だったんじゃないかなと。対象年齢も比較的低めではありました。
インパクト、そして先の読めない展開を武器としながらキャッチーなアイコン(だいたい超大型巨人)を持ち、やや大人向けのダークファンタジーというのか。
近いものではデスノもそうだったかもしれませんが、あれは社会現象にこそなったものの、あれで何かコラボしようみたいな機運はそれほど感じられませんでした。
社会人になってから広告批評の特集別冊号みたいのも買って読んだんですが、作品の面白さとその人気をこれでもかというくらい使い倒していくのは、さすがにあれが初めてだったかも?と思います。今ではわりとよくある話ですけれども。SNSの影響が強いのかな。

急に喋るなコイツって思われるかもなのでこれくらいにします。とにかく、ある意味マーケティングに興味を抱いたのもこのあたりだったような気がします。

もはや漫画収集癖

社会人になり、いきなり地方の支店に配属になりました。
友人もいない、慣れない土地。唯一、その地方都市の駅近に住んでいたので、実家よりも本屋への便が優れていました。
休みの日にやることもないし、漫画にひたすらハマっていきます。進撃にもハマっていたので、とにかく漫画漬けの日々でした。

実家じゃなくなったことをいいことにBL漫画を気軽に買うようになりました。
私が中学生だった頃より、BLジャンルの幅も広がったような気がします。
そして草間さかえ氏の作品で、初めて作家買いという概念を覚えました。彼女の描く眼鏡男子と猫が可愛いんですよ。
あと憂鬱な朝は、その美麗な絵や大型犬歳下主人と歳上執事という概念はもちろんのこと、背景にある時代考証やら設定やらがBLの域に収まらない感じで、そこがめちゃめちゃ好きで読んでいました。
いいラストでしたね。

中村明日美子氏の作品も同級生をはじめ結構読みました。
私の実家が小田急沿いのため、この本を読むとなんとなく頑張れたり寂しくなったり楽しかったり、なんだか愛おしい気持ちになるので、今もすぐ手に取れるところに置いています。『同級生』にも小田急描写ありますよね。

今は知りませんけど、当時頻繁に訪れていた静岡パルコのヴィレヴァンは結構ちゃんと漫画を取り揃えていたので、隣のアニメイトよりも高い頻度で漫画を買っていました。
このあたりはそこで見つけて読んだ作品です。
どれも面白い。絵も上手い。
漫画は偉大だ。

表紙買いした記憶。
おかげさまで中世のイギリスにただならぬ関心を抱くようになってしまいました。
関東に帰ってきてからは、オフ会に行ったりサイン会行ったりやりたい放題していました。
秋田書店好き…となった一因でもあります。
アニメは観れてないんですけれども…

これまたハマり過ぎて、友人と太宰府天満宮まで原画展を観に行くほど
行った先で応天の門に絡めた講演会を聴講し(天満宮の学芸員さんなどがお話しされる)、そこでなんと直筆イラスト入りの10巻を購入できてしまったのは、予定になかったのも相俟っておそろしくいい思い出。

高校時代、なぜか連続テレビ小説の『ちりとてちん』にハマっていました。
その頃からライトな落語好き。
そんな軽い気持ちと表紙の美しいおじさまに惹かれて読み始めたら、沼でした。
ドラマ化してからもう一度読み直してみたけど沼は沼だった。

北欧のヴァイキングがテーマの作品。
キンドルで途中まで読んでます。14巻くらいまで。
ちょっと難しいから(人名を覚えるのが)、こういうのは紙で読んだほうがいいのかもしれないなって思ったりしています。

モブサイは途中からアプリリアタイ派になっていました。好きだ…好き……
文脈を信用できる漫画……異能対決…ワクワクしてしまうやろ…ホントに……

読み始めたのはちょうど遊郭編が連載していた頃。松で知り合ったオタクの友人が宇髄天元推しになってしまい、それまではゆるっと単行本派だったのに、一緒にイベントに出た帰りにゆりかもめで本誌を摂取させられました。その頃からジャンプをアプリで購読しはじめ、結局鬼滅は最終回まできちっとジャンプで追い続けました。
いい意味で特定の推しは出来なかったけれど、個人的推しカプは炭カナだったので、最終回の内容が嬉しかった珍しいタイプの人です。
びーのえる的には戦国時代の双子にハマっていました。兄受けで。

ここ最近の話

最後に、最近読んだもの、読んでるものを書き連ねておきます。

よかった めちゃめちゃよかった
中国っぽい王朝で、冷遇される王女(賢い!王の才覚がある!)が戦いや数々の出会いを通して女王の風格を身につけていく話です。

友達に勧められて読んでいます。
情緒おかしくなる。

黙々と読んでいる。絵も綺麗。
5巻くらいから加速度的に話が面白くなっています。

アプリでリアタイしていました。
バトルものでも異能ものでもない、高校生たちの日常がこんなに胸を揺さぶるなんて。
なんとなく、舞台が地元に近かったり、高校のレベル?日常も自分達に近かったり、テーマはとても現代的で、すごくよかった。絵もめちゃめちゃ上手かった。よかった…

本誌では追いきれず、後で一気読みしました。
放心した。
生姜焼きを食べたい

佐々木倫子を通ったオタクはこういうものに弱い。
小林先生推し。
カラオケ行こ!も夢中さ、きみに。も好きです。

本誌でチラチラ読んでいたんですが、夏油傑の存在を知ってからちゃんと読み始めてこのザマですよ。

友達に勧められて読み始めました。
ひさびさに、科学分野に強く関心を持つことができて、上記の漫画人生の中でもちょっとイレギュラー的存在かもしれないなって思います。
願わくば、もうちょっとキャラクター掘り下げがあったらな。
本誌はかなり佳境というか終盤の気配なので見守っているところです。

この漫画が面白いって言うから読み始めたんですよ。
まず一巻を買って。すぐ読んでしまった。早く続きが読みたくて仕方なかった!!
それから五巻まで買って。すぐ読んでしまった!!!!早く!!早く続きをくれ!!!!!
最近六巻を買って。
すぐ読んでしまった!!、、!!!、!

後述しますが吸死を本誌で追うにあたり、せっかくなら何か別の作品も読もうかなと思って軽い気持ちで読み始めたら、2022年の三ヶ日で一気に最新刊まで読み終えてました。怖い。
かわいいギャグトーンに垣間見えるシリアスに私は弱いんです。もうわかったでしょうが。

2018年くらいから読み始めていました。
どこかでどこまで読んだかわからなくなって、21巻あたりで止まってました。で、最近友達に異常に勧められて再開したんですが、
もうだめです。
早く北海道に行きたい

ずっと気になってたのに読まずにいて、2019年の終わり頃から読み始めました。
が、8巻くらいで止まっておりまして。もうお腹いっぱいかなって、そう思っていたんです。
それから二年弱経過した、去年のいつだったか。12巻の話をされている方がTLにいらっしゃったので、思い切ってそのあとも読み進めてみました。するとどうでしょう。
去年の9月くらいから、ハマっている事を素直に認めたくなくて身悶えている私が完成しました。
今は立派なチャンピオン本誌派です!!

あとは流行りの漫画などもちまちま読んでいます(タコピーとか)。

読んできたものの一部を抜粋しただけなんですが、キリないですねこれ。
本棚眺めながら書いていますが、当然漏れだらけです。さんかく窓の外側は夜とかもある。ヤマシタトモコ作品も好きですね。あとオノナツメ作品も好き。売野機子作品もあるな。端的に言って家がヴィレヴァン状態。

とりあえず以上です。
今回漫画を中心に振り返っただけでしたが、その時の時代性というか、それこそ自分をつくる何かというか、あれやこれを思い返せて面白いですね。

いろんな世代や同年代の方の振り返りも読んでみたいな〜と思います。それこそ、あえて10冊とか限らずに。

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