オコジョのはなし
今日はオコジョのはなしです。
オコジョは体長15cm〜30cmくらい、中部地方から北海道にかけて分布しているイタチの仲間です。
登山をする方でしたら、もしかしたら見かけたことのある方がいるかも知れませんね。
オコジョは非常にすばしっこくて、見かけてもなかなかシャッターチャンスをくれないのですが、昨秋、鏡平山荘で出会った時に上手く撮影できたので、すばやさの秘訣を身体の動かし方から見てみたいと思います。
胴体に比して四肢が短く低重心な体型です。「胴長短足」と表現するとなんだかネガティブなイメージになってしまいますが、長い年月をかけ進化してきた到達点の姿です。そしてなにより可愛い ^_^
よく見ると後ろ足の踵が前傾していますね、骨盤も前傾しているのでこの時はおそらく前半身側に重心がありそうです。
方向変換の初動は頭から。この時点ではまだ足の位置も変わっていませんね。
ですが後脚の踵が地面に接地し、お尻の位置も少し高くなっていることから、骨盤を後方に起こして、重心を後脚に移動させてることが推測されます。
次の瞬間、前足強く地面を蹴り反対方向へ上半身を移動させ始めます。
同時に後方左足を軸に骨盤の向きも反転させ始めています。
また、骨盤の起こすのと連動し脊柱も後方へ起こしていますね。こうして瞬時に重心を後脚に移動させているようです。
方向変換をほぼ終えた瞬間の姿勢です。
骨盤は完全に後傾し、脊柱を中央で湾曲させることで前脚と後脚の間隔を縮め、あとは後脚を強く蹴り出し脊柱を伸長するだけで前方への爆発的な推進力を生み出すことができるはずです。
脊柱をこのように柔軟に使えるのはこの胴長短足の身体の特徴なのかもしれませんね。
カメラがシャッターを切る0コンマ数秒の間にこれだけの動きを行っているのですから、それはすばしっこいはずですよね。
登山される方は機会があれば皆さん自身の目でオコジョを観察してみてくださいね。
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