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Health care Camp 2023
免許を取得して、10年目を迎えようとしているがその中でも今回の臨床経験は1番印象的だった。そんな機会を与えて下さった方々に感謝です
ヘルスケアキャンプとは?
今回開催されたはのはネパールのカトマンズ
中心地から車で40分程のNagarjunという山の中の農村部にて
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医者、アーユルヴェーダドクター、理学療法士、看護師、鍼灸師、地元のボランティアの方が集まり
5日間の臨時、仮設診療所のような場所での活動でした。
3階建ての建物の中に、
1階はナースのバイタルチェック
2階は医師、アーユルヴェーダドクターの診察、理学療法士のリハビリ
3階が鍼灸師のブースで
一度に西洋医学的な診察と東洋医学的な診察が融合しており、多方面の医療を受けられるというとても理想的な形だなと
今回ここまで色々なジャンルと協力しての開催は初めてだとの事。年に数回各地でヘルスケアキャンプを行っているそうです
全て寄付とボランティアで成り立っていて、
私も報酬を得て施術を行っている訳でもなく渡航費用、参加費用、鍼道具も全部自前で参加してきました。
何故参加しようと思ったのか?
私は普段、週の半分は病院へ勤務しており、日本の医療機関の素晴らしい面もあるし現場にいるからこそ感じる、これはおかしいんじゃないか?これって本当に必要なの?と疑問に思う事が多々あります。
コロナ渦を機にその違和感をとても強く感じ始めました。
日本の医療現場で鍼灸というジャンルはまだ認められていない部分も多く西洋医学と東洋医学の分離した壁はまだまだ厚く肩身の狭い世界
だからこそ外の世界から鍼灸を見てみたい、やってみたいと思い参加しました。
世界各国でも様々な国で鍼灸は行われておりWHOでも世界共通でツボや適応疾患などは定められいますが国によって学ぶ年数やライセンスの形式が違い、日本の免許がそのまま使える国と使えない国( こちらが圧倒的に多い )があります。
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ネパールの鍼灸は日本との関わりも深いのでライセンスはそのまま使えるのです。
詳しくはこちら💁🏻♀️
ネパールでは病院がない地域もまだ沢山あり、
病院があったとしても
日本のように国民全員が健康保険証を持っている訳でないので高額な医療費が払えない、どんな医療機関へ行っていいかわからないという方々が沢山いると、ネパールに限らず他の発展途上国でも同じような状況の国はあると思います。日本の当たり前が当たり前でない現状を実際自分の目で見て体感したい。微力だけど自分に出来る事って何かあるのかなと、
鍼灸の免許を取って今年は10年目に入る年なので
自分の技が言葉も人種も違う方々に
どこまで通用するのか?
人の役に立てるのか?
自分への挑戦でもありました。
現地での鍼灸治療
1日目85人
2日目145人
3日目250人
・・・
と日に日に増えていく患者数
1日15~20人くらい担当させてもらった。
現地での言語はネパール語
若い人は英語が堪能な方が多い印象だったけど今回行った農村部では
ほぼ英語は通じず、皆普通にわーっとネパール語でマシンガントークされるので圧倒される。笑
日本語か英語が話せるボランティアの方が何人かいらっしゃったので症状をより詳しく聞きたい人は通訳さんに頼んだりと
日本人メンバーは8人いたので付きっ切りで翻訳してもらう訳にもいかず、極力自分でやりとりできる部分は積極的にコミュニケーションをとっていきました。
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主訴は主に運動器疾患(首、肩、腰、肘)特に膝が多く内臓疾患や糖尿病の方も多い印象
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圧痕が残るむくみの人も多かったな
この状態でなんで病院行かないの、、、ってこっちが泣きたくなるような症状の方も何人かいた。
病院に行きたくても行けない事情は様々あるんだろう…
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気づき
日々臨床をやってて壁にあたるのが「治す!」という所の葛藤
日本でもよく「鍼をやると治りますか?」と一番多い質問
もちろん、施術家としては全力で治してあげたい一心でやっている
鍼灸の機序的にも(今度また詳しくまとめます)
私は治すきっかけや気づきを与えているだけで
気の流れを変えて、元気にしてあげる
治すのは患者さんの身体自身である
1回の治療で劇的に変わることもあれば
何回かやっていくうちに改善する事は多い。悪さの根本が根深いと治らないものは治らないし、数回の鍼灸で出来る事も限られる。
ましてや一人にかけられる時間も限られている中でこの5日間での鍼灸で出来る事も限られる。その中でいかに最大限に全力を尽くすかが
今の状態をベストコンディションにしてあげるか
鍼灸治療に対する可能性も感じられし
自信を持って出来る事とまだ足りない部分、知識、力不足だなーと
今回課題が明確になって自分の技を見つめ治すいいきっかけになった。
日本の当たり前が当たり前でない現場言葉も通じない、
でもこの人はなんとかしてくれるかもしれない
と希望を持って来てくれている人々が沢山いる
治る治らない、治療法のあれこれに意識が行きがちだった
それよりも、手当をする
手をかざす、触れる、心を通わせる
そこが一番肝心で相手にも伝わる
その上での治療法や技術が大事になってくるんだなと。
今まで治らなかった痛みが良くなった!と嬉しいお言葉の半面
鍼はもう嫌だからマッサージだけにして欲しいという要望もあったりと
一喜一憂しながら
楽しい臨床経験を積ませて頂きました。
サポート、支援してくださった方たちに感謝です。
これを機に今回限りでなく定期的に訪れたいなと思えた良いきっかけになったのでまた来年も行く!!!
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このおばあちゃんのHugが忘れられない、、
また来年も行きます!!
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