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栃木に帰省

地元は離れてみないとわからなかったことだらけだなぁとしみじみ思う。今住んでいる浜松に移り住んで早4年。適度に都会で、適度に自然もあり、東にも西にもアクセスが良く、仕事や病院にも恵まれ、かわいい遠州弁を話す優しい人にも恵まれ、快適に過ごしている。けれども、この土地に慣れるほどに地元のことがわかってくるのだから不思議な気分。

栃木は関東平野の端っこにあり、周りは山で囲まれている。私の実家がある鹿沼市では、どこまでも平らに田んぼが広がり、遠くの遠くには山、というより山脈が見える。高いビルもなく、空はとても広く見える。

土地が有り余っていて、土地の使い方がとても贅沢だ。広い道路、広い駐車場、広い庭。店が密集していることはあまりなく、車でゆったりお店をはしごするのが栃木流だ。民家では大谷石の塀に大谷石の蔵が多くみられ、古くて田舎なのに高級感のある街並みだ。

栃木県民は、というか鹿沼だからかもしれないが、そばと米とイチゴを愛している。

道路と民家以外の土地は田んぼしかなく、そこらじゅうで米を作っている。暑い中、美味しいお米を本当にありがとう。そのお陰で、7月はどこまでも緑が広がる景色になる。

おじさんたちは暇さえあれば、どこのそば屋がうまいとか、今年のちたけは少ないとか、そばを打ったから食べてくれとか、そんな話ばかりして、

おばさんたちは暇さえあれば、今年のとちおとめはおいしいとか、スカイベリーはでかいだけとか、クリスマスはとちおとめが高いとか、そんな話しかしない、と言うのは言い過ぎか。

栃木の空模様も浜松とは違った。とにかくとにかく、雷というより「らいさま」が多い。毎日鳴るんじゃないかってくらい。そして1回鳴り出したらずっとくすぶっているかんじで、ゴロゴロピカピカうるさい。小さい頃はしょっちゅう停電して、「またか」って暗闇で動かずに復旧を待っていた。もはや怖がるよりも呆れが先だ。浜松で、「今日は雷みたいよ」という会話にちょっと違和感を持つ。栃木県民にとってはわざわざ話題にすることでもない、と思う、私は。

天気雨や夕立も多い。というより、浜松が少なすぎるのか?わからないけど、今回の帰省でほんとに久々に見た気がする。あと、星空。田んぼは街灯を置くと育ちが悪くなるらしく、夜はめちゃくちゃ暗い。お陰で晴れれば本当にきれいな星空が見れる。これが見られれば実家に帰った甲斐があるってものだ。

栃木は海なし県である。海水浴に行くとなると、茨城、湘南、新潟あたりかしら。浜松の人に言うと結構驚かれる。栃木県民にとって海水浴は旅行に行くのと変わらない。少し遠出をしないとお目にかかれない海は、県民の憧れである。浜松に来てくれた地元の友達は、浜名湖を見ただけで感動していた。それ、湖だよ。

まだまだ書きたいことがあるが、1000字超えたのでこの辺で。ここに書いたことは全部、離れてから気づいたことで、面白い場所だったなと思う。これからも、車で6時間かけて帰るのだから、田んぼ道すらも鑑賞対象にして、栃木を満喫していこう。

※mikunaさんの写真を使わせて頂きました。おそらく栃木の田んぼではありません。

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