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Lim
2024年4月3日 16:39
「俺も今年で異動になると思う」胸の奥の方がきゅっとなった。未だ私はこの人への未練が、憧れが、捨てきれていないんだと身を持って知った。私は高校受験を終え、第1志望だった、地元に少し離れた学校に無事に入学が決まっていた。何となく、新しい地で、新しい人間関係を築きたくなった。その年は、例年よりも市立高校の倍率がぐんっと上がり、必死に机にへばりついて勝ち取った場所だった。短い春休みは