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心を強くするには

カウンセリングには、今まで2回(初回を含めたら3回)通っている。
私は、予定のある休日というものが苦手だ。気だるい体をいつまでもだらだらと横たえていたい。そして、好きな男に甘やかに起こされたい。
でも、今の私には人の手を借りて治療しなければならない悩みがあるので、機械的なアラームでしぶしぶ起床し、一人で病院に行くしたくをする。

受付に診察券と保険証を出したあと、診察室とは別の個室に通される。ゆったりとしたソファに腰掛けて待っていると、こんにちは、と物腰柔らかなカウンセラーさんが入って来られる。
カウンセラーさんは年嵩の女性だ。
あまり親しくない人に家庭内の悩みをあけすけに語るというのは異様な感じがするが、この人の仕事は私の話を聞くことだからいいんだと勝手に納得させている。

はじめは私は一方的に生い立ちを話し、その間カウンセラーさんは優しく相槌を打ってくれるだけだった。私がどんな幼少期を過ごし、どんな生育過程を辿ったかを、細かに聞いてくれた。あとからわかったことだが、これは私が抱えている「人生脚本」を明らかにするためのことだったみたいだ。
人生脚本とは、精神科医のエリック・バーン氏が提唱した心理的プログラムのことで、人は無意識に深層心理の中で人生の脚本を書いている、といううことを意味した言葉だそうだ。そして、人は気が付かぬうちにその脚本通りの人生を歩んでしまっているらしい。その脚本を紐解かなければ、治療には着手できないそうだ。

今頭をもたげている悩み、母からの突然の電話をどうするか問題についても相談してみた。
提案していただいたのは「電話する条件を決める」という案だった。
例えば、火曜日の20時から10分だけなど、具体的に決める。でも、これを母に言うと、
「電話も気軽にできないなんて!条件を決められるのはおかしい!」
と言うに決まっている。だから現実的ではないと思った。
私があまり明るい反応ができずにいると、カウンセラーさんは察してくれ、グラウンディングの瞑想をしようと提案してくださった。この瞑想がとても気持ちよかったので、ここで紹介したい。

1、椅子に腰掛け、目を瞑る
2、足を床につけ、地面を感じる
3、自分自身が一本の木になったイメージで、背筋を伸ばす。
4、床につけた足裏から根が生えるイメージを持つ。
根はどんどん広がり、自身を盤石なものにしていく。
5、木は上にすーっと伸び、さらにその背丈を高くしていく。
枝葉も茂らせ、大きな木になる。ますます根も広がっていく。
6、どっしりした根を持つ、まっすぐな大樹は、あたたかい色のベールを纏っている。ベールは外敵をはじき、私を守ってくれる。

出勤する前や、嫌なこと(私だったら電話)の前などにこの瞑想をするのがいいらしい。
瞑想って効果あるの〜?と半信半疑だったけれど、かなりの効果があった。まず瞑想した後は、心の中になんとなく「大丈夫」というあたたかい安心が広がっていく。そしてそれは、本当に私を守ってくれている気がする。
疑ってごめんなさい。そして、皆さんもよかったらトライしてみてください。

そして、もう一つ、最近見かけていいなと思ったポストがあったのでご紹介。

もう二度と会いたくない気持ちとその相手への感謝の気持ちが同居していてもいい。勿論、だから全部水に流しましょうという話じゃない。ただ、思考は矛盾することが嫌いだけど、感情はそんなに単純にはできていない。自分の感情を受け止めていいんですよ。どちらも嘘じゃないし、どちらもあっていい。

@mori_kouhukuron

自分の今の矛盾した感情を受けとめてくれたポストだった。育ててもらった感謝はもちろんある。でも、されたことをすべて無かったことに…というのは納得できない。それとこれは別の問題。
親はきっとこの二つの感情を混ぜこぜにして、子に罪悪感を植え付けようとしてくるだろうから、気をつけなければならない。

私は日々、すこしずつ強くなっていく。

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