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あいつ(ら)との思い出


事件の現場、かつての江古田駅前

 誰かも言ってたけど、大袈裟じゃなくてあいつは芸能人になれなかったら性犯罪者になってたと思う。

 今から10数年前、藝術祭後、あいつの親友と飲んでいた。終電を逃してカラオケでオールしてたらその帽子を被った親友の男が酒に潰れてしまった。

 帽子のそいつは始発の時間になっても立てなくて江古田駅前で寝転んでしまって、他に一緒に飲んでた後輩の男たちとこいつをどうしようかと悩み、当時江古田に住んでたあいつにひとまず酔いが覚めるまで引き取ってもらうことにした。
あいつは電話したら朝までバンドの練習をしてたらしい。疲れてたようだけど親友のためにベース担いだまましぶしぶ来てくれて、酔い潰れてるそいつを男どもに自宅まで運ばせた。私は荷物番として江古田駅前に残ることにした。

 戻ってきた後輩の様子がおかしくて、どうしたと聞くと、

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