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500万再生のMarriottホテル映像。 - インバウンド(海外)向け縦動画の正解とは -


ご拝読いただきありがとうございます。
株式会社lil sparkでプロデュースを担当している奥本です。

コロナも収束し、盛り上がっている日本の観光。
桜が舞い散る季節、カフェでは外国語が飛び交い、電車では満員電車を不可思議な体験として楽しんでいる外国人が増え、
インバウンドの盛り上がりをひしひしと実感している毎日です。

今回のnoteは、

  • うちの宿も外国人観光客にぜひ泊まってもらいたい!

  • インバウンド向け支援をやっているけど正しい集客の仕方がわからない…

  • 自身のSNSで、海外に向けて発信をしていきたい!

そういった方々にぜひ読んでもらいたい記事となります。

今回、lil sparkが担当したMarriott Bonvoy「チャプター京都 トリビュートポートフォリオホテル」のインバウンド向け縦動画を事例に、
「海外向け映像の作り方」を紹介します。

まず今回制作した映像はこちら。

いかがでしたでしょうか?
動画自体の再生数は、2本とも驚愕の500万再生越え。※2024/4/6時点
(他の動画と比べるとかなりバズっている…)

500万再生を突破。

自分のホテル・動画が合わせて1,000万人に見られている。そう思うとゾワゾワしますよね。
この動画を企画〜制作するにあたって、特に重視したポイントをいくつか絞って解説します。

「これをやれば必ず500万再生取れる!」

というわけではありません。
海外の人に向けて動画を発信する手触りを感じ、ぜひインバウンド向け発信を挑戦してみたいと思うきっかけになれば幸いです。
※今回海外としているのは、欧米諸国メインとなり、中国や韓国などのアジア圏はまた少し違った価値観を持っています。詳しくは別の機会で…

郷に入ったら郷に従え。海外の感性を持つ人に頼るべし。

英語では「When in Rome do as the Romans do.(ローマではローマ人のするようにせよ)」ともいいますが、
海外の方に向けて動画を制作・発信するのであれば、
外国人の価値観をもとに動画の制作をしましょう。
今回のlil sparkが制作した映像は、ディレクターはバイリンガルの日本人、カメラマンは日本在住の外国人のチーム編成でした。

「日本人がつくるのと何が価値観違う?」

ここからはあくまで一意見とはなりますが、
日本人が作る動画は言葉・テロップでしっかり説明する傾向にあると思います。(左脳的)
一方で、海外の動画は音声や絵、演者の表現・表情で伝える傾向があります。実際に海外の感性を持つカメラマンは、エモーショナル、心で感じる映像が評価されると言っていました。(右脳的)

また、日本の独特の「かわいいカルチャー」
特に、「かわいいカルチャー」を代表しているのは、
日本独特の青春学園系・アイドルではないでしょうか。
そういった日本ならではの価値観が、映像の活用が盛んなCMやMVにも反映されています。

https://youtu.be/U9pHbfVskRI?si=wrhQGhkHcG19UXsV



一方、海外では「クールカルチャー」が主流となっています。

下記の「コカ・コーラ×MARBEL」の動画は、アメコミ調にも関わらずテロップが一切なく、映像表現のみで「クールカルチャー」をうまく表現しており、海外からのコメントも多いですね。
https://youtu.be/WI8nGnvWQNk?si=rjOcxRWi3kW16hiO

このような価値観の違いから生まれる映像表現の違いは、
日本人が一朝一夕で身につけられるものでもなく、
海外経験が豊富なディレクターから学んでいくのが正解でしょう。

とはいえ、

「じゃあ海外経験もない自分には作れないじゃないか!!」

という気持ちにさせてnoteを終える無責任なことはいたしません。笑
最後に、海外でウケる映像を作るにあたって、
必ず意識して欲しい3つの観点をご紹介します。

【"海外ウケ"のために外せない3つの観点】


①"共感ポイント"を散らばらせる

もちろん日本人にも共通して言えますが、
視聴者が共感し動画に入り込むことができるポイント
を要所要所に散らばらせることが大切です。

今回撮影したMarriottホテルでは、普段味わうことができない「非日常」な体験がメインコンテンツとなります。
かといって、ずっと憧憬を煽る非日常を映すカットだけでは、視聴者は、
「自分には関係ないや…」
となってしまい最後まで動画を見てくれません。
そのため、非日常の体験の中でも普段の日常生活を彷彿とさせるような
「共感ポイント」を盛り込むことが重要です。
今回の動画にもいくつか張り巡らされています。


つい曇りガラスに顔文字を書いたり
つい傘をくるくる回したり
鳥居の前では柱に隠れたり

他にも、今回使用していないカットとして、
ついお茶こぼしちゃったり、
お風呂で音楽を流しながら大声で歌ったり、
など日常シーンも撮影していました。

あくまで、海外の人も日常感じるシーンは同じです。
逆に、ターゲットの国が決まっているのであれば、ターゲット国の習慣や独特な文化をピンポイントに狙いに行くのも良いかもしれません。

制作案件だからといって、ガチガチの非日常を映すのではなく、自分たちが何気なくしてしまっている行動を入れ込むことで視聴者が動画に溶け込んでいくことができます。

②気をつけるのは明るさよりも”暗さ”

2つ目のポイントは、「暗さ」です。
日本国内の広告映像は明るめの映像が多く(何ならたまに白飛びしていたり…)、被写体に影がないライティングをする印象が強いです。
しかし、これは日本ならではの表現、好みだと思っています。
海外ではどちらかというと、いかに暗さをうまく活用し、高級感を演出するかを意識している映像が多く見受けられます。
下記動画を見てみましょう。

これはスコットランドで撮影されたレクサスの映像になるのですが、
海外映画でよくあるような陰影を意識した動画となっています。
この独特な質感は「暗さ」を意識することで実現することができます。

今回Marriottホテルで撮影したこちらの動画も、特に冒頭は暗さを残した撮影と編集を行うことで、高級な質感を与えています。

被写体の写りが悪くなるのが怖いから、とりあえずライティング…
という気持ちもよくわかります。
縦動画は横動画と比べてカット数が短く、
よりカット一つの印象が全体のイメージを構築します。
あえて暗さを残す表現にチャレンジしてみてください。

③カットだけでなくテンポ感の早い"演出"

海外も日本も、縦動画市場では「テンポ感が速いカット」が流行っています。
それに伴い、海外の動画は演者の演出もテンポが早くなっています。
いくらカットを早めたとしても、演者がただ空を見上げている映像、
また美味しそうな表情のスローモーションは見ている人は退屈に感じることが多く、視聴離脱につながる傾向にあります。

下記トヨタのTikTokアカウントを参考に見てみましょう。

@toyotagazooracing.com

#MyFirstDrive withGR】 たまにはホテルでゆったり。みなさんは桜見れましたか? “ #なぐもふうか #GR86#箱根 #vlog #drive #travel #toyota #gr @なぐもふうか🌷 @Ayane / 写真撮る人

♬ GOTG Lo-fi Beat - DJ BAI

この動画はカット送りこそ早いものの、演者や車の演出、視点が止まっていることが多く見受けられます。
一方で下記動画を見てみてください。

いかがだったでしょうか?
演者こそあまり出てこなかったものの、車の演出、変数での視点のずらし方によって、
かなりテンポ感が良く見やすい、かっこいい動画となっていたのではないでしょうか?
実際に視聴回数の多さや、コメントでの海外比率などを鑑みると、海外の人から反響を得ていることが見受けられます。

弊社が制作したMarriottホテルの動画は、ワンカットがかなり短い中でもしっかりと演者がテンポ良く演出することで、飽きさせない工夫を凝らしています。

これを実現するためには、事前にしっかり完成系を想起しながら、
撮影時にキャストと演出のスピードを意識していくことが大事です。

最後に…

海外にウケる動画を作る上で大事な3つの観点を紹介しました。
もちろん、他にも縦動画の数秒間に大事なポイントはいくつもありますが、
まずは是非3つのポイントを意識して発信してみてください。

それでも、

海外に発信するのは難しい…

という方はお気軽にlil sparkにお声かけください。
弊社では海外と日本、双方の価値観を活かして、
インバウンドマーケティング、縦動画、SNS運用を行っています。
一緒に日本の観光業界、そして映像業界を盛り上げていきましょう。

ご拝読いただきありがとうございました。


弊社では、ショート動画を基軸とした SNS運用から広告運用、ブランディング映像と幅広いソリューションを展開。
お客様の目的・ニーズに合わせて、国内向け / インバウンドどちらにも戦略が組めるのが圧倒的な強みです。

行政や大企業からベンチャーやNPO、オリンピック選手など多種多様なお取引様がございます。
業種やジャンル問わず、多くのナレッジを蓄積しているため、様々な事業領域へのサポートを実現。
特に、Cinematic映像を活用した旅行やインバウンド業界の実績が豊富です。

制作依頼やSNS運用に関するご質問、協業のご相談は下記のご連絡先よりお問い合わせください。
お電話からのご相談も承っておりますのでお気軽にご連絡ください。

お問い合わせ先:kohei@lilspark.tokyo
電話番号:080-2595-7131



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