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恋愛は趣味、したい人がすればいいのだ。

こんばんは。

今日は、自分の性的指向について書こうと思います。

私は、プロフィールや自己紹介にも書いてあるように、自分のセクシャリティについて「アセクシャル(他者に恋愛感情を抱かない)とノンセクシャル(他者に性的欲求を抱かない)の間」だと思っています。一応。多分。

どちらか、とはっきりと言えないのは、
・一度だけ人を好きになったことがある
のと、
・もしかしたらまた誰かを好きになるかもしれない可能性がある
からです。

私の生まれ育ったカナダでは2005年から全国的に同性婚を認めていますが、そんなに遅かった?というくらい、子供の頃から身近に同性カップルはたくさんいて、友人もバイト先の同僚も多くはオープンなLGBTでした。

そんな環境だったためか、それとも元々か、自分の性自認についてあまり考えたことはなく、身体は女性のもので違和感を感じたことはないけれど、お姫様に憧れたことやお嫁さんになりたいと思ったこともなければ、王子様になりたいと思ったこともありません。好きな色は紫と青で、ピンクは嫌いでした。だけど小さい時、兄に向かって

私も男が良かった!お兄ちゃんがお母さんのお腹のなかでわたしのお●ん●ん取っていったんだ!返してよ!

と言って大喧嘩になったことは覚えているので、男がうらやましかったのかもしれません(どういう経緯でこういう話になったのかは覚えていません)

最初にクラスでカップルが誕生したのは、小学校高学年の時だったと思います。2人が付き合っていることを自分以外のクラスメイト全員が知っていたことに驚き、友達に聞くと、「空気とか雰囲気でわかるじゃん」と言われました。

付き合ってる空気ってなに〜?!

これだけはいまだにわかりません・・・。

だけど12歳の頃、私も一度だけ人を好きになったことがあります。得にきっかけはなく、ある日突然、「好き!!」と思ったのです。その人のことが知りたくて知りたくて、友達と一緒に体育の授業をサボって教室に忍びこんで、生徒名簿に書いてある電話番号をメモして、声が聞きたくて電話をかけたり(本当にごめんなさい)休み時間にボール遊びしている姿を柱に隠れて盗み見していました。(これもうストーカーですね)この片思いはこじれにこじれて、高校卒業まで続きました。

と言っても、私はこの人と付き合いたいと思ったことはありません。できることなら存在を知られたくない、会話なんて絶対にしたくない、ただ遠くからみていたい(中学から高校まで一緒の学校だったのでそれは無理だったけれど)という、ファンのような立ち位置だったと思います。

そして、その恋を最後に、好きになった人はいません。

私が「恋愛」を再度意識したのは、大学を卒業して日本にワーホリに行き、バイト先で仲良くなった先輩に言われた一言でした。

「23歳で誰とも付き合ったことないの!?やばいじゃん!」

そうなの?やばいの?そんなにみんな交際って当たり前にしているものなの?!と焦りました。

そこから友達に紹介してもらったり婚活パーティに参加したりしましたが、気があう方には出会えませんでした。

30歳になったある日、仲の良いオタク友達が職場の後輩を紹介してくれました。この頃になると「早く恋愛というものを体験して ”普通” にならなくちゃ」と焦るようになっていて、次に誰かに言い寄られたら選り好みせずとりあえず付き合ってみよう、好きになる努力をしよう!と心に決めていました。

そして2回目に会った時に告白され付き合うことになったのですが、蓋を開けてみるといろいろと問題がある人(友達も知らなかった)で散々振り回され、
「なんで好きでもない人にこんな扱いを受けなきゃいけないんだろう」
と気づき、別れを決意しました。別れ話をしたあとに食べたエビフライ定食の美味しさは忘れられません。

初めての交際経験が楽しくなかったから、というのもありますが、やっぱり彼のことは「好き」にはなれず、こういうことは向いていないな、という結論に辿り着きました。

私にとって、「恋愛」というのは時間もお金もかかる非合理的なものです。なんで友達じゃダメなの?キスやセックスってしなきゃいけない?欲求不満を発散するだけなら1人でよくない?付き合うって何が楽しいの?交際することのメリットってなに?と、理解できないことばかりです。

やっぱり私は「普通」じゃないんだ、と悲しくなり、恋愛や結婚に関するいろんな文献を読みふけり、思ったことは

私にとっての恋愛は、恋愛をする人にとっての趣味と同じだ。

たとえば、私は漫画が大好きです。漫画がない人生なんて考えられない。だけど、漫画に全然興味がない人もいますよね。今までの人生でとくに漫画に必要性を感じなかった。漫画以外に楽しいと思うことがある。そのため漫画を読んだことがない。今後機会があれば読むかもしれないがわからない。そんな人に漫画を強要するのもおかしな話ですし、否定される方も気持ちが良いものではないはずです。

これを恋愛に置き換えてみると

今までの人生でとくに恋愛に必要性を感じなかった。恋愛以外に楽しいと思うことがある。そのため恋愛をしたことがない。今後機会があればするかもしれないがわからない。

ということです。

恋愛は趣味としてメジャーなジャンルすぎて全人類が好きなはず、と思われているようで、興味がない人は生きづらく感じるものですが、別に無理して交際することは無いはずです。

もちろん、自分に合う漫画と合わない漫画があるように、合う人に出会えれば変わるかもしれませんが、わざわざ自ら探そうと思うほど興味を持てない、というのが本当のところです。

アセクシャルというと感情のないサイコパスのように思う人もいるかもしれませんが、友愛や家族愛はあるので、友達や家族のことは大好きだし、とても大事にしています。

芸能人を見て、かわいい!かっこいい!素敵!と思うこともあります。好きな漫画やアニメのキャラクターなら、男女問わず数えきれないくらいいます。だけど、「付き合いたい」という感情にはなりません。単純に私の中で、好き=交際したい、は結びつかないのです。

自分の性自認が女か男か、と聞かれたら正直いまだによくわかりません。性別って決めなきゃダメなもの?その人がその人であればどっちでも良くない?と思っています。私が学生時代に好きだった人と30歳の時に付き合った人はどちらも男性でしたが、この先女性を好きになることがあるかもしれません。知らんけど。

そもそも、「ダイバーシティ」の意味をじっくり考えてみると、完璧にストレートでセクシャリティと身体が伴っていて恋愛ができて、って人、世の中にどれくらいいるのでしょう。
大半の人間は白黒のグラデーションの間にいるんじゃないかな、と思うのです。アセクシャル寄りのデミセクシャルだったり、バイよりのビアンだったり、身体は男だけどどっちかというと女の子の方が気持ちわかるな〜、とか。

複雑な環境で育ったこと(今もアダルトチルドレンと鬱の治療中です)や人間不信であることが恋愛感情がわからない理由なのでは、と考えたりもしましたが、そうだったとしても人を好きになれない事は変わらないので考えるのをやめました。

このNoteを通して言いたいことは、

人を好きになれることは当たり前じゃない!

できる人は良かったね楽しんで!でもそうじゃない人に押し付けないでね!

できない人はそれでいいじゃん、って自分を受け入れて他に楽しいこと見つけようね!


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