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Astrids bilder(アストリッドの写真集)

※ Instagram からの転載です

作:Jacob Forsell/John Erséus/Margareta Strömstedt
2006年印刷(発表:2006年)

2002年に亡くなった、スウェーデンを代表する児童文学作家であったアストリッド・リンドグレーン。彼女の生涯におけるあらゆるシーンを切り取った写真集で、日本では「愛蔵版アルバム アストリッド・リンドグレーン(岩波書店 刊)」として出版されました。

正直言うと、自分はリンドグレーン作品をまだ多く読んではいません。資料として100冊以上の彼女が携わった作品を本棚にしまってあるものの、きちんと読んだ作品は絵本を中心に数えるほど(日本語版は「ミオ、わたしのミオ」だけしか読んだことない)。

自分は人生これからリンドグレーン作品に触れていく予定。もちろん彼女の生涯や作品の傾向などについては基礎知識としてある程度アタマのなかに入れてありますが、スウェーデンに興味を持ち始めたのはリンドグレーン作品を読んだことがきっかけだったという方の多いこと。もしリンドグレーンがスウェーデン人でなければ、スウェーデンという国の世界的な立ち位置はちょっと変わっていたかもしれません。

多くの方は日本語訳されたものを読んだと思うのですが、日本で知ることのできるアストリッド・リンドグレーンの情報は、やはり本国スウェーデンと比べれば少ないものです。彼女に関する伝記本は、大小問わなければきっと10冊以上は出版されています。大人向けのアカデミックな論調のものから、子供でも理解できるようにまとめられたものまで、本当に幅広い。

この写真集も、ある意味リンドグレーンの伝記本のひとつでしょう。文章では表現できない彼女の人柄を写真を通して映しています。若かりし頃の姿、旅行先、映画の撮影現場、自宅の仕事場、さらには免許証の写真まで。文字通り、あらゆる角度からリンドグレーンの人柄を映しています。

以前、ストックホルムに住む方からネットを通じてリンドグレーンの著書を購入したとき、「リンドグレーンは近所に住んでいて、ときどき道で会話を交わすこともあったんだよ」とメールに書いてくれていました。

写真に写っているリンドグレーンの姿を見ていると、街で誰とでも気さくに接する画が簡単に想像できます。

ちなみに。この写真集、たぶん2キロ以上あります。


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