乳がん備忘録#4 初めて乳腺外科を訪れる
もし、乳腺外科を訪れるなら、どんなことを重視するだろう?
人により、価値観は様々だと思います。
私は、経験豊富で相談しやすい女医さん、通いやすい、最新の設備があるということ。
経験してみて思ったことは、病院や先生選びはかなり重要ということ。私は運良く、自分が納得できるクリニックを見つけることができました。
クリニックに到着すると、受付で紹介状と画像データを提出して、問診表を記入、しばらくすると、検査着に着替えるよう、案内してもらいました。
しばらく待って、いよいよ診察室へ、持参した画像データをみて、再度乳腺エコーとマンモグラフィー撮影を勧められました。
すべての方が当てはまるのか、わからないので無責任なことはいえないけれど、
乳がん検診は20〜30代のうちは乳腺エコーだけで良いと思った理由はここにあって、検診で異常があれば、クリニックで再度マンモグラフィーを撮影することになるからです。
ちなみに、手術が終わってから知ることになるのですが、しこりなどの症状があれば、保険適応となり、3割負担で検査することができます。
私のように、乳がん検診の日程が決まっているからと、検診の日まで放置すると、もし何かあった場合、大切な時間とお金、両方とも無駄にしてしまうことになりかねません。
少しでも胸に異常を感じたら、私のように検診の日まで待たず、乳腺外科を受診しましょう。
撮影してくれた技師さんは優しくて、技師さんの技と痛みを感じにくい最新の設備ということもあり、ほとんど負担なく、撮影することができました。
撮影後、しばらく待って再度診察室へ
異常が見られる部位の病理診断を勧められました。
病理診断は、私が診察を受けたクリニックでは2種類あって、
1つ目の細胞診は注射針ほどの細い針で組織を取り、費用は2000〜3000円位。生検後のダメージも少ないというメリットがある。一方で、採取できる組織が少ないこともあり、良性、悪性の判別不能の結果になることがある。
2つ目は組織診といって、ボールペンの芯ほどある太い針で組織を取り、費用が20000円と高額であるが、ほぼ確実に良性、悪性の判別が出来るメリットがあり、
私の場合は、今日全ての診察が終わった後、すぐに組織診を勧められました。
良性腫瘍もしくは何かの間違いという診断になれば、という淡い期待が崩れ去り、病理診断にまで進んだことで、乳がんの可能性があることを覚悟して、そのまま組織診を受けることを決めました。
血流が良くなることを防ぐため、丸1日は運動、入浴、飲酒は禁止との説明を受けました。
これは、余談なのですが、説明を守って、検査の2日後に飲酒する機会がありました。
それまでなかった内出血が起こり、組織を採取した部分が打ち身のように紫色に変色することが1ヶ月ほど続いたので、
個人の体質や処置してくれる先生の経験、組織をとる場所の位置などいろいろ要因があるので一概にはいえないけれど、個人的には念の為、飲酒は3日以上控えた方が良いのでは?
と感じました。もちろんそれで内出血が防げたり、ましになる保証はないのだけれど、ご参考まで。
ドキドキしながら1時間ほど待って、ついに名前を呼ばれ、診察台へ横になりました。
私が受けたのは、吸引式組織生検という検査でした。
はじめに部分麻酔を注射してもらい、胸に全く痛みを感じない状態で検査することができました。
先生がエコーで気になる場所を確認しながら、いよいよボールペンの芯ほどの太い針がバチンという音と共に胸に刺さりました。
針を刺す瞬間よりも怖かったのが、組織を採取する時でした。吸引力を利用することで、より多くの組織を採取できるということで、3回ほど吸引したことを覚えています。
掃除機の音をさらに爆音にしたような音が、吸引するたびに響き渡りました。(工事現場のような音)
無事に検体を採取することができて、看護師さんがしっかり止血処理をしてくれました。
私は最後にどうしても聞いておきたかったことを先生に尋ねました。
「もし乳がんとしたら私はステージどれくらいになりますか?」
「画像で見る限り、良性の場合は境目がくりっと丸いことが多いけれど、境目がギザギザしているので、ステージ0の乳がんの可能性があります。結果は2週間後になります。」
痛み止めと抗生剤が処方され、その日は家路につきました。ちなみに、しこりについて思い出したのは、なんと家に帰ってからでした。
「ステージ0」初めて聞く言葉に戸惑いながらも、調べると、どうやらかなり初期の乳がんということらしく、命どうこうというシリアスな状況ではないことがわかりました、
クリニックの先生の迅速で的確な判断が、治療までの期間を早めてくれたと感謝しています。
さて、検査結果が出るまでの2週間は、待つことしかできずモヤモヤ、ザワザワして、地獄にも行けない地獄のような複雑な期間を過ごしました。
次回は、いよいよ乳がんの告知を受けます。
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