見出し画像

「どうせ行けない」という思い込み/その気になれば行けるところは沢山ある

ミュージアムパーク茨城県自然博物館に行って来ました。

恐竜や古代生物、もとい自然科学が大好きで、以前から興味はあった博物館なのだけど、茨城県だしどうせ遠いと何故か昔から思い込んでいた。しかし調べてみると自宅から電車とバスを乗り継いでおよそ1時間半程度と案外行けなくもない距離ということに気付き、この祝日を利用して行ってきた。

入るとすぐにマンモスの骨格がドン!とある。股の中に入れるような展示方法が斬新で、昔の地球にはこんなのがいたんだなとワクワクが止まらない。

そしてお待ちかねの恐竜コーナー。お馴染みティラノサウルスや鎧竜のエウオプロケファルス、

竜脚類ヌロサウルスの超巨大な全身骨格。一階と二階をまたいでの展示が圧巻で、カメラに収めきれなかった。

最新学説に基づき羽毛を生やしたティラノサウルス親子やトリケラトプスのロボットがリアルに動いており、恐竜好きには堪らない見応えがあった。

特にティラノサウルスの全身骨格は「ブラック・ビューティ」と呼ばれる標本のレプリカで、化石化する過程で土壌のマンガン成分が染み込んだ美しい黒色と、成体と比べると華奢な骨格が特徴という、日本では福井と茨城にしか展示してない貴重な標本だったので、見られて凄く嬉しかった。

他にも茨城県の自然を再現した展示や、宮沢賢治についての特別展も良かった。シン・ゴジラで牧元教授の遺品として印象的に出てきた『春と修羅』が展示してあったのがオタク心をくすぐられた。

他にも野外公園で十万年前の貝化石の発掘体験ができたりと、かなり展示が充実していたので、一日居てもまったく飽きないボリュームの博物館だった。つくばエクスプレスでアクセスもし易いこともあり、都内に住んでいれば午前に行って明るい時間に帰ってこられるほどの距離なので、機を見てまた来てもいいなと思った。

電車とバスを乗り継ぐだけで、本当に気軽に行けてしまったので、自分の中の「思い込み」自体が精神的なロックをかけていて、人生の自由度を自分で妨げているのかもしれないと思った。

社会人になってからというもの「明日仕事だから」「疲れているから」「どうせ遠いから面倒だ」という呪いのような言葉が常に体中に付きまとっている。日々の暮らしに忙殺されるあまり、学生時代にあった反射的な行動力やバイタリティはもはや遠くの昔に失われてしまった。

けれど、「どうせ無理」と思わないこと。自分の中の残り火を絶やさない事。常に好奇心を忘れずに生きていくこと。それが化石になりそうな人生を蘇らせていくための、第一歩なのかもしれないと思った。

帰りのバスまでの待ち時間、寒い中で飲んだマックスコーヒーが、いやに美味しかった。

読んで頂きありがとうございます。ちょっとでも文章が面白いなとか、応援してやってもいいやと思っていただいた時は、おひねり頂けたら嬉しいです。