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田村正和さんの古畑任三郎がかっこ良すぎて凝った演技のドラマを探してる

田村正和様がすごすぎる。古畑任三郎の話だ。

私にとって田村さんは古畑任三郎だった。でも、

古畑任三郎をみたら古畑任三郎は古畑任三郎でしかない。


意味が伝わるでしょうか。

追悼のためのスペシャル放送を見た時、田村さん亡くなっちゃったんだな、という気持ちは、ドラマが始まった瞬間から終わるまで、一度も出てこなかった。古畑任三郎は古畑任三郎でしかなかった‥!!田村正和すごすぎる‥!!亡くなったの惜しすぎる!!いう順番で感嘆したのでした。

あまりに心を奪われて、早速FODに入って古畑三昧の日々が始まっています。

今のところのおすすめは、

①第1シリーズ 笑える死体

古畑任三郎がまさかのしれっとストッキングを被る。田村正和さんは絶対に被らないでしょう。さすがに結構なストッキング顔だが、ドラマの中ではだーーれも笑わないどころか犯人(古手川祐子さん)はめちゃくちゃいらっとしてる。それが私的な見どころ。

②第2シリーズ しゃべりすぎた男

今泉くんのために一肌脱ぐ古畑任三郎がかっこ良すぎる話。裁判でさんまさんに口を挟ませずたたみかけるところは傍聴席にいるかのように緊張する。そしてさんまさんって本当は嫌なやつなんじゃないか説が思いつくくらい、さんまさんもすごい。

第3シリーズを見終わったらまたあらためてランキングしたい。もうランキングなんかできないくらい各回魅力あふれるんだけど!

リアルタイムで見ていた頃は子どもで、謎解きだけに夢中だったらしい。けど今見たら。いやもちろん毎回ゲストもやたらうまいんだけど、、

とにかく古畑任三郎がまーー、紳士で、チャーミングで、空気を読まず、ユーモアがあって、真剣で、優しくて!!

大人になるにつれて削がれていきやすい部分をハイレベルで保ちつつ、経験値や洞察や人への理解は熟練のそれという、会社員的には勇者のように見える。となると、

田村正和様、すごくない?


こんなキャラクターを演じられる人、いる???

三谷幸喜さんの脚本はどの作品も面白い。どこか、ショーを見ているような、物語が終わったらカーテンコールがありそうな、今この時をしっかり楽しませてくれて、しっかり終わるエンターテインメント、と私は思っている。

でも、古畑任三郎は違う。

古畑任三郎は、この場の物語で終わらない、どこかでずーーっと古畑任三郎として生きてきて、これからも生きていくと思わせるリアリティがある。あんなにキャラクター的なのに。

あれほど心の機微や小さな変化に気がつく人が、厚顔無恥な振る舞いで犯人を追い詰める。それだけでも苦悩があるんじゃないかと感じてしまう。

もう逃げられないと観念した犯人の行き場のないプライドの抜け殻、情けなさも古畑任三郎は受け止める。白状する犯人はどこか力が抜けて、古畑任三郎は大抵言葉少なに聞き入れる。最初からおかしいと思っていたと、そっと伝える。ああ、無理しちゃったなと犯人は思う。こんな流れを楽しんでいるようで、本当は古畑警部補、きっとつらいんだろうな、とか思う。

このキャラクター、脚本で伝えられる部分をはるかに超えているのでは、、、?

すごくない?なんで??


それは、田村正和様がとにかく素晴らしいお芝居をしているから、ではないでしょうか。

役者さんは皆さんお芝居をするけど、でも、最近はなんだか、今私の隣にいてもおかしくないような、普通の人のお芝居が上手いことがトレンドみたいなところがある気がしてる。

それはそれですごく良いのだが、古畑任三郎は絶対に私の隣にはいないだろう人なのに、こんな奴いないよ!現実にいたらおかしいよ!と思わせない技量の素晴らしさよ。

強烈な個性なのにぐぐぐっと懐に入ってくるような、そういう、凝った、自然なお芝居。こういう凝ったお芝居が見たい!!となって、またFODを見ちゃう流れ。第三シリーズ終わったらどうしよう。

田村さんは亡くなられたけれど、やっぱり、古畑任三郎がいなくなったとは思えない。繰り返しますが、

田村正和は古畑任三郎じゃないわけです。古畑任三郎は古畑任三郎なんです。


それって、田村正和様、すごすぎない?と思うわけです。

令和の時代でも、しっかりたっぷり凝ったお芝居のドラマが観たいなぁ。あらためて、田村正和さんのご逝去、心から残念です。

#テレビドラマ感想文

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