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子どもに心を教えてもらう。

「おれ!一位とった!!勝った!」

帰宅するなり興奮しながら
報告する息子、小学校6年生。

何のことか、というと……。

実はもうすぐ、
市内の陸上大会があるのです。
息子はそれに出場するのですが
誰がどの種目に出るのか、
そして、誰が2種目出るのかを
今日決めてくると
言っていたのです。

「おれ、勝ったんだよ!」

息子がこんなに喜ぶのには
わけがあります。
そもそも彼は、
昔からそう足が速いわけでは
ありませんでした。
さらに、
息子より数段足の速い友達が
誰からも有力視されていたのです。

先週、出場メンバーで
いろいろ話し合っているとき、
「いいじゃん、そんなモメなくても」
「〇〇くん速いんだから、走ればいいじゃん」
と宥めるクラスメイトも
大勢いたのだそうです。
息子は、口惜しい気分で
教えてくれました。

「やってみるまで分からないのに」
「おれたちは真剣に話し合ってるんだ」
「3人とも譲りたくないんだ」
「ケンカじゃなくて、ライバルなんだ」

と。

その決着を決める競争が、
今日行われたのです。
結果、息子が僅差で1位を獲得、
晴れて2種目出ることに
決まったのでした。

正直なことを、
ここだけで言います。
実は私も、
息子は1位ではないだろうと
思っていたのです。
そのくらい、
ライバルの面々は
常に速かったのです。

だから結果はどうあれ、
自分で挑戦する息子を、
ただまぶしい気持ちで
見守っていました。

「Aは、親から
1位とってこいって言われたって。
帰ったら何て言おうってヘコんでた。
Bはお母さんに、
とにかく頑張れって言われたって。
おれだけ何も言われなかったけど…。
あ、全力でやってこいって言われたっけ?」

私は少々あっけにとられつつ、
「そういえば言ったね」
と答えました。

感動しました。

「やってみたい」
だから
「やってみる」。
最初から諦めず、
挑戦し、実現させた息子に。

自分でやると決め、挑戦し
成し遂げた息子に。

「自分でやるって決めて
 がんばったこと、
 周りからも止められたのに
 諦めないで挑戦したこと、
 しかもそれで勝ち取った1位なんだね。
 本当にかっこいいよ。
 母さんは心から尊敬するよ」
と伝えました。

「おれ、これからAと練習なんだ!」
そう言ってまた出かけた
息子の背を見送り、
ああ、親の思う壁なんて、
子どもたちは軽く飛び越えていく
んだなあと
こっそり泣きました。

壁はいつも、心の中にしかないのです。
息子は壁なんか見てなくて、
乗り越える山(目標)だと思って
ただ頑張っていたのです。


子どもだから急成長した、
ということでもなく。
本当は、子どもも大人も
まったく関係なくて。

「できるはずない」と挑戦しないか、
「できるかもしれない」と挑戦するか、
そのどちらかしか、
人生にはないんだなと思いました。

挑戦するということは、
ダメだったときの気持ちも
全部受け止める強さを
持っているということ。
だから、かっこいい。
だから、尊敬する。

わが子ながら、
どうしてこんなに
強い子になったのだろう?
親バカかもしれませんが、
感動させてもらいました。


こうやって、
壁じゃなくて山だと思うこと。
とにかくやりたいことを
やってみること。
息子の背中から、
学ばせてもらいました。

子どもは本当に、
たくさんのことを教えてくれますよね。

息子、かっこいいよ。
教えてくれてありがとう!
今はゴールじゃなくて
通過点だけど、
母さんも大会応援行くよ。
全力で挑戦してね。

最後までご覧いただき、ありがとうございます✨


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