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【エッセイ】スロースターター

朝、覚醒と共に時間が動き出す。しばらくすると、時は止まり、また動き出す。いわゆる二度寝。朝が弱い自覚がある。しかし、増して、起きられないのは"病の様なもの"があるからである。いつになったら、消えてくれるのか。

時が数回、止まっては動き、ようやく、諦める様に起きる。決まって不快感が襲う。鼓動は早く、前奏のドラムの様にビートを刻む。

不快感を誤魔化したくて、コーヒーを。漂う香りに一瞬、気持ち悪さを覚える。妊娠中の女性はこんな感じの変化があるのだろうか。そんな考えと、最初の不快感を、黒く苦い液体に混ぜて、飲み下す。鼻に抜ける香り。今度は悪くない。

いつもの始まり。変わることを望まなければ、今日も変わりはしないだろう。薄らと変われることを祈りながら、今日の始まり始まり。

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