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ゆるりと頑張っている息子と、母の気持ち

最近の小2息子。週に4日、フレックス制で登校している。
月曜日か水曜日くらいに「学校の門はくぐり、教室にも入れたが”帰りたい”と言い出す」ことがよくある。

1年生の時は、「先生が引き留めて、私と無理やり引き離す形」を取っていたのだが、これをすると「先生のことが嫌いになる」という弊害が起きてしまっていた。

そこで、学年が変わって担任の先生も変わったタイミングで、次のようにお願いしてみた。
「私と息子を無理に引き離すことはしないでください。登校できても、本人が"帰る"と言ってどうしようもない場合は帰るという選択肢も考えています。」と。

今年の担任のT先生は支援級ベテランの先生。「わかりましたよ」と快諾してくださった。

それが功を奏して、現段階で息子はT先生に対して強い嫌悪感は抱いていないようだ。


息子の最近のパターンはこんな感じ。
①8時から8時半ごろまでの間に家を出る
②教室に入る日もあるが、先に相談室に行くこともある

支援級に入る前は「10時に行こうか」とか時間を延ばしていたこともあるのだが、支援級に入って随分と気持ちが落ち着いてきたこともあり、ここは頑張って「8時半まで」と時間を決めた。
8時半までに登校できないようなら、休ませる。

「相談室で折り紙を折る」というのが息子の楽しみのひとつになっているようなので、無理に教室に行かせることもしていない。
「この折り紙を折ったらお母さん帰るね」「8時30分になったら帰るね」と声掛けをして、本人が納得したら帰るという形を取っている。

支援級に入る前は、9時を過ぎても
私)お母さん帰らんなんから、仕事やし
息子)ダメ!帰ったらダメ!
なんてやりとりをしていて、私も息子も疲弊していた。

それが今は、本人が納得できる形で離れられるようになった。


以前の私は「せっかく学校に来たのだから、そのまま学校生活をみんなと送ってほしい」という思いが強かった。
先生もそれを察して、「お母さんは仕事があるから、帰ってもらおう。ここで離れなきゃダメだよ」と無理やり私と息子を引き離してくれていたのだ。

でもそれが逆効果だった。
私の心の中で、「息子を連れて帰るべきなのか、置いて帰るべきなのか」が決められずゆらゆらしていたのが良くなかったのだと思う。

今でも「せっかく来たのにさ~」とは言ってしまうのだが、「9時までに家に帰れそうになければ、一緒に帰る」と私が線引きをしたので、「じゃあもう、今日は帰ろう」と一緒に帰ってきている。

「1日休んだら癖がつくんじゃないか」「ダラダラと休んでしまうんじゃないか」という心配もあったのだが、今のところ2日続けて休むということはない。

「今日は無理そうなので帰ります」と伝えたときに「じゃあ、今日は家でゆっくり休んで、明日また元気に学校来ような!約束だぞ!」とT先生がカラッと対応してくれるのもありがたい。
息子は「うん」と頷く。そして「明日は来る」という約束はちゃんと果たしているのだ。

私が心を決めたことで、息子の身の振り方も変わったのかもしれない。


「ここでなら頑張れるかも」と気づいた、息子の成長も大きいのかなぁと思う。

前は大っ嫌いだった教頭先生。
「お母さんと引き離すから嫌い!!!」と、教頭先生が「おはよう!ケン!」と声を掛けてもしらーんぷりだった。

それが今は、教頭先生とも打ち解けている。
自ら先生の元へ行き、「おはよーございます!」と挨拶をするようになったのだ。

「もう誰も、自分とお母さんを無理やり引き離さない」「先生たちは自分をちゃんと見てくれている」と、息子が認識していて、学校には自分が安心できる場所があると気づき始めたのだと思う。

それは、私にとってもとても嬉しいことだ。


なにが正しいのかがわからなくて、どうするのが良いのかがわからなくて、散々悩んできた。
「こうあるべき」という枠を取っ払い、でもまたはめ直し…試行錯誤してきた。

今でも、手探りの毎日を送っている。
一歩一歩、歩いている。
時々止まったり、戻ったりもするけれど、それでも前に進んでいる。

息子も頑張っているし、私も一緒に頑張っている。

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