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【映画】Sheena & The Rokkets 鮎川誠 ロックと家族の絆

早速観てきました。物語ではないドキュメンタリー映画は久しぶりかもですね。大学の頃にドはまりしまして、CD買い漁って、LIVEにも足を運んだバンドのドキュメンタリーですから、これは行かない訳にはいきません。

シーナさんも鮎川さんも、もう天国に旅立ってしまわれたけど、残した作品や音がこれからずっと語り継がれて聴き継がれていくといいなと思いつつ。


内容紹介

鮎川さんとシーナさん、そしてご家族の足跡を描いたものです。鮎川さんのインタビュー、生まれた街、育った街、若い頃を過ごした街、デビュー後を過ごした街、交流のあった方々のインタビュー、そして魅力的な「ロック」がぎっしり詰まっている作品でした。

ゲストも豪華でしたね。ウィルコ・ジョンソンとか高橋幸宏氏はご存命だったら名を連ねてたかもなぁ。土屋氏とかわかるとして、ベンジーやヒロトがここに名を連ねるのは意外でした。

浅井健一・石橋凌・大江慎也・川嶋一秀(シーナ&ロケッツ)・甲本ヒロト・柴山俊之・土屋昌巳・友部正人・奈良敏博(シーナ&ロケッツ)・花田裕之・松重豊・松本康・百々和弘(MO'SOME TONEBENDER)・森純太(JUN SKY WALKER(S))・山口洋(HEATWAVE)

映画「シーナ&ロケッツ 鮎川誠 ロックと家族の絆」公式サイト

Sheena & The RokketsのROCK

ロックって言葉から「尖った音」や「反骨的なアティテュード」を思い浮かべることが多いと思います。中指立てて舌出して「FXXK YOU!」とか「NO FUTURE」なロックも好きなんですが、鮎川さんのギターって「尖っているのにやさぐれていない」なんですね。怒りより「ロックってこんなにカッコいいんだぜ」っていう「喜び」が前面に出ているような。

彼らの代表曲に「ロックの好きなベイビー抱いて」という曲があるんですが、その中に「ロックでこの世が回るまで、人間信じて頑張ろうね」ってフレーズがあります。夫婦揃って「ロック大好き」って初期衝動を、多分何の疑いもなく、死ぬまでずっと持ち続けることが出来た人なんじゃないかな。

んで、夫婦が同じバンドにいるので家族をテーマにした曲が多いです。これがシナロケの大きな特徴でして、前述の「ロックの好きなベイビー抱いて」以外にも「Happy House」や「Framily Dancing」なんてのもある。尖ったイメージの「ロック」と「幸せな家族」の一見ミスマッチなもんを、なんの違和感もなく融合させてるの凄いなぁ。

映画を彩る曲

あんまり掲載すると長くなるので、5曲だけ。私のセレクトです。
いい曲ばっかだから、お願いだから聴いてw

HAPPY HOUSE

Siouxsie And The Bansheesを思い浮かべる方もいらっしゃるけど、こちらの方が好きですねー。「君をビスケットにしてしまう♪」のあとの「Woo Woo Woo」のコーラスがかわいいw

FAMILY DANCING

お嬢様3名も含めた「家族総出で地元百貨店CM」に流れてる曲。今はお子さんたちも「かっこいい」の部類になっておられますが、この頃は実にかわいらしいですねw イントロからギターが疾走してます。

ロックの好きなベイビー抱いて

普通、シナロケが語られるときって「LEMON TEA」か「YOU MAY DREAM」が筆頭に上がると思うんですが、この映画ではこの曲が一番象徴的というか「マッチしている」と思いました。幸せな曲だなぁ。

LEMON TEA

ヤードバーズネタ禁止。こんな映像よくあったなぁ。私もカラオケでたまに歌います。喉が死にますけど。

ビールスカプセル

「出来損ないのガキどもの!のーてんを叩き割れ!」です。こんな歌詞、今ならNGになっちゃうのかなぁと思いつつ。70-80年代のロックって意外と「この時代だから許されたんだろうなぁ」と思うもん、多いですね。
バトルロッカーズの「セルナンバー8」とか…


家族のドキュメンタリー

普通の映画と違って、ミュージシャンのドキュメンタリーという性格上、万人が観て楽しめるものではないでしょう。ロック好きでも、世代が少し違うだけで、シナロケの事をご存じない方もいらっしゃるでしょう。

でも、意外と「家族をテーマにしたドキュメンタリー」として観ても、伝わるものあるんじゃないかなと思いました。鮎川さんとシーナさんは「家事をすることも、買い物することも、子育てすることも、家族を愛することも、音楽も、全部楽しんでる」イメージです。この映画は、そんな幸せな家族の物語にも思えます。ロックの好きなベイビーが育って、HAPPY HOUSEでFAMILY DANCINGして、やがて結婚して、そして次の世代の「ロックの好きなベイビー」が産まれる。めっちゃ素敵じゃないですか。

言うまでもなく、彼らの音楽に触れたことがある人は絶対観た方がいい。スクリーンを通してではありますが、また鮎川さんのプレイを聴けるんですよ。

幸福な時間でした。多くの人に刺さってくれるといいなぁ。

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